杏嶺会グループ・リハビリテーション科がお届けする「生き生きリハビリLIFEサポート」【第10回】慢性的な肩こりや肩関節の痛み予防篇

杏嶺会グループ・リハビリテーション科がお届けする「生き生きリハビリLIFEサポート」!第10回目はリハビリスタッフがおススメする「慢性的な肩こり・肩関節の痛みの予防体操」をご紹介します。

f:id:kyouryoukai:20180903083521j:plain

肩関節の周囲にはたくさんの筋肉があります。表層の大きな筋肉であるアウターマッスルと、深層の小さな筋肉であるインナーマッスルに分けることができ、それぞれがバランスよく働くことで、肩関節の円滑な運動が行えます。インナーマッスルは年齢と共に衰えやすく、アウターマッスルとインナーマッスルのバランスが崩れることで、肩関節の痛みや、五十肩の原因の1つとなるといわれています。今回は肩関節のインナーマッスルの筋肉増強が期待できる体操を紹介します。

毎月さまざまな疾患に効果が期待できる体操や運動をご紹介していきますので、ご期待ください!  

www.youtube.com

一宮市役所・11階展望レストランで喫茶しながら学ぶ!「健康教養講座 in サンライズ」を開催しました

本日、一宮市役所庁舎・11階展望レストラン「サンライズ」におきまして、“喫茶しながら健康について学ぶ”という新たな健康講座「一宮西病院・健康教養講座 in サンライズ」を初めて開催しました。

f:id:kyouryoukai:20180831190412j:plain

「街と人が明るく健康でいられますように」という理念のもと、一宮西病院では病院に来られる患者さんだけでなく、地域にお住まいの皆さんを対象にした医療講演を定期的に開催しています。当講座もその一環としてスタートしました。講座には事前申し込みをいただいた皆さま、40名以上の方にご参加いただきました。

f:id:kyouryoukai:20180831190441j:plain

【開催概要】
■日時 : 平成30年8月31日(金)14時30分~15時30分
■場所 : 一宮市役所庁舎11階・サンライズ
■テーマ : 「ご自分の『脳』について知っていますか?」
■講師 : 宮嵜 章宏 (一宮西病院 診療部長・脳神経外科 部長)
■主催 :社会医療法人杏嶺会 一宮西病院
■協力 :サンライズ

f:id:kyouryoukai:20180831190837j:plain

また当講座は、一宮市ケーブルテレビ「ICCチャンネル」の取材も受けました。その様子は9月4日(火)より放送されます。視聴環境のある方は、ぜひご覧ください。

f:id:kyouryoukai:20180831190520j:plain

当講座は9月以降も継続して開催していく予定です。詳細は当ブログ、一宮西病院ホームページにてお知らせいたします。

CBCラジオ「健康のつボ~心臓病について~」 第12回(平成30年8月23日放送内容)

CBCラジオ「健康のつボ~心臓病について~」第12回(平成30年8月23日放送内容) 
出演/つボイノリオさん(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)、菊地慶太医師(一宮西病院・ハートセンターセンター長) 

f:id:kyouryoukai:20180830085540j:plain

(小高)日本人の死因の第2位となっている「心臓の病気」を中心に、健康と最新医療について専門の先生に教えていただくコーナーです。ゲストは一宮西病院のハートセンター・センター長で、心臓血管外科統括部長の菊地慶太先生です。今日もよろしくお願いします。

(菊地)よろしくお願いします。

(小高)ここ最近は「心臓弁膜症」について伺っています。

(つボイ)前回は手術の方法についてでしたね。

(小高)いくつか方法があるということを教えていただきました。その中で、先生が行っていらっしゃるのは「低侵襲手術」でしたよね?

