中日新聞(本版)健康面『紙上診察室』に、消化器内科・胃腸科部長の東医師が登場しました

本日4月6日(火)付の中日新聞(本版/健康面)『紙上診察室』において、一宮西病院・消化器内科・胃腸科部長の東玲治医師監修による、慢性の腹痛に関する記事が掲載されました。

【記事見出し】
紙上診察室
慢性の腹痛 時折、血便も
大腸内視鏡検査うけて

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また東医師は今月より、CBCラジオで絶賛放送中の『健康のつボ!』(毎週水曜10時30分頃オンエア)にも登場する予定です。◎出演/つボイノリオ(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)

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新テーマ「胃腸の病気について」第1回放送は明日、4月7日(水)です。ご期待ください。

 

CBCラジオ「健康のつボ~前立腺がんについて~」 第12回(令和3年3月24日放送内容)

CBCラジオ「健康のつボ~前立腺がんについて~」 第12回(令和3年3月24日放送内容)

出演/つボイノリオ(タレント)、塩見啓一(アナウンサー)、小高直子さん(アナウンサー)、永田大介医師(一宮西病院泌尿器科部長)

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(小高)水曜日のこのコーナーは「健康のつボ~前立腺がんについて~」昨今、日本で、罹患数増加が最も著しいと言われている「がん」、「前立腺がん」について、一宮西病院 泌尿器科部長の 永田大介(ながただいすけ)先生にお話をうかがっていきます。

(小高)男の人だけの病気、「前立腺がん」。塩見さんは気になっていますか?

(塩見)実は気になっていました。何年かに1度、前立腺炎になるので・・・。

(小高)そうだったんですね。このコーナーでは「前立腺がん」について永田先生にお話をうかがっています。前立腺がんは「早期発見で完治するがん」であるし、治療後の予後も日常生活ではほとんど何も心配することはないそうです。でも、できるなら、前立腺がんにならないのが一番ですよね?

(塩見)そりゃ、もちろん!!

(小高)今日は前立腺がんにならないためには、何に注意したらいいのか。前立腺がとても気なるらしいつボイさんが、このコーナーだけは登場してきます。

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(小高)あら、つボイさん。お休みだったのでは?

(つボイ)休んでる場合じゃないんですよ!このコーナーだけは何よりも大事なので。

(小高)そんなに前立腺がんについて気になってたんですね(笑)なんにしても前立腺がんにならないのが一番ですが、今日は『どうすれば前立腺がんにならないで済むのか?』について永田先生にお話し聞いていこうと思います!

が、その前に・・・先生、『前立腺がんになる原因』について教えて頂けますか?

(永田)原因は解明されていないのですが「男性ホルモン」が関与しているとは言われています。

(つボイ)男性ホルモンをなるべく出さないようにした方がよいという事ですか?

(永田)これが難しいところで・・・男性ホルモンをたくさん出していた方がなりにくいという先生もいらっしゃいますが、がんになってしまったら男性ホルモンががんを助長するとも言われています。また、食生活が一番とも言われています。現在の日本は、食が欧米化され「肉」や「動物性脂肪」などの摂取が増え、患者数は今後20年程で1.8倍程増えていく事が予想されています。

(小高)なんと。そういえば以前先生は、アメリカなどの欧米の方が前立腺がんの罹患数は多いと仰られていましたね。

(永田)はい、アメリカの前立腺がん患者は日本の50倍ほどいます。食事の影響はとても大きいです。一番前立腺がんに良いのは「柘榴(ザクロ)」と言われています。

(小高)ザクロ?

