CBCラジオ「健康のつボ~脳卒中について②~」 最終回(平成31年3月28日放送内容)

CBCラジオ「健康のつボ~脳卒中について②~」最終回(平成31年3月28放送内容) 
出演/つボイノリオさん(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)、宮嵜章宏医師(一宮西病院 ストロークチーム・脳神経外科部長)

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(小高)毎週この時間は「健康のつボ」です。日本人の死因第3位となっている『脳卒中』について伺っています。ゲストは一宮西病院ストロークチーム・脳神経外科の部長、宮嵜章宏先生です。よろしくお願いします。

(宮嵜)よろしくお願いいたします。

(小高)先週『脳卒中を予防するための10か条』というのを先生にお聞きしたんですけれど、いろんなキーワードがありました。例えば「糖尿病」を放っておいたらダメですよとか、「高血圧」とか「不整脈」とか。ただ先生、実際に高血圧の人は普通の人よりもどのぐらい脳卒中になるリスクがあるんですか?

(宮嵜)そうですね、やはり血圧が高ければ高いほど脳卒中になりやすいということは知られています。例えば血圧が180 以上になると、脳卒中の危険性が6倍になるといわれています。それは脳卒中だけでなくて、最近では社会的な問題にもなっている認知症、もしくはアルツハイマー病も生活習慣病と関係しているということが言われています。脳卒中を予防するというのは、いわゆる認知症の予防にも繋がるんです。

(小高)なるほど。アルツハイマーも脳の病気ですもんね。

(宮嵜)そうです。「脳卒中」と「認知症」は寝たきりになる大きな原因なので、予防10か条を意識して予防していって欲しいです。

(つボイ)10か条でいわれているのは、基本的な生活姿勢ですからね。

(宮嵜)そうですね。

(つボイ)やっぱり当たり前のことが病気を防ぐのであって、いかに当たり前でないことを僕らがやっているかですよね。ついつい塩辛いものをたくさん食べたりとか。

(小高)発症したら命に関わる重大なことになってしまいますので、本当に気をつけないといけない。ただ、そうやって気をつけていても、脳卒中にもなっちゃう場合もあるんですよね?

(宮嵜)そうなんです。そこで、脳卒中の場合は早く病院にかかることが大切ですので、『FAST(ファスト)』という標語を覚えていただきたいです。『このような症状がでたらすぐに病院に行きましょう』というものです。FはFace(顔)、片側の顔面が歪んだり唇が下がってきてしまう。AはArm(腕)、突然片腕に力が入らなくなる。SはSpeech(ことば)、ろれつが回らなくなったり言葉が出てこなくなる。最後のTはTime(時間)、一刻も早く病院に来てください、という標語です。

(つボイ)顔の片側が歪む、手も片方が麻痺するということで、両方ではなく“片方”というのが特徴ですね。

(宮嵜)はい。脳と言うのは左右別々になっていますので、左右片方に症状が出るのが脳卒中の特徴ですね。

(小高)私は最近、上の物を取ろうとすると腕が上がらないんですが、それは両腕だから違いますね。

(つボイ)それは五十肩や。

(小高)・・・最近、ほっぺたがちょっと落ちてきた感じがするんですけど・・・。

(つボイ)それは加齢。

(小高)そうですか・・・。

(つボイ)それにあんた、ほうれい線も出てきて・・・。

(小高)それは今は関係ないです!えー、そして病院ではチームを組んで、24時間365日患者さんを受け入れられる体制作りに先生方は取り組んでいるんでしたよね。

(宮嵜)そうですね。ストロークチームという、神経内科の先生と僕ら脳神経外科が内科と外科の垣根を越えて、さらに看護師さん、リハビリのスタッフ、薬剤師さん、歯科衛生士の方も含めてチーム組んで、脳卒中の治療に取り組んでいます。チーム組むことによって、脳卒中にかかった方が少しでも後遺症はなく社会復帰されるように努力しています。

(つボイ)こうやってお話を聞くとちょっと心強くなりますよね。

(小高)先生、どうもありがとうございました。

(宮嵜)ありがとうございました。

(小高)一宮西病院の宮嵜章宏先生でした。「健康のつボ~脳卒中について~」でした。

 

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