(菊地)はい、「低侵襲心臓手術」、いわゆるMICS(ミックス)と我々は呼んでいます。従来の手術は胸の真ん中の胸骨を大きく切って行います。この方法が悪いというわけではありません。とても確実で良い方法です。ですが、新しい「低侵襲手術」というのは、弁膜症の場合は右胸をだいたい6~8cm切開してそこから治療を行うような方法や、あとは胸骨を部分的に切って一部を温存して小さい傷で行う手術方法なんです。

(小高)でも先生、先週に外科的な手術としては、弁を形成する「形成手術」と、弁を置き換える「人工弁置換術」というのがありますと伺いましたが、どれもそんな小さい穴から治療は出来そうにないんですけど・・・。

(菊地)小さい傷でも実際はできます。ただ全ての患者さんに出来るわけではないんです。やはり病気によっては難しい患者さんもいらっしゃいますけれど、多くの方にこの方法が適応されるんじゃないかなと思います。

(つボイ)なるほど~。

(小高)手術時間なんかは、普通の手術より長くなるんですか?

(菊地)そうですね、やはり小さい傷で手術をおこなっていますので若干長くなります。難易度で言うと少し難しくなりますが、熟練の外科医だときちんと手術が出来ると思います。

(小高)狭心症心筋梗塞のときに伺ったその「低侵襲心臓手術」のときは割りと早く退院できるというとこを伺っていましたが、弁膜症の場合も入院期間は短くなるんですか?

(菊地)一週間ぐらいで退院できる方がけっこう多いと思います。

(つボイ)大きく切ったりしない分、体への負担が少ないわけですよね?

(菊地)そう信じてやっております。実際には「低侵襲心臓手術」はこれからの医療ですので、例えば大規模な研修で差を明確に出したというものはまだ無いんですけれど、やはり輸血の量が少なかったり退院までの期間が短かったりということが多く報告されています。特に車の運転は、胸骨を大きく切った患者さんの場合は2~3ヶ月は待ってくださいとお願いをしていますが、この「低侵襲心臓手術」の場合は退院して大体2週間くらいで問題なければどうぞとお話をさせていただいております。

(小高)低侵襲手術って器用じゃないと出来ないと思いますけど・・・。

(菊地)器用というよりも、きちんと丁寧に手術をするということ、的確に判断して手術をするということがとても重要だと思います。ですからおそらくこういう治療法というのは、これからどんどんどんどん広がっていくんじゃないかなと思います。

(小高)私、先生が米粒に字とか書いたらめっちゃ上手そう!と思ったんですがそんなことはないんですか?

(つボイ)技術を何に使うんですか!?

(小高)そういう細かな動きとかが出来るのかな~と思いまして。

(菊地)最近では、一宮西病院でも内視鏡を使った「内視鏡手術」を行っております。さらには、小高さんが行った不整脈の治療も、内視鏡で外科的な手術として我々が行っているんですね。ですからこのような低侵襲の手術はより広まっていくと思います。

(小高)治療ができる範囲もこれからさらに広まっていくんですね。

(菊地)そうですね。

(つボイ)小高さんのように心臓に毛が生えた人でもよろしんですか?

(小高)生えていないです!

(菊地)毛を避けてね。

(小高)先生も乗らないで!!

(菊地)我々、心臓外科医はなるべく多くの人に低侵襲の手術が適用ように努力しております。まずは、早く仕事に復帰したい方や、糖尿病の方は傷のつきが悪いんですが、そういう方にはとても良い適用だと思います。

(小高)この続きはまた来週いろいろと伺っていきたいと思います。ありがとうございました。一宮西病院の菊地慶太先生でした。「健康のつボ~心臓病について~」でした。

f:id:kyouryoukai:20180517124437j:plain

◎関連記事はこちら

◎第1回の放送内容はこちら

◎第2回の放送内容はこちら

◎第3回の放送内容はこちら

◎第4回の放送内容はこちら

◎第5回の放送内容はこちら

◎第6回の放送内容はこちら

◎第7回の放送内容はこちら

◎第8回の放送内容はこちら

◎第9回の放送内容はこちら

第9回 一宮西病院WEB公開講座 『心臓血管病から身を守るために』

第9回 一宮西病院WEB公開講座健康寿命をのばすために~
テーマ:心臓血管病から身を守るために
講 師:一宮西病院 ハートセンター副センター長 兼 循環器内科 部長 寺本 智彦 医師

f:id:kyouryoukai:20180828165532j:plain

冠動脈が詰まる心筋梗塞・狭いところがある狭心症

心臓の病気はいろいろあります。狭心症心筋梗塞などの虚血性心疾患。僧帽弁逆流症や狭窄症といった弁膜症。肥大型心筋症や拡張型心筋症のような特殊な病気。どれも深刻な心臓の病気ではありますが、今日は心臓の血管が狭くなったり詰まったりする虚血性心疾患についてお話しします。私たちの心臓は筋肉でできていて、表面を走る冠動脈という血管から栄養をもらって動いています。冠動脈は3本あり、右側に走る右冠動脈が1本、そして左側に走る左冠動脈は、前下行枝と回旋枝の2本に分岐しています。細かい血管はたくさんありますが、大きな血管はこの3本で、冠動脈のどこかが詰まる病気を心筋梗塞と言い、狭くなる病気を狭心症と言います。