(永田)ザクロです!なかなかスーパー行ってもザクロ売ってない事もあるので、ジュースとかで代用もOKです。あとはトマトのリコピン、大豆のイソフラボン等が有効であるというデータは出ています。

(小高)ヘルシーな食材が多いですね。このあたりの食材って他の病気の予防にもかかわってきそう。

(永田)そうですね、他の病気にも共通してきますね。

(つボイ)健康的な生活を真面目に送っていれば色んな病気にはなりにくいという事なんですね。

(永田)はい、やはり食べる物も1日20種類程しっかりまんべんなく食べて、睡眠時間も7時間とっていただくことが推奨です。(寝すぎるのもよくない)あと肥満気味の方は適度な運動も気をつを付けて頂くとよいと思います。

(小高)規則正しい生活に気を付けながら、検査も並行して定期的に受けていく方向が良いですね。

(永田)そうですね、50歳越えましたら定期的に検査を受けて頂きたいです。

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(小高)食習慣は大事ですね。

(塩見)なるほど。ある程度の良質なたんぱくは、年齢がいってからも必要だと言われてますが、野菜も十分に摂ったりとか、要はバランスなんでしょうね。

(小高)そして先生もおっしゃってましたが、運動も大切だということです。塩見さん、運動してますか?

(塩見)定年前くらいから運動を始めて、今も継続して頑張っておりますのでいたって健康です(笑)

(小高)そしてそれは何よりです。食習慣と運動が大事ですよ~!以上、『健康のつボ~前立腺がんについて~』でした♪

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CBCラジオ「健康のつボ~前立腺がんについて~」 第11回(令和3年3月17日放送内容)

CBCラジオ「健康のつボ~前立腺がんについて~」 第11回(令和3年3月17日放送内容)
出演/つボイノリオさん(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)、永田大介医師(一宮西病院泌尿器科部長)

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(小高)水曜日のこのコーナーは「健康のつボ~前立腺がんについて~」昨今、日本で、罹患数増加が最も著しいと言われている「がん」、「前立腺がん」について、一宮西病院 泌尿器科部長の 永田大介(ながただいすけ)先生にお話をうかがっていきます。

(小高)先週は、治療後の日常生活について教えていただきました。

(つボイ)経過観察として、何年かは受診が必要ですが、基本的には、食事・運動などに関しては何ら制限はないとのことでした。

(小高)それもこれも早期発見で、治療により、完治しているということが前提です。今日はもう一度、前立腺がんにとってとても大切な「早期発見」について復習します。永田先生のお話です。

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(永田)がんに罹患するとよく言われるのが「5年生存率」ですね。前立腺がんに関して言えば早期発見で5年生存率はほぼ100%、一番治療効果が高いと言われています。がんの中では一番予後が良好です。転移があると、5年生存率は60%程度に下がってしまうので。

(小高)早期発見が非常に重要という事ですね。早期発見のために、検査を定期的に行っていく事も重要ですね。

(永田)血液の検査(PSA検査)でがんが分かるものの中では「前立腺がん」が一番見つかりやすいのも特徴です。1ccの血液で検査ができ、結果を見て正常値ならすぐ安心できますね。

(つボイ)私、定期的にやってますこの検査。

(小高)そうなんですね、あと痛くないの良い特徴ですね。

(永田)特に男性は50歳くらいに前立腺がんは出始めるので、まずは50歳になっ

たら一度PSA検査をおすすめします。その数値を指標に、1未満であれば3年に一回ほどでよいかと。1以上であれば1年に1回くらいの頻度で。 数値が4を超えたら泌尿器科へ。

(小高)PSA検査を「受けておいた方がいい」という判断指標は「年齢」のみですか?何か症状が出たら行った方がいいなどありますか?

(永田)自分のお父様やおじい様が前立腺がんに罹患しているとかであれば、45歳くらいから受けた方がいい、と仰る先生もいらっしゃいます。あとは普通に泌尿器科にかかられた患者さんで「最近、少しおしっこ出にくいよ」等のお声を聞いた時は、PSA検査をおすすめしています。前立腺肥大の裏に前立腺がんが隠れてないか調べます。PSA検査は一般的な血液検査と何ら変わらないですし、普通の血液検査に1つオプション付けるだけなので難しくも手間も無いです。早期発見はほぼ100%できます。

 (小高)なるほど。以前、前立腺肥大と前立腺がんは関係ないというお話をお聞きしましたが、うちの家系前立腺肥大ばかりだから前立腺がんになりやすい、なんていう風に心配はしなくていいでしょうか?

