CBCラジオ「健康のつボ~脳卒中について~」 第7回(平成30年10月18日放送内容)

 CBCラジオ「健康のつボ~脳卒中について~」第7回(平成30年10月18放送内容) 
出演/つボイノリオさん(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)、宮嵜章宏医師(一宮西病院 ストロークチーム・脳神経外科部長) 

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(小高)毎週この時間は「健康のつボ」です。日本人の死因の第4位となっている「脳卒中」について、専門家の先生に色々と教えていただいております。ゲストは一宮西病院ストロークチーム・脳神経外科の部長、宮嵜章宏先生です。よろしくお願いします。

(宮嵜)よろしくお願いします。

(小高)脳卒中の中にも色々なタイプの病気があって、先週からは「くも膜下出血」のお話を伺っています。今日は『くも膜下出血の治療法』について伺っていきます。まずは動脈瘤(どうみゃくりゅう)があるとくも膜下出血になりやすいので、動脈瘤脳ドックなどで見つけられたらくも膜下出血になる前に治療ができる、というお話が先週ありましたが、でもそこをやり過ごして出血してしまったときに、ものすごい痛みなんですよね?

(つボイ)ハンマーでガーンっと殴られようなショックがあると。

(宮嵜)はい。例えですけれど、その通りです。

(小高)これがくも膜下出血の症状であるということなんですが、あまり経験したくないですけれど、そうなってしまったときにはどうすればいいんですか?

(宮嵜)一度出血を起こされますと再出血を起こす可能性も高く、命に関わりますので一刻も早く必要な病院で検査を受けていただく必要があります。

(小高)救急車ですよね、そういうときは。

(宮嵜)そうですね。

(つボイ)でもガーンっと殴られような痛みで意識を失うこともあるんですよね?そしたら自分で病院に行くことができない場合もあるんじゃないですか?

(宮嵜)ところが、出血を起こしたときに意識を失ったとしても、意識が戻ってくる方が結構多いんですよ。つまり、出血を起こした瞬間に倒れて、その後症状が落ち着いて意識が回復してくるという方が多くいらっしゃいます。

(つボイ)そのときにどう行動するか、ということですね。どうしたらよろしいんですか?

(宮嵜)すぐ!一刻も早く!病院に来て欲しいです。

(小高)病院に行ったら先生方の出番になると思うのですが、どんな検査や治療をするんですか?

(宮嵜)まず診断をしなければなりませんから、頭のCTの写真を撮り、出血がないかどうかを検査します。CTでも出血がはっきりと分からない場合は、引き続きMRIの検査を行う場合もあります。非常に少量の出血であれば軽い頭痛で発症する場合もあるので、CTで捉えきれないものはMRIで検査します。

(つボイ)ガッガッガッガッガッガッガッ!ブ~~~~ン!

(小高)あ、すみません。これ、MRIのモノマネをしています・・・。

(宮嵜)あぁ~!

(つボイ)失礼いたしました。突然でございました。

(小高)でもこの場合は、本人はMRIの音や振動なんて気にしていないと思います、痛すぎて!

(つボイ)そっか~。

(小高)その後は手術ということになるんですか?

(宮嵜)まずCTやMRIで細かい出血が発見されたら、造影剤を使ってどの場所から出血が起こっているか血管の状態を検査して、動脈瘤の有無を調べる必要があります。そこで出血の原因となっている動脈瘤がある場合は緊急で手術を行います。いわゆる、再出血が起こらないように処置が必要となります。

(つボイ)具体的には、蓋したり・・・?

(小高)蓋ってなによ。

(宮嵜)治療法は2つあります。いずれも手術ですが、1つは「開頭クリッピング術」といって動脈の根元をクリップという金属で挟んで動脈瘤の血流を止めるというものです。

(小高)目玉クリップのようなもので?

(つボイ)目玉ではないやろ!

(小高)目玉はないか!ちゃんと医療用のクリップですよね!

(宮嵜)それから、もう1つはカテーテル治療といって、血管の中から動脈瘤の中にプラチナでできたコイルを詰めて、動脈瘤自体を詰めてしまう手術です。

(小高)これは、カテーテルだから脳とは別の場所から挿入するんですか?

(宮嵜)そうですね。足の付け根からマイクロカテーテルを入れて、脳の血管まで持っていって治療を行います。

(小高)血管が脳まで繋がっているって不思議ですけどね。

(つボイ)体はみんな繋がっていますよ!ポツンとあるなんてことはないですよ!

(小高)そうなんだけと~。

(つボイ)これはどのくらいの成功率なんですか?

(宮嵜)動脈瘤の場所がきちんと分かっている場合は、ほぼ全例で治療は可能です。

(小高)先週と今週のお話をまとめますと、まずは動脈瘤などのくも膜下出血の要素がないかを脳ドックなどを活用してしっかり自分でチェックする。

(つボイ)あと、日ごろの健康管理も大切ですよね。暴飲・暴食やら喫煙やら飲酒やら、小高さんのようにお酒をガブガブ飲むやら。

(小高)いらんこと言わないでください。そして、いざくも膜下出血なってしまったときは、とにかく早く病院に行くのが大事なんですね。

(宮嵜)はい、一刻も早くですね。

(小高)一宮西病院の宮嵜章宏先生に「くも膜下出血」についてお聞きしました。ありがとうございました。

(宮嵜)ありがとうございました。

(小高)「健康のつボ~脳卒中について~」でした。

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