後期研修医対談 “成長できる最高のロールモデルと圧倒的な場数”

白坂暢朗(脳神経外科 後期研修医) × 篠田明紀良(循環器内科 後期研修医)

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他院よりも早く多く経験を積む

(白坂)早いもので、後期研修が始まってから3か月(※)が経ちましたね。本当にあっという間でした。(※2016年8月時点)

(篠田)本当に。症例をどんどん回してもらえるから、その対応だけで時間が過ぎていきますよね。

(白坂)たしかに。この3か月だけでも、症例はかなり経験できました。

(篠田)病院自体がまだ若くて症例数が伸びていますからね。

(白坂)携わらせてもらえる診療の幅も広いなと思います。脳神経外科では上の先生方のオペに助手としてどんどん入れますし、執刀医を任せてもらえるオペもあります。

(篠田)循環器内科もかなり早く経験を積ませてもらえますよ。この3か月間で、診断カテーテルはオペレーターとして100件近く経験させてもらいましたし、2か月目には治療もファーストオペレーターとして最初から最後までやらせてもらいました。他ではなかなか珍しいようなので、本当に感謝しています。

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尊敬する指導医をロールモデル

(白坂)指導医の先生はどうですか?

(篠田)指導医の寺村先生(医師13年目)はカテーテルの技術だけでなく、人柄含めて素晴らしいと思います。

(白坂)もう少し具体的に言うと?

(篠田)指導には熱があるけれど、カテーテル中はとにかく冷静。声を荒げているところを見たことがありません。急変の患者さんが多い中、常に冷静で、周りのスタッフへの指示も的確なんです。寺村先生がいつも落ち着いているからこそ、周りも余計な心配をせずにスムーズに動けていると感じます。

(白坂)僕の指導医の伊藤先生(医師11年目)も同じで、とにかく冷静。まだ30代半ばの若手エースとして部長も太鼓判を押していて。それでいて常に謙虚。憧れます。

(篠田)経験が10年くらい上の先輩医師は、ロールモデルとして見やすいですよね。自分が10年後にどういう風になるかイメージしやすいし、腕を磨かなければというモチベーションになる。とはいえ、本当に寺村先生ほどのレベルに到達できるのか、気が遠くなることもありますが……(笑)

(白坂)今の僕らにできることは何よりも場数……できるだけ多くの経験を積むことですよ。きっと。

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一宮西の専門医第1号になる

(篠田)当面の目標はありますか?

(白坂)先生方が僕たちに期待してくれているのも感じますし、その期待に応えたいなと。だから、僕は当院で脳神経外科専門医の取得者第1号になって、「一宮西で専門医を取れるぞ」って証明したいんです。

(篠田)僕も、まずは専門医の取得に向けてとにかく頑張りたい。このペースで症例を積めたら、他院では考えられないくらいの症例を後期研修で経験できると思います。専門医を取得する頃には、カテーテルがものすごく上手くなっているはず。その僕を見て研修医の先生方に入職してもらえたら嬉しい。

(白坂)一宮西で後期研修を経験すれば、多数のカテーテルを経験できて、これだけ上手くなれるよと示すわけですね。そして、僕らが指導をする。そういえばこんな話、前に篠田先生と食事したときにも出ましたよね。初期研修医が能力を磨ける環境を、僕ら後期研修医がつくっていけたらいいんじゃないかって。

(篠田)そうそう。指導医の寺村先生はじめ、上の先生方の優しく熱心な指導を受けていると、僕も早く一人前になって役に立ちたいって気持ちが込み上げてきますね。

(白坂)一緒に頑張りましょう!

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リハビリテーション科スタッフがモデルに挑戦

回復期リハビリテーションのパンフレットを大幅リニューアルするべく、リハビリ風景をおさめる写真撮影が行われました。プロのカメラマンを前に皆さん少し緊張気味でしたが、患者さんに微笑む笑顔はさすがの安定感。杏嶺会グループ(上林記念病院・尾西記念病院)のリハビリスタッフが評価される理由を垣間見ました!

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患者さんにそっと手を差し伸べる理学療法士。撮影の序盤は少し硬かったですが、すぐに本来のスマイルを取り戻しました!

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患者さんを気遣いながら、リハビリに取り組む風景。モデルという慣れない業務にも全力で挑んでいます。

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上林記念病院の集合写真。何事にも熱く挑むスタッフたち。

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尾西記念病院の集合写真。今日より「できる」明日のために、情熱チャレンジ!

