熱き働き人 一宮西病院F7病棟・看護師 尾上悠(おのうえ はるか)

プロフェッショナル論~働く上でのこだわり~

わたしの働く上でのこだわりは、自分の役割を認識し、忠実に答えることです。わたしの働く外科病棟は入退院が激しく、手術や抗がん剤治療をする患者さん、終末期の患者さんなどが多く、入院から退院までの患者さんの状況は著しく変化します。そのような状況で、患者さんは何を求めているのかを常に考え、行動するようにしています。訴えの傾聴、必要な情報の提供・指導、多職種との介入依頼、必要なタイミングで正確な薬剤を投与し苦痛の軽減に努めること・・・これらのことは、短い入院期間で患者さんと信頼関係を築く上でも、重要であると考えます。また患者さんだけでなく、看護師になったばかりで不安の多い新人のフォローや教育、リーダーとしての役割を認識し、役割を果たすことで、スタッフ間の信頼関係も築け、患者さんの安全・安楽に繋がるものと思っています。

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明日への挑戦~自らに課している要求~

自分の役割を認識し答えるためにも、エビデンスに基づいた知識、技術の習得とコミュニケーション能力の向上に努めることです。新しい術式、治療方法など日々医療は進化しており、それに対応できる知識、技術が求められています。外科病棟は急変することも多く、異常の変化にいち早く気付き、適切な観察、処置、医師への報告など状況を判断できる力は必要だと思います。冷静で的確な対処ができるよう日々学び続ける姿勢は忘れないようにしています。また、様々な価値観を持った患者さんと信頼関係を築くためにも、コミュニケーション能力の向上は重要であると考えています。信頼の置ける医療従事者が側にいることで、不安の軽減はもちろんのこと、治療に向けた意欲向上や自己決定の促進など、治療を円滑に行うことにも繋がります。まずは忙しい中でいかに話しやすい環境が作れるかをいつも考えています。

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理想の病院~こういう病院にしたい~

「こういう病院にしたい」という思いは、そのまま「自分がどんな病院で働きたいか」と置き換えられます。その時まず頭に浮かぶのは、「患者さんに選んでもらえる病院で働きたい」という思いです。患者さんに選ばれる病院とは、そこで働くスタッフがいきいきしている病院だと思います。スタッフが働きやすい環境があれば、スタッフは自ずといきいきしてくると思います。働きやすい環境とは、上林理事長も仰るように、部署間や個人間で心の壁がない職場、先輩・後輩が高い意識でお互いに教え教わる風土がある職場だと思います。そういう職場を目指していけば、それに共感するスタッフも集まり、自然と患者さんに選ばれる病院になっていくものと思います。

一宮西病院F7病棟・看護師 尾上悠(おのうえ はるか)

連載企画 『これだけは知っておきたい!心臓の病気のお話』 第2回

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第2回 心臓の血管に動脈硬化が起こると?

皆さま、狭心症心筋梗塞という病名を一度は耳にしたことがあるかと思います。これらをまとめて冠動脈疾患(かんどうみゃくしっかん)と呼びます。冠動脈とはその名の通り心臓の表面を「かんむり」のように覆っている動脈のことで、冠動脈は心臓そのものに栄養を送っている動脈です。心臓は全身に血液を送るポンプのような役目をしていますが、ポンプから送り出した血液の一部をこの冠動脈を通して心臓自身に送ることで、ポンプ(心臓)自体をしっかり動かすことができるのです。この冠動脈に「動脈硬化」が起こり、血管が狭窄(狭くなる)して起こるのが狭心症、閉塞(完全に詰まってしまう)して起こるのが心筋梗塞、というわけです。ではそもそも動脈硬化とは何でしょうか?動脈は心臓から全身に血液を送る血管で細長いチューブのような構造をしています。動脈硬化とは主に生活習慣病などが原因で血管の内側にコレステロールの塊が溜まってチューブ(血管)の中が狭くなったり、時にはカルシウムが沈着して貝殻のように動脈が固くなってしまうことを言います。

では次回は、これら狭心症心筋梗塞の原因や症状について、詳しくお話したいと思います。

一宮西病院 循環器内科 医長 寺村 真範(てらむら まさのり)

若年性乳がん体験者のおしゃべり会・全国キャラバンin愛知、一宮西病院で開催!

