連載企画 『これだけは知っておきたい!心臓の病気のお話』 第9回

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第9回 心臓カテーテルってなんだ!?

カテーテルとは、狭心症心筋梗塞の診断や治療に用いる細い管のことです。直径2~3mm、長さ約1mの細長く柔らかい管です。心臓カテーテル検査では、この管を局所麻酔で手首や太ももの付け根の血管から心臓まで通し、造影剤というX線に写る薬剤を冠動脈に注入し血管の狭窄や閉塞を見つけます。「心臓や血管に管を通すなんて痛そう。。。」と思われるかもしれません。でもご安心ください。心臓や血管の内側には痛みの神経はありませんので痛みを感じることはありません。ただし、はじめにカテーテルが皮膚に入る所だけは痛みを感じますので、局所麻酔をして痛みを和らげます。その際多少の痛み(採血や注射と同じくらいの痛み)は感じますが、一旦カテーテルが血管内に入ってしまえばあとは痛みを感じることはほとんどありません。検査時間は30分程度です。現在は心臓カテーテル検査の9割以上は手首から行っていますので、検査が終わればすぐに歩くことができます。ただカテーテルを通した手首は専用のバンドで6時間程度押さえて止血し様子を見ますので、当院では基本的には2泊3日の入院(検査前日午後に入院、検査翌日午前に退院)で行っております。もし検査で病気が見つかれば心臓カテーテル治療を行いますが、これは次回に詳しくお話したいと思います。

一宮西病院 循環器内科 医長 寺村 真範(てらむら まさのり)