心臓の筋肉が壊死する心筋梗塞七転八倒する痛みが特徴

心筋梗塞がどのように起こるかは、顔のおできをイメージしていただくとわかりやすいと思います。顔のおできが潰れると中身が出て、かさぶたができますね。これが血管の中で起こると、血栓という血の塊ができて血管を詰まらせてしまいます。詰まると血液が流れなくなってしまうため、その先の筋肉が壊死してしまうのです。心筋梗塞の症状には七転八倒するような痛み、胸の圧迫感、押さえつけられる感じなどがあります。ただ、痛みには個人差があり、糖尿病のある方は痛みが鈍くなると言われますし、血管が少しずつ狭くなる方と急に詰まる方では、痛みの程度が違うと言われています。心筋梗塞の痛みは、寝ていても立っていても、動きに関係なく常に強く痛むという特徴があります。腰をひねったり、前かがみになったりすると胸が痛い場合は、筋肉や神経が原因と考えられます。

f:id:kyouryoukai:20180828165800j:plain

狭心症のタイプは2種類・動脈硬化性と冠攣縮性

心臓の血管が詰まってしまう心筋梗塞に対し、詰まってはいないが狭い部分があり、血液の流れが悪くなる病気が狭心症です。狭心症には大きく2つあり、1つは動脈硬化が原因で血管が狭くなる狭心症。もう1つは、血管の痙攣によって起こる冠攣縮性狭心症です。動脈硬化性の狭心症の症状は、例えば次のようなものがあります。通勤のため駅まで歩き、階段を駆け上がって電車に乗ると、胸が圧迫されるような感じがする、気持ちが悪い、胸が締め付けられる、歯茎が持ち上がるような感じがする、左肩がだるくなる、などがあります。また、毎朝、犬の散歩に行き10分ほど歩くと胸の圧迫を感じるという症状もあります。どちらの例も休むと良くなりますが、毎日同じように動くと同じ状態になるというのが典型的な症状です。心臓の血管に狭いところがあると、その先に上手く血液が流れないため筋肉に痛みが現れるのです。冠攣縮性狭心症は、日本人に多いと言われています。安静時に起こるのが特徴で、典型的な症状は、寝ていて朝4時頃になると胸が苦しくて目が覚める、喉元から歯茎が持ち上がるような感じがするなどです。こうした症状が1週間に2~3回あるようなら、一度、循環器内科を受診してください。

胸の痛みだけじゃない!めまいや肩こり、胃もたれ

心筋梗塞狭心症の症状は、胸の痛みだけではありません。たとえばめまい。心臓の血管が狭いと脈がゆっくりになり、めまいがすることがあります。また、肩こり感。心臓の筋肉に血流が行かないことから、特に左肩の凝りを訴える患者さんが多いです。そして胃もたれ。胃の近くを走る右冠動脈の血液が不足することで、胃もたれの症状を訴える患者さんもおられます。胸の痛みだけでなく、これらの症状にも注意が必要です。

f:id:kyouryoukai:20180828165905j:plain

心臓血管病から身を守るため10カ条に気を付け、検査を

ここからは、狭心症の原因にもなっている動脈硬化についてお話しします。動脈硬化というのは、簡単に言うとコレステロールの塊です。コレステロールが溜まってしまう主な原因は、次のようなものがあります。糖尿病、高血圧、高脂血症コレステロール中性脂肪)、肥満、虚血性心疾患や脳梗塞などの既往、喫煙習慣、遺伝など。特に糖尿病があると動脈硬化が進みやすく、心臓血管病になる可能性が高くなるというデータもあります。では、どうすれば心臓血管病から身を守れるのでしょうか。アメリカの「亭主を早死にさせる10カ条」というジョークがあるのでご覧ください。

