連載企画 『足は第二の心臓です!?~循環器内科医が診る足病のはなし~』 第5回

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第5回 その症状って足の動脈硬化かも?の巻

「足の動脈硬化といっても一体どんな症状なの?」と疑問を持つ方も多いと思います。普段歩いている方ですと、「前より歩けなくなった」とか「10分くらい歩いているとふくらはぎが痛くなってもう歩けんのです」というように、“歩行に伴う足の痛み”を自覚される方が多いでしょうか。これを専門用語では「跛行(はこう)」と言います。また、血流が悪すぎて「足の冷えがひどくて痛い」や「指やかかとに出来た傷が全然治らない」という方もおられます。これは「重症下肢虚血(じゅうしょうかしきょけつ)」といい、放置した場合1年後の下肢切断率は30%、さらには亡くなる可能性も25%と言われる重病で、救命・救肢の為に迅速な検査と治療が必要となります。足の症状や怪我の改善がない方の中には、足の動脈硬化が潜んでいる可能性があります。
①60歳以上の方
人工透析中の方
③喫煙中あるいは喫煙していた方
脳梗塞心筋梗塞の家族歴がある方
⑤糖尿病のある方
⑥高血圧のある方
⑦脂質異常(高コレステロール)のある方
・・・は、特に要注意です!お近くの医療機関での検査をお勧めします。

一宮西病院 循環器内科 医長 市橋 敬(いちはし けい)