CBCラジオ「健康のつボ~心臓病について③~」 第2回(平成31年4月10日放送内容)

CBCラジオ「健康のつボ~心臓病について③~」第2回(平成31 年4月10放送内容) 
出演/つボイノリオさん(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)、寺本智彦医師(一宮西病院循環器内科部長・ハートセンター副センター長)

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(小高)水曜日のこのコーナーは『健康のつボ~心臓病について~』。日本人の死因の第2位の心臓病について専門の先生にお話を伺っております。シリーズ3回目となる『健康のつボ~心臓病について~』は、先週から放送日が木曜日の11時30分から、水曜日のこの「新生活フロッピー」のコーナーにお引越しをしてきました。

(つボイ)引っ越しのシーズンでもありますからね。番組もこうやって変わりますねぇ。

(小高)でも私たちの“前のめり”は変わりませんよ。ゲストは一宮西病院・循環器内科部長でハートセンター副センター長の寺本智彦先生です。こんにちは。

(寺本)こんにちは。よろしくお願いします。

(小高)先週は寺本先生のご専門の『カテーテル』のお話を伺いました。先生がカテーテル携わって大体20年ぐらいで、その20年間の目を見張る「テクノロジーの進歩」なんてことも教えていただきました。

(つボイ)そうですね。カテーテルを扱う「お医者さんの腕・技術」と、いわゆる「道具」の進歩、といったお話も聞かせていただいて、大変心強さを感じました。

(小高)そうそうそう。

(つボイ)メッセージもいただいておりまして、三重県四日市市ペンネーム『春眠かあさん』からですが、『以前の放送でも言っていましたが、カテーテル治療って外科じゃないんですね。びっくりしました。』だそうです。

(小高)内科治療なんですよね。

(つボイ)鼠蹊部から心臓までグーっと管を入れるのに!これは外科だと思いますよ。

(寺本)患者さんによってはけっこう驚かれることはありますね。

(小高)ビックリしますよね。

(つボイ)さらに目的に合わせてサイズや挿入する部位を変えることもあるんですよね。

(寺本)そうですね。患者さんによっては病変が特殊な場所にあったり、動脈硬化でガチガチに固くなったりしてしまっている方は太いカテーテルが必要になるので、そういうときは鼠蹊部から挿入することが多いです。

(小高)心臓病もいろいろありますけれど、この病気のときは内科治療、この病気のときは外科治療って、病気によって棲み分けがあるんですか?

(寺本)そうですね。カテーテル治療の成績があんまりよろしくないと予想される病変の方、例えば糖尿病の方。糖尿病の方の血管病は内科的治療の成績があまりよろしくないという報告がありますので、そういう方はやっぱりバイパス手術の方が良いんではないかとか、ディスカッションして判断していきます。

(小高)同じ病名でもそのときの患者さんの状態などで、カテーテルになったり外科的手術になったりするということですか?

(寺本)おっしゃる通りです。

(小高)そうすると、運ばれてきた患者さんで「どっちの治療にしよう」とはどう決めるんですか?

(寺本)カテーテル治療の一番のメリットは、やっぱり『時間が早い』ということです。手術をするとなると手術室の用意をして、色んな人たち集めてなど時間が必要なんです。もちろんカテーテル治療もある程度準備は必要ですけれど、「完全に詰まっているよ」という患者さんが来られた時は、カテーテルにやっぱり一日の長があると思います。

(つボイ)なるほど。

(寺本)なので、とにかく詰まっている血管をすぐに開けたほうがいいという時は、カテーテル治療が一番優先されます。

(つボイ)治療開始も早いんですが、大府市ペンネーム『コーキくん』という方からです。『カテーテル治療の場合、何日ぐらい入院するものなんでしょうか?』。

(寺本)これは難しいですね。その時の、その方の状況によると思いますね。同じ「心筋梗塞」という病気でも、その心筋梗塞の大きさにもよっても変わります。大きな心筋梗塞でしたら長く入院していただくこともありますし、それほど重くない心筋梗塞であればそれこそ2~3日済んでしまうこともあります。

(つボイ)私は4日間でした。

(小高)心筋梗塞でも4日ぐらいで退院できちゃうなんてビックリしちゃいますね。

(寺本)そうですね。これが、血管が狭くなっているけれどまだ詰まっていない『狭心症』の場合は、緊急ではなく「次回に治療しましょうね」といった予定のカテーテル治療を行うこともあります。その場合は1泊2日や、2泊3日で退院される方も多いです。詰まってから緊急で来られた方は、そのときの状況によって入院期間が変わります。つボイさんの心筋梗塞はそれほど大きくなかったんじゃないでしょうかね。

(つボイ)めっちゃ苦しくなりましたけど、カテーテル治療をやっていただく時間の経過と共にどんどん症状が治まってきて、「治療が終わりましたよ」というときには「はい!じゃあ今度はいつ来たらいいですか?」というくらいでした。なんともないと自分は思うほどでした。「いや帰っちゃダメです。集中治療室にはいってください」って言われても、「僕もう何ともないんですけど・・・」っていうのが僕の感想ですね。

(寺本)なるほど。心筋梗塞は、血管が詰まっちゃうことで心臓の筋肉が壊死してしまう病気なんですけど、おそらくつボイさんはそこまで壊死していなかったんじゃないですかね。

(つボイ)そうなんですね。心臓病の治療にも色々あることが分かりました。

(小高)どうもありがとうございました。一宮西病院の寺本智彦先生でした。「健康のつボ~心臓病について~」でした。

 

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