<亭主を早死にさせる10カ条(動脈硬化を招く10カ条)>

①夫を太らせなさい(25㎏太らせると10年寿命が縮む)
②酒をうんと飲ませなさい
③いつも運動させないで座らせておきなさい
④脂、特に天然のバターを食べさせなさい
⑤塩分の多い食べ物に慣れさせなさい
⑥砂糖など甘いものをたくさん食べさせ、ミルクと砂糖をたっぷり入れたコーヒーをがぶがぶ飲ませなさい(ブラックであれば1日2杯まではOK)
⑦タバコを勧めなさい
⑧夜更かしをさせなさい(テレビの深夜放送を見て、パーティをときどきやる)
⑨休暇旅行には行かせない
⑩最後の仕上げは終始文句をいっていじめなさい(これにはお金と子どもの文句が一番良い)

つまり、動脈硬化や心臓血管病にならないためには、こういう生活をしないよう気を付けましょうということです。これを守れなかった場合は検査がおすすめです。簡便で費用の負担が少ないのは、頸動脈エコーや、腕の血管と足の血管を測るABI検査。心臓血管病だけでなく大動脈瘤や弁膜症などの病気まで詳しくチェックするなら、心臓CT検査がおすすめです。早期治療には早期発見が肝心。気になる症状があれば、早めに受診して検査を受けましょう。

CBCラジオ「健康のつボ」 9月より脳卒中の話がスタートします

絶賛放送中のCBCラジオ「健康のつボ」(午前ワイド番組「つボイノリオの聞けば聞くほど」内、11:33頃オンエア)。一宮西病院・心臓血管外科統括部長 兼 一宮西病院・ハートセンターセンター長の菊地慶太医師が登場する「心臓病について」は、来週8月30日(木)の回で一旦終了となります。心臓の話に続く第二幕として、9月からは「脳卒中について」がスタートします!出演は一宮西病院・診療部長 兼 脳神経外科部長の宮嵜章宏医師です。

f:id:kyouryoukai:20180824152456j:plain

勿論お相手は、同ワイド番組のパーソナリティであるつボイノリオさん&小高直子さんのコンビです。引き続き患者さん目線の興味深いお話を、宮嵜医師から引き出してくれます!

f:id:kyouryoukai:20180824152521j:plain

CBCラジオ「健康のつボ~脳卒中について~」第1回オンエアは、9月6日(木)11:33(予定)です。ご期待ください!

f:id:kyouryoukai:20180824152545j:plain

CBCラジオ「健康のつボ~心臓病について~」 第11回(平成30年8月16日放送内容)

CBCラジオ「健康のつボ~心臓病について~」第11回(平成30年8月16日放送内容) 
出演/つボイノリオさん(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)、菊地慶太医師(一宮西病院・ハートセンターセンター長) 

f:id:kyouryoukai:20180823084700j:plain

(小高)日本人の死因の第2位となっている「心臓の病気」を中心に、健康と最新医療について専門の先生に詳しく教えていただきます。ゲストは一宮西病院のハートセンター・センター長で、心臓血管外科統括部長の菊地慶太先生です。今日もよろしくお願いします。

(菊地)よろしくお願いします。

(小高)先週から、心臓の病気の中で「心臓弁膜症」について伺っています。息切れをするとか、心臓の病気ではないような症状が現れてくるということを伺いました。

(菊地)はい。息切れや動悸がしたり意外と症状が分かりにくかったりすることもありますが、雑音があるかというのを聴診で診断する超音波検査が非常に有用だ、というお話をさせていただきました。

(小高)だから先生に診ていただければ比較的すぐに分かることにはなると思うんですが、では「心臓弁膜症」だと分かったときにどんな治療が行われるのでしょうか?