リハビリテーションスタッフによる健康講座を開催しました

本日、一宮市尾西生涯学習センターにおきまして、びさい消費者の会の皆さんを対象に、当法人回復期リハビリテーションスタッフによる健康講座「いきいき健康広場」を開催しました。

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【開催概要】

主催:びさい消費者の会(2月例会)
日時:平成29年2月21日(火)
場所:尾西生涯学習センター(愛知県一宮市

講演(1):いきいき健康広場
講師:北村正彦(尾西記念病院 リハビリテーション科・副科長 理学療法士

講演(2):回復期リハビリテーション病棟のご紹介
講師:祖父江理恵(上林記念病院 リハビリテーション科・副科長 理学療法士

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疾病予防・介護予防を視野に入れた、毎日気軽に行える運動のお話をしました。会場内に設けた簡易ブースでは、簡単な体力測定(血圧、握力、骨密度、片脚立位)も行いました。参加された皆さんは、ご自身の測定結果を見ながら、体力測定の解説に興味深く耳を傾けていました。

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会の最後には、参加者・スタッフ全員で、座ったままできるゴムバンドを使った体操や、脳細胞を活性化するといわれる手・指の体操を実践しました。

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熱き働き人 栄養科科長・静脈経腸栄養学会認定NST専門療法士 山田宗範(やまだ むねのり)

プロフェッショナル論~働く上でのこだわり~

日本人の栄養状態は20%の人が“低栄養”(入院では40%)、30%が“過栄養”という現状です。管理栄養士は糖尿病や脂質異常症等の生活習慣病に直結する“過栄養”、一方で免疫能力低下や創治癒遅延、サルコペニア等を引き起こす“低栄養”の両者と対峙していかなければなりません。どちらの局面においても知識が重要であるという事は論を待たないですが、私が常に心掛けていることは、患者さまからニーズを「聴き」、期待以上の結果を出すということです。「聞く」という言葉は、単に音が耳に入ってきて聞こえるという意味で、“きく”姿勢が明確ではありません。「聴く」は字のごとく、耳+目、そこに心を添えてニーズを探りながら“きく”という意味で、いかに患者さまに納得していただける提案ができるかどうかは「聴く」が不可欠だと考えています。メディアの情報が氾濫している昨今、“○○が体に良い”とされると翌日スーパーでは品切れ状態となり、暫くすると元の静けさに戻るという光景をよく目にします。私たち管理栄養士は流行りに惑わされず、患者さまの背景・病態を把握し、腰を据えて熟考することで、その方にとって最適かつ特別な栄養療法を提案・実施していきます。そのためには国内外の論文を読み、常によりエビデンスの高い栄養療法を獲得する努力も怠りません。

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明日への挑戦~自らに課している要求~

入職当初、当院外科医の先生に「勉強代はケチるんじゃない。資格手当は自分を高めるために使いなさい。」と激励を頂きました。以来、光陰矢の如し約20年の月日が流れましたが、その頃から毎月専門書を購入し、学会・研究会へも積極的に参画することで研鑽を積んできました。従来、管理栄養士は献立を作成・調理し、たまに栄養指導するのが主業務でした。時代の変遷とともに、病院の管理栄養士は「栄養」と名の付くものは包括的にサポートする必要があるという流れになり、食事管理に加え、経腸栄養・静脈栄養にまで範囲が広がってきています。栄養サポートには栄養学に留まらず、付帯する病態の知識も得て専門性を高めていく必要があります。社団法人栄養士会も関連学会と協働で「癌病態栄養専門管理栄養士」、「腎臓病病態栄養専門管理栄養士」、「糖尿病病態栄養専門管理栄養士」、「摂食嚥下リハビリテーション専門管理栄養士」等の育成を始めました。管理栄養士もジェネラリストの中にもスペシャリストの資格を兼ね合わせた人材を育成し、組織力を高めて患者さま中心の医療へ貢献していきたいと考えております。