本日一宮西病院におきまして、「若年性乳がん体験者のおしゃべり会・全国キャラバンin愛知」が開催されました。

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当イベントは、若年性乳がん体験者が同世代の仲間と出会い、恋愛・結婚・妊娠・出産・子育て・就労など若年特有の悩みや不安を共有し合えるおしゃべり会として、認定NPO法人キャンサーネットジャパンが企画、若年性乳がん患者支援団体「Pink Ring」が運営しています。同団体が全国各地に赴き開催するキャラバンで、愛知県では初の開催となりました。39歳までに乳がんに罹患した方が対象、患者さんご本人及びお付き添いの方合わせて約20名が参加されました。

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第一部では、同団体のメディカルアドバイザーであり一宮西病院・乳腺外科の鈴木瞳医師が、若年性乳がんに関する正しい情報をお伝えするセミナーを実施、続いて第二部「患者さん同士によるおしゃべり会」へと進み、最後はフォト撮影会で閉会となりました。

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当イベントの様子は、同日の中京テレビ放送news every.サタデー」(17:00~17:30)でも紹介されました。

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一宮西病院はこれからも、乳がんの予防・治療・啓発活動はもちろん、関連イベント等へも積極的に協力し、患者さまの精神的フォローにも注力して参ります!

熱き働き人 内分泌・糖尿病内科 副部長 伏見宣俊(ふしみのぶとし)

プロフェッショナル論~働く上でのこだわり~

私は主に内分泌・糖尿病診療と総合内科診療を行っております。大別して二つのことを意識しながら日々仕事をしています。一つ目は医師個人としてのスキルアップです。具体的には臨床医として最新の診断・治療に関する知識獲得であり、そのための文献検索や学会活動を積極的に行うことは必須と考えています。また患者さん個々に合った医療(テーラーメイド医療)を提供するための患者さんとのコミュニケーション能力の向上も個人スキルに含まれると思っています。二つ目はチームの中で果たすべき役割を意識することです。様々な場面があると思いますが、例えば診療科内では副部長の立場として若手医師教育や部長のサポート役などがあげられますし、糖尿病チーム医療としてはチームを牽引する立場としての役割、病院全体としてはより良い病院にするために他科や他部署との円滑な院内連携構築や地域連携への貢献などです。そして最終的にはこれらの自分の行為が患者さんにとって有益であるかどうか省みることを怠らないようにすることが大事だと思っています。

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明日への挑戦~自らに課している要求~

個人としては有益な治療方法の探索です。いわゆる臨床研究のことです。臨床研究を行うメリットとしては患者さんにとって有益な発見ができる可能性があること、探究心が養成されることがあげられます。特に探究心の養成は高い洞察力につながり、通常診療にも役立つものと考えており、若手医師にも推奨していきたいと考えております。チーム(診療科)としては糖尿病診療の更なる整備です。糖尿病領域では次々と新規薬剤が発売され、より専門性が高まっています。一方で、糖尿病患者数は今後も増加が予想され、高齢化社会を背景により個々に合った治療提供が求められるなどニーズの高まりを感じております。これらのことを実現していく上でチーム力の向上が不可欠と考えております。特に糖尿病治療のうち約半分は自己管理(療養)が占めるため、療養指導に携わるコメディカル(看護師、栄養士、理学療法士など)の協力が必須です。このようにコメディカルが主役となって治療に関わることができるのが糖尿病診療であり、その魅力を伝えながら、療養指導に携わるコメディカルを養成し、チーム力向上に努めたいと思っています。