(菊地)「心臓弁膜症」の治療は大きく3つに分かれています。1つは内科的な治療、つまりお薬による治療です。もう1つは外科的な治療、手術によるものです。最後に新しいものとして、カテーテルによる治療法があります。これらを詳しくご説明させてください。

(つボイ)お願いします。

(菊地)内科的な治療というのは、お薬です。脈を抑えるようなお薬を使ったり、強心剤を使ったり、利尿剤を使ったりすることで症状を軽くするんです。ただ、これだけでは悪くなった扉(弁)は治らないんです。ですからお薬を使っても弁膜症自体が治るわけではないのですが、“心臓の負担を和らげる”ような治療法になります。しかしそれだけでは不十分な場合は手術の治療が必要になります。手術が弁膜症では一般的な治療になります。

(つボイ)どういう手術をするんですか?

(菊地)「人工弁置換術」というものが一般的です。また、特に僧帽弁(そうぼうべん)という左心室の入り口にある扉の逆流に対しては、「僧帽弁形成手術」という、ご自身の弁を修復してもう一度使うというような治療法がとても一般的です。

(小高)字で見ると分かりやすいですね。形成術は弁を「作る」「形成する」、弁置換は弁を「置き換える」。

(菊地)そうなんですね。人工の弁も最近はとても良いものが出ていて、金属で出来た「機械弁」と、豚や牛の生体組織からできた「生体弁」というものがあります。最近とてもよく使われているのが「生体弁」ですね。非常に性能が良いものです。こういうようなもので新しい扉を付け替える、というような手術になります。

(つボイ)他の動物の組織で、拒否反応とかは起こらないんですか?

(菊地)大丈夫です。安心してください。

(小高)カテーテルというのは、どういう治療を行うんですか?

(菊地)カテーテルで、大動脈弁に対して人工弁を入れる手術です。TAVI(タビ)と呼ばれる、「カレーテルによる大動脈弁置換術」というのが最近ではよく行われてきています。

(つボイ)カテーテルというのは、細い管を血管にいれるものですよね?それで弁を置き換えるんですか?

(菊地)実は、狭心症などで使うステントを入れるようなカテーテルよりも、ずいぶん太いものを使います。足の付け根から管を入れて、大動脈弁のところにカテーテルの先端を持っていって、そこでグッと膨らませます。これによってもともとある弁を外側に押し付けて、小さくたたまれた人工弁が広がって新しい大動脈弁になります。ただこれは全ての方に適応するわけではなくて、重症度が高く手術をするにはリスクが高い方には良い治療だと思います。加えて、現在では低侵襲治療、つまり胸の骨を大きく切らずに小さく切開して行う手術も盛んに行われています。

(小高)狭心症心筋梗塞のときにも低侵襲手術があると仰っていましたよね。

(菊地)実際は弁膜症の低侵襲手術、いわゆるMICS(ミックス)というものの方が多く行われています。私もたくさん行っています。

(小高)ということで、来週はその低侵襲手術について伺っていきたいと思います。先生、また来週もよろしくお願い致します。

(菊地)お願いします。

(小高)ありがとうございました。一宮西病院の菊地慶太先生でした。「健康のつボ~心臓病について~」でした。

f:id:kyouryoukai:20180517124437j:plain

◎関連記事はこちら

◎第1回の放送内容はこちら

◎第2回の放送内容はこちら

◎第3回の放送内容はこちら

◎第4回の放送内容はこちら

◎第5回の放送内容はこちら

◎第6回の放送内容はこちら

◎第7回の放送内容はこちら

◎第8回の放送内容はこちら

◎第9回の放送内容はこちら

CBCラジオ「健康のつボ~心臓病について~」 第10回(平成30年8月9日放送内容)

CBCラジオ「健康のつボ~心臓病について~」第10回(平成30年8月9日放送内容) 
出演/つボイノリオさん(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)、菊地慶太医師(一宮西病院・ハートセンターセンター長) 

f:id:kyouryoukai:20180816162352j:plain

(小高)日本人の死因の第2位となっている「心臓の病気」を中心に、健康と最新医療について専門の先生に教えていただいております。ゲストは一宮西病院のハートセンター・センター長で、心臓血管外科統括部長の菊地慶太先生です。よろしくお願いします。

(菊地)よろしくお願いします。前回までは「狭心症」や「心筋梗塞」についてのお話をしていましたけれど、この暑さで皆さん脱水症状になってしまって、心臓の病気が意外と夏場も多いのでぜひ気をつけていただきたいです。

(つボイ)脱水になると心臓にも負担がかかる?