(永田)そこは関係ないので心配いらないです。

(つボイ)癌じゃないことが早期に分ければうれしいですね。健康診断とかで1つオプションつけておくだけで安心ですね。

(永田)そうですね。

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 (つボイ)男性は50歳を過ぎたら、毎年PSA検査。私も毎年、検査しています。

(小高)自覚症状がないというだけに、PSA検査は重要です。PSA検査で早期発見できたら、根治が可能で、その後の日常生活は何の制限もない!ということですから、50代以上の男性は、ぜひ検査を受けてください。

以上、『健康のつボ~前立腺がんについて~』でした♪

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一宮西病院 脊椎・側彎センターのご案内

一宮西病院 脊椎・側弯センターでは、小児から成人まで『脊柱に生じる疾患』を専門に、診断と治療を行っています。その主な病態や疾患は以下の通りです。

  1. 生まれた時から認められる背骨の形の異常 [先天性側弯症、先天性後弯症]
  2. 成長期に生じる背骨の異常 [早期発症側弯症、特発性側弯症、症候性側弯症など]
  3. 成人や高齢者の背骨のゆがみ [変性側弯症、変性後弯症など]
  4. 背骨の骨折、変形したままで癒合した変形治癒による障害
  5. 首〜背中、腰の痛みや下肢痛 [頸椎症、変形性脊椎症、腰部脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニアなど]

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    脊椎・側彎センター長 川上紀明(かわかみ のりあき) 

この度<一宮西病院 脊椎・側弯センター>のホームページをリニューアルしました。脊椎・側彎センター長・川上紀明(かわかみ のりあき)医師監修による「背骨の曲がりと姿勢」についてのコラムも掲載しています。ぜひご覧ください。

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脊椎・側彎センター | センター | 一宮西病院 | 社会医療法人 杏嶺会

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整形外科 | 外科系 | 一宮西病院 | 社会医療法人 杏嶺会

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単独インタビュー | ドクター対談 | 一宮西病院(杏嶺会)医師採用サイト

 

CBCラジオ「健康のつボ~前立腺がんについて~」 第10回(令和3年3月10日放送内容)

CBCラジオ「健康のつボ~前立腺がんについて~」 第10回(令和3年3月10日放送内容)
出演/つボイノリオさん(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)、永田大介医師(一宮西病院泌尿器科部長)

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(小高)水曜日のこのコーナーは「健康のつボ~前立腺がんについて~」昨今、日本で、罹患数増加が最も著しいと言われている「がん」、「前立腺がん」について、一宮西病院 泌尿器科部長の 永田大介(ながただいすけ)先生にお話をうかがっていきます。

(つボイ)ここのところ、前立腺がんの治療法について、永田先生に教えてもらって来ました。

(小高)早期に発見できれば、手術療法や放射線治療などで完治を目指すことができる、というお話でしたね。そして手術療法では永田先生がご専門の腹腔鏡下手術などは低侵襲で、手術後もすぐに歩くこともできて、とても良い方法ということでした。今日は『前立腺がん治療後の日常生活』について、お話をうかがいます。

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 (永田)前立腺がんの手術をされた方は、次の日からご飯も食べられるし、歩くこともできます。排尿の際の管は1週間ほど着けて頂かなければいけないですが、ですが1週間ほどで管も取れて、10日ぐらいで退院されていきます。退院後一ヶ月ぐらいは、自転車に乗るなどの激しい運動は避けて頂いて、一ヶ月経ったら何をしてOKです。

(小高)放射線治療という歩き方も「すり足」というか、ソロソロ気を付けながら歩かれてそうなイメージですけれど。

(永田)皆さん普通に生活されてますね。

(小高)PSA監視中の元で治療をしていますよ、という場合は…?

(永田)PSA監視療法中の方は手術されていないと思いますので、定期的に検査を行うこと以外、普段通りの生活を送って頂いて問題ありません。PSA監視療法中の方には気を付けて頂きたいことがありまして。PSA監視療法中の方は『がん』という事が分かっている方なので、『がんが悪化する』こと(男性ホルモンが出るようなこと)は避けて頂きたいですが、なかなか難しいですね。

(小高)男性ホルモンが出るような事?

(つボイ)私なんかは出しますよ~!(笑)

(小高)(笑)えーっと…先生、具体的には?