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理想の病院~こういう病院にしたい~

私はサッカーが好きです。個人的な見解ですが、地域の中核病院は地域にあるサッカークラブのようなものだと思っています。サッカーが盛んなヨーロッパでは古くから地域に根ざしたサッカークラブがあり、人々から愛されています。そして各サッカークラブには必ずフィロソフィ(哲学)があり、全てはこのフィロソフィに従ってチーム作りが行われており、古豪と呼ばれるチームにはフィロソフィが根付いています。当院においては「杏嶺会の理念」や「職員の行動と意識の指針」がフィロソフィにあたると思います。理想の病院とは職員一人一人が理念を意識して行動し、地域から信頼されている病院だと思います。そのためには職員一人一人が病院を形成し代表していることを意識する必要があります。そして個々のスキルやチーム力を向上させ、職場での信用や地域社会からの信頼を実感できるサイクルが理想と思います。強いサッカーチームは常に進化を怠らず、挑戦し続けています。理想の病院にはゴールがないと思いますので、この挑戦し続けるマインドを維持しつづけることも大切だと思います。理想に近づけるように一歩一歩頑張りましょう。

内分泌・糖尿病内科 副部長 伏見宣俊(ふしみのぶとし)

杏嶺会グループ・リハビリテーション科がお届けする「生き生きリハビリLIFEサポート」

杏嶺会グループ・リハビリテーション科がお届けする「生き生きリハビリLIFEサポート」スタート!第1回目はリハビリスタッフがおススメする「腰痛改善ストレッチ」をご紹介します。

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一言で腰痛と言っても様々な種類の腰痛があり、その痛みの原因も異なります。実は、腰痛のストレッチも、屈曲(曲げる)体操と伸展(伸ばす)体操があり、痛みの原因によっては逆効果なることもあります。たとえば、椎間板ヘルニアになりたての方には、曲げる体操は症状を悪化させる可能性があります。お近くの整形外科などで腰痛の種類を確定し、正しいストレッチを選択しましょう!今回は、軽い椎間板ヘルニアからくる腰の痛みに効果が期待できる伸展体操をご紹介します。

毎月さまざまな疾患に効果が期待できる体操や運動をご紹介していきますので、ご期待ください!!


杏嶺会グループリハビリテーション科「生き生きリハビリLIFEサポート【第1回】腰痛篇」

連載企画 『これだけは知っておきたい!心臓の病気のお話』 第1回

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第1回 心臓は人のからだを動かすエンジンである!

皆様はじめまして!一宮西病院・循環器内科の寺村真範(てらむらまさのり)と申します。今回からこのコラムでは、心臓病に関しての情報を皆様にわかりやすくお届けしたいと思います。

私の専門である循環器とは主に心臓のことをさします。心臓は胸の真ん中にあり、“心筋”と呼ばれる筋肉でできた袋のような構造になっています。この心筋が1分間に60~80回の頻度で伸びたり縮んだりすることで袋(心臓)に溜めた血液をポンプのように全身に送り出しています。人のからだは全て心臓から送られてくる血液をエネルギー源に動いており、人のからだを自動車とすると心臓はいわば自動車(からだ)を動かすエンジンのような役目をしているのです。生きていく上で必要な酸素や栄養を含んだ血液は、心臓から血管を通して全身を循環していますので、われわれ心臓や血管を診る医者を“循環器内科”と言うのです。エンジンが壊れると自動車が動かなくなるのと同じように、心臓病になると様々な症状が出て、場合によっては命に関わる事態となります。厚生労働省の統計によると、日本人の死因の第1位は「悪性新生物(ガン)」ですが、次いで第2位に「心臓病」がランクインしています。その心臓病の中でも、特に命に直結する可能性があり、近頃よく耳にする「動脈硬化」と大きな関係がある疾患に、「狭心症」や「心筋梗塞」があります。

次回はこれらの疾患について深く掘り下げてみたいと思います。

一宮西病院 循環器内科 医長 寺村 真範(てらむら まさのり)

中日新聞広告局制作『ドクターQ&A vol.1 心臓血管病について』が掲載されました

中日新聞広告局制作の新企画『ドクターQ&A』がスタートしました。vol.1のテーマは“心臓血管病について”。昨日11月23日(木・祝)付の中日新聞尾張版に掲載されました。

【タイトル】
ドクターQ&A企画 vol.1~心臓血管病について~
寒くなるこれからの時期は要注意!!
専門医に聞きました 狭心症心筋梗塞のこと

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