(菊地)そうです。血管が詰まってしまうなど心臓に負担がかかります。

(小高)心臓にも関係してくるんですね。以前までは心臓病の中で「狭心症」と「心筋梗塞」についていろいろと詳しく伺ってきましたが、今回からは「心臓弁膜症」についてお話を伺います。

(菊地)そうですね。「弁膜症」を聞いたことはございますか?

(つボイ)聞いたことはあります。

(菊地)ありますか。心臓には弁といって“扉”があるんですが、いくつぐらいあるかご存知ですか?

(小高)これはね、まず心臓にはお部屋が4つあるんです。

(つボイ)心房・心室が左右にありますね。

(菊地)いいところに気付きましたね。実は心臓には4つの扉、いわゆる弁があります。

(小高)1部屋1つだ!

(菊地)1部屋1つというよりも、とても大切な心室という部屋が右と左にありますが、その入り口と出口に扉があるとご理解ください。

(小高)なるほど、そういうことなんだ!

(菊地)その扉は交互に開閉するんですね。ですから心臓にとってはとても大切な扉なんです。この扉が硬くなって上手く開かない状態を「狭窄症」といい、この扉が上手く閉じてくれない状態を「閉鎖不全症」というんですね。特に心臓の弁膜症で多いのは、左側の心臓、左心室の入り口と出口についている「僧帽弁(そうぼうべん)」と「大動脈弁」なんですね。これは左側の心臓というのは血圧をつくるために一生懸命動いているわけです。ですからその扉に負担がかかって病気が起きてしまうんです。

(小高)症状は弁によって違うんですか?

(菊地)基本的には息苦しさ、息切れなどが出てきます。例えば階段をのぼっていつもよりも息切れが出てしんどいなんて症状もありますし、大動脈弁に起こる病気の場合は胸が狭心症のように重苦しいようになってしまうこともあるんです。

(小高)でも階段をのぼって息苦しい、息切れしちゃう、というのは私たちの生活の中では、ちょっと体力や筋力が落ちたかな・・・というイメージがあります。

(つボイ)どこで区別をしたら良いんですか?

(菊地)実はなかなか難しいんです。今まで出来たことがだんだんで出来なくなっていくというのは、患者さんにとっては当たり前だと思う方もいるので、意外と分かりにくいんですね。ですから健康診断などで自分は大丈夫だと思っていても、心臓に雑音があるということで病気が見つかることがけっこうあるんです。

(小高)これは聴診器みたいなのを当てるんですか?

(菊地)はい、聴診器です。

(小高)それで分かるんですか!?

(菊地)あとは、なにか症状があるようでしたら心臓の超音波検査などを行うと、間違いなくしっかりと診断がつきます。

(小高)検査の時点で、どの弁が開かないのか・閉じないのかも分かるんですか?

(菊地)はい。超音波検査は非常に新診断力が優れておりますから、これが一番だと思います。ただ、やはりちょっとおかしいなと思ったらまずは近くの先生に診てもらうというのがとても重要です。症状が出ていても、意外とみなさんが病気にかかってからの時間が長くなるものですから、動かなくなって、階段を上らなくなったとか自転車をこがなくなったという方が割りといらっしゃいますから、聞いてみると症状がないという方もいるんですよ。

(小高)さっき言っていたみたいに心臓の病気とは思わないですしね。

(つボイ)負担をかけないように動いているわけなんですね。

(菊地)そうなんです。ですから、何かおかしいと思ったらまずは近くの先生に診てもらうのがとても重要だと思います。

(つボイ)わかりました。

(小高)心臓弁膜症については引き続きまた来週もお話を伺っていきます。一宮西病院の菊地慶太先生に伺いました。ありがとうございました。

(菊地)ありがとうございました。

(小高)「健康のつボ~心臓病について~」でした。

f:id:kyouryoukai:20180517124437j:plain

◎関連記事はこちら

◎第1回の放送内容はこちら

◎第2回の放送内容はこちら

◎第3回の放送内容はこちら

◎第4回の放送内容はこちら

◎第5回の放送内容はこちら

◎第6回の放送内容はこちら

◎第7回の放送内容はこちら

◎第8回の放送内容はこちら

◎第9回の放送内容はこちら