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理想の病院~こういう病院にしたい~

我が国は世界一の超高齢社会を迎えており、医療費適正化及び質の向上を目的とした“DPC”の影響で急性期病院の在院日数は短くなっています。この状況下、栄養管理も急性期病院のみで完結する事が困難な時もあります。当院が治療の根幹を成し、いかに慢性期病院や在宅等の後方施設と連携し、縦糸と横糸を紡ぐように、“シームレスな医療”を展開できるかが大事だと思います。“シームレスな医療”は当法人のどこにも負けない強みの1つだと確信しております。また、職員一人ひとりの接遇が患者さまに選ばれる魅力ある病院に繋がると思います。遇は“もてなす”の意、もてなすとは思いやりを持って行動する事。つまり接遇とは思いやりの心を込めて相手に接する事です。不安でいっぱいの患者さまが来院されたら温かい言葉をかける。廊下ですれ違う時は優しい表情で挨拶や会釈を交わす。そんな小さな思いやりの積み重ねが、再訪したいという気持ちに繋がる気がしてなりません。「こころ」や「おもい」のみでなく行動を伴った「心遣い」「思いやり」を前面に出し、患者さま満足度を高められるよう努力していきます。

栄養科科長・静脈経腸栄養学会認定NST専門療法士 山田宗範(やまだ むねのり)

連載企画 『足は第二の心臓です!?~循環器内科医が診る足病のはなし~』 第1回

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第1回 すべての動脈は心臓に通ず!?の巻

近頃、テレビや雑誌でよく「動脈硬化」という言葉に遭遇します。でもそもそも動脈ってなんでしょうか?手首の内側で親指の付け根を軽く触ってみてください。ドクドクとした脈が触れるでしょうか?皮膚より5㎜深いところにある太さ2㎜程の細い動脈、それは橈骨(トウコツ)動脈という名前で呼ばれています。「すべての道はローマに通ず」、すべての動脈は心臓に通ずるのです。私たち循環器内科医は、ここからカテーテルという1-2㎜の柔らかいチューブを入れて、心臓の治療を行います。手首以外ですと、足の付け根、首にも外から触れることができる動脈があります。それぞれ鼠径(そけい)動脈、頸(けい)動脈です。ドラマや映画で、倒れている人の首を触っているシーンがありますよね、あれは頸動脈に触れて拍動しているかどうかをみているのです。脈がなければ「すでにコトキレテイル!」なのです。さて問題ですが、心臓から出る動脈は何本あるでしょうか?答えは、実はたった1本「上大動脈(じょうだいどうみゃく)」だけなのです。そこから大木のように何本も何本も、頭のてっぺんから足のつま先の指まで枝を伸ばして血を送っているのです。動脈というのは全身にあるので、動脈硬化もやはり全身に起こりうる病気なのです。では次回は、動脈と動脈硬化のお話の続きをさせていただきます。

一宮西病院 循環器内科 医長 市橋 敬(いちはし けい)

ベテラン看護師が「職業」について中学生に語りました

本日、一宮市立西成中学校で開かれた「地域の方から学ぶ会」におきまして、当院感染対策室・長瀬師長が講師を務めました。

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【開催概要】

テーマ:「職業」について~17年目の看護師が語る~
日時:平成29年2月7日(火)
場所:一宮市立西成中学校
講師:長瀬仁(一宮西病院 感染対策室・感染管理認定看護師)

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2025年以降の「超高齢社会」を担う子供たちに、医療従事者の必要性や、看護師という仕事の喜び・やりがい・厳しさを、丁寧に語りました。

杏嶺会グループ上林記念病院に、最新型リハビリ用医療機器、続々導入!

三次元動作解析装置『キネマトレーサー』導入!

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人間の動作を三次元的にコンピューターに取り込んで、数値化・見える化を実現する装置で、近年では、スポーツでの動きの比較や、リハビリテーションにおける回復過程の診断や評価などに用いられます。また、筋電図測定装置との併用により、客観的・具体的にリハビリの効果を測定し、分析ができます。リハビリの効果を”見える化”することで、患者さまの意欲向上に繋がります。

 

免荷式リフトPOPO(ポポ)導入!

リフト機能で安全に立ち上がり、免荷機能で負担を軽減して歩行することが出来る歩行訓練器です。転倒するリスクを減らし、意欲的に歩行訓練に取り組むことができます。

[適応症例]

脳卒中後の片まひの方

・足の骨折後の荷重制限のある方

・変形性の関節疾患があり歩行に痛みを伴う方

・足の筋力低下に伴い歩行に不安のある方など

これまでにない歩行訓練を実現し、立ち上がって歩行することへの「不安」と「負担」を軽減します。

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