(永田)基本的には性交渉するだとか、そういう事で男性ホルモンって上がりますのでそういった事は避けて頂きたいですね。

(小高)いやらしい事ちょっと考えるだけでも男性ホルモンって上がっちゃいますか?

(永田)そうですね。

(つボイ)めっちゃ厳しいですね!!

(永田)(小高)(笑)

 (小高)手術後の生活というのは特に心配する事などは無いのでしょうか?

(永田)(笑)そうですね、特に日常生活自体はそれほど心配することは無いと思います。基本的に、食事や運動の制限もないです。術後に、尿失禁と性機能障害が後遺症として出る方も少しいらっしゃいますが、尿失禁に関しては日にち薬と言われていていずれ回復してくる事が多いです。性機能障害は神経温存する手技でされた方は3か月~半年ほどで徐々に機能が戻ってくる方が多いようです。

(小高)あと放射線の治療というのもありましたが。

(永田)放射線の治療は外から前立腺を火傷(やけど)の状態にするような治療なので、患部が赤くなって炎症を起こしている状態を想像して頂くとわかりやすいかもしれません。まれに少し排尿痛があったり、血尿であったりする事があります。

(小高)平均的にはどれくらいの期間そういった症状が出るんでしょうか?

(永田)排尿痛や血尿などは、無い方がほとんどなんですが、ある方は放射線あてている期間中(3週間~1ヶ月半)に徐々に出てくるような感じです。

(小高)どの治療方法をお聞きしても、治療後の日常生活にさほど負担はあまり無いような?

(永田)そうですね。

(小高)あとはもう定期健診で、という。

(永田)そうですね。定期的に血液検査で『PSA検査』を実施して再発の有無のチェックをします。術後3か月後程から1ヶ月に1回来て頂くようなスパンです。3か月目のデータを取った際に、術後経過が良ければ3か月ごとに来て頂くスパンへ。術後1年ほどして再発しない方は半年に1回来て頂くスパンで大体5年ほど通って頂いています。

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(つボイ)話聞くと安心しますね。リハビリする必要も無いし、経過観察しながら普通の日常生活が送れる訳ですから。

(小高)あと、放射線治療の2~3年後に突然血尿が出ることもあるそうですが、それも基本的には心配ないものなんだそうです。そういった生活が送れるのも、やはり『早期発見』がいかに大事かという事がうかがえますね。来週はその『早期発見』について必要なことを永田先生におさらいして頂きます。

以上、『健康のつボ~前立腺がんについて~』でした♪

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CBCラジオ「健康のつボ~前立腺がんについて~」 第9回(令和3年3月3日放送内容)

CBCラジオ「健康のつボ~前立腺がんについて~」 第9回(令和3年3月3日放送内容)
出演/つボイノリオさん(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)、永田大介医師(一宮西病院泌尿器科部長)

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(小高)水曜日のこのコーナーは「健康のつボ~前立腺がんについて~」昨今、日本で、罹患数増加が最も著しいと言われている「がん」、「前立腺がん」について、一宮西病院 泌尿器科部長の 永田大介(ながただいすけ)先生にお話をうかがっていきます。

(小高)ここ2週間、腹腔鏡下手術を中心に、手術療法について詳しく教えて頂きました。

(つボイ)永田先生がご専門の腹腔鏡下手術は低侵襲で身体に負担が少ないということで、患者さんにとってもうれしい限りですよね。

(小高)前立腺がんの根治を目指す積極的療法は、手術療法以外の治療法もあるということです。では今週も永田先生にお話を聞いていきます!

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 (永田)前立腺がんの積極的治療法は『手術療法』と、もう1つは『放射線療法』です。この2本立てが積極的な治療法の柱ですね。

(小高)放射線治療というのは具体的にどのように・・・?

