令和元年7月5日(金)、尾西記念病院にて、第8回One-APを『装具連携』というテーマで開催しました。
冒頭、山村医師より、厚生労働省から長下肢装具の平均価格は148,289円であり、山本澄子先生の言葉を借りて、「装具とは障害を持った人に対して姿勢を制御する為の必要最小限の補助具であるとのことから、客観的に評価し適合した装具を作成しなければならない」という言葉から始まりました。
症例報告では、一宮市民病院から尾西記念病院へ転院し、その後自宅退院された患者様の報告がありました。
一宮市民病院ではPusher Syndromeに着目したリハビリテーションを実践され、Pusher症状は軽減していました。尾西記念病院転院後はゲイトジャッジを使用したブレースクリニックでの装具療法を行ったことについて、また、客観的評価の重要性を報告しました。最終的に患者様は自宅でT字杖歩行を獲得されていました。
続いて、瀬上太輔理学療法士から「急性期と回復期の装具作成の動向」を報告しました。急性期と回復期での作成件数や備品の違い等が示されました。
最後に、渡辺義肢製作所の米津進弘義肢装具士より特別講演を行いました。急性期では2005年以降の装具作成件数が減少した(回復期に任せるようになった)こと、しかし、その後は早期作成が謳われるようになってから徐々に件数が増加しているとのことでした。
今回、『装具連携』というテーマで早期作成の重要性や作成時の客観的評価、そして装具ノートを使用した連携など、短時間で多くの情報があり、活発な質問も飛び交ったことで、参加者からは「勉強になった」「ゲイトジャッジについて勉強したい」などのご意見を頂きました。
今後も地域との連携を強化し、地域医療に貢献して参ります。