(永田)前立腺放射線をあてるというプランになるんですけど、まず放射線治療をやると決まった患者さん達を3つのグループに分けるんです。1つは「再発しにくい」グループ、もう1つは「すごく再発しやすい」グループ、そしてもう1つは「その中間くらい」のグループです。

まずは「再発しにくい人」は放射線治療単独での治療が可能ですけれど、「再発しやすいという人」は、ホルモン治療を半年ほど行ってから放射線治療を開始するなどしています。ホルモン治療の期間は長い方で~2,3年という方もいらっしゃいますね。

(小高)放射線治療って、一体どのように治療するんでしょうか?

(永田)病院内に『放射線治療室』というのがあって、ベッドに横になって「今から当てますね~」と声かけられてから10分位で終了です。

(つボイ)10分ですか!?

(永田)1回10分ですね。

(つボイ)それをどの位繰り返すんでしょうか?

(永田)放射線の種類によって違うんですけど、一般的な病院は『X線放射線治療』と言われる、専門用語でいうと『IMRT』と呼ばれる治療法が一般的です。これは30~37回ほど。途中海外旅行などで一定放射線をあてない期間があってもOK。決まった回数は全部こなして下さいねというものです。

(小高)放射線をあてる時は、痛さや辛さ、苦しさなどはあるんでしょうか?

(永田)ほとんどありませんね。

(小高)よく、がんの治療と聞くと、「気持ち悪くなる」「髪が抜ける」などの声も聴きますがそういうものもありますか?

(永田)ないですね。あとは放射線の種類で、もう1つ。ここ名古屋なので『陽子線(ようしせん)治療』というものがあります。1つ小さい原子炉を持ってこないとできない治療です。

(つボイ)「名古屋なので~」と仰られてましたが、全国どこにでもあるものでもない物なんでしょうか?

(永田)患者中部地区、関東地区それぞれのエリアに1~2個ですね。一般的な『IMRT』に比べて精度が高く治療ができるので、1回に当てれる放射線量が増やせるんです。通院期間も1ヶ月半~2ヵ月ではなく3週間位に短縮ができます。

(小高)効率的にできるということですね。

(永田)そうですね、12回でできるという事ですね。

(つボイ)実際、治療費なんかはかなり・・・。

(永田)そうですね、治療費はすべて(IMRTも陽子線も)高額医療になってしまうので。

 (小高)お腹に高額医療保険に入っておかないといけないですね。

(つボイ)ね、古い保険だと「見直して下さい」という。

(小高)(永田)(笑)

(小高)日々そうやって新しい治療が出来ていて、より良い治療法というのが開発されて、選択肢も拡がっているという事ですね。

(つボイ)放射線の話ばかりになりましたけど、ホルモン治療とかね。

(永田)なホルモン治療はどちらかと言うと「完治・積極的な治療」というより「抑え込むだけの治療」なので、いずれ薬が効かなくなってきちゃう時が来るかと。大体5年で半分くらいの方が効かなくなってくると言われているので、ホルモン治療だけだと少し弱いかなと。

(小高)やはり先程のお話にもあった通り組み合わせたりして治療を行っていくのが通例でしょうか?

(永田)そうですね。

~~~~~~~~~~~~

(小高)良かったですね。放射線治療は寝っ転がっているだけで、痛くも、かゆくも、熱くもないそうですよ。

(つボイ)あてる放射線の種類によって、通う日数が違うと。

(小高)そうですね。

(つボイ)1回の放射線治療の時間はいずれも10分程度と短くて済むので、仕事をしながらでも可能な治療法ですよね。

(小高)通院するだけですね。でもこういった治療法が選択できるのは「早期発見の場合」ですよね。なので「早期発見」が本当に大事。「早期発見」のための「PSA検査」がホントに重要になってきます。

来週も永田先生に、前立腺がんについてうかがっていきます。

『健康のつボ~前立腺がんについて~』でした♪

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CBCラジオ「健康のつボ~前立腺がんについて~」 第8回(令和3年2月24日放送内容)

CBCラジオ「健康のつボ~前立腺がんについて~」 第8回(令和3年2月24日放送内容)
出演/つボイノリオさん(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)、永田大介医師(一宮西病院泌尿器科部長)

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(小高)
水曜日のこのコーナーは「健康のつボ~前立腺がんについて~」昨今、日本で、罹患数増加が最も著しいと言われている「がん」、「前立腺がん」について、一宮西病院 泌尿器科部長の 永田大介(ながただいすけ)先生にお話をうかがっていきます。

(小高)先週は、前立腺がんの手術の種類によるメッリト・デメリットなどをお聞きしました。

(つボイ)その中でも、全摘が大前提の前立腺がんでは、低侵襲の腹腔鏡下手術が注目されています。

(小高)永田先生はその腹腔鏡下手術のエキスパートでいらっしゃいます!前立腺がんだけで400症例、その他の手術も含めると1000症例以上のキャリアを持ち、いろいろな病院で指導もされてきた、ということです。今日は、先生がご専門の腹腔鏡下手術について、詳しくうかがっていきます♪

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 (永田)前立腺の腹腔鏡手術というのは、まずカメラポートというものを体の中に作らなきゃいけないんですけど。

(小高)カメラポート? 

(永田)そうですね、専門用語で申し訳ないです。へそから5cm下くらいの場所に、2cm位の穴を開けさせて頂いて、前立腺のところの空間を広げさせて頂いて、まず1本カメラを入れる。

(小高)おへその下にカメラを。

(永田)そうですね、そこでちゃんとまず"前立腺がここにあるよ"と見えるようにカメラを入れるんです。で、それを囲うように4箇所。それぞれ5mmから1cmぐらいのプラスチックのチューブを入れて、扇形にするのが一般的なやり方ですね。

(つボイ)ふんふん(頷きつつ)

(小高)なんとなくイメージでいくと、カメラを1つ用意してあと4つの穴から手術していくと思うんですけど…何というか、人間の手って2つというか(笑)右手にナイフ左手にフォークというか(苦笑)4箇所穴を開けてどのように・・・。

(永田)まあ人間の手は2つしかないので(笑)カメラは助手の方に持って頂いて、あとは執刀医がもってるのは切ったり、剥離したり、臓器を分けるような道具を持っています。残りの穴は「少し血が出た」等の時に助手の方が吸引したり、臓器を動かしたりする用ですね。

(小高)先生穴と助手穴がある、という事ですね?

(永田)そうですね。カメラの穴が1つ、執刀医が使う穴2つ、吸引等の助手さんの補助穴2つ、計5箇所になるという事なんです。

(つボイ)先生、これは昔7つ、8つだったなんて事はあるんですか?(笑)

(永田)この手術のやり方を最初に考えたのがフランス人になるんですけど、その人が出した論文が最初「5箇所」だったんですね。で、それが論文で発表されて皆5箇所でやろうという事になったんです。

(小高)(つボイ)へえ~~~。

(小高)腹腔鏡の手術って前立腺がん以外でもよく聞くようになりましたが、基本的には同じように感じと思えばいいですかね?

(永田)そうですね。

(つボイ)やっぱり『負担が少ない』というのが一番メリット、なんですかね?

(永田)患者さんのメリットが非常に大きい!

(小高)手術の時の負担が少ない事はすごくよく分かったんですけど、長期的に見た場合でのメリット・デメリットも何かあるんでしょうか?

(永田)そうですね、腹腔鏡手術は開腹手術に比べて緻密な手術ができるので、術後の合併症も少ないと言われています。

(つボイ)なんか、お腹開いた方が手先で細かくできるし、色んなところも細かく見えるし、機械でやるのだと自由がきかなそうというか・・・逆なんですね!

(永田)逆なんです。実は前立腺って、かなりお腹の奥深くにあるので、見ようと思ってお腹開いてみてもなかなか見えないんですよね。

(つボイ)そういう事か。

(永田)なのでカメラを近づけて見てあげた方が非常に見やすい。

(小高)お腹に脂肪がついてる人やとやりにくさだとか・・・。

(永田)お腹まわりに脂肪ついていらっしゃる方でも、カメラさえうまく入ってしまえば同じですね。

(つボイ)そうなんですね。しかし、これ『手術』ですから悪い部分取り出してこないといけないでしょ?患部が大きかった時って…どうやって取り出すんですか?

(永田)それはですね、まず体の中で破れにくいビニール製の袋の中に臓器をいれてしまうんですね。

(小高)臓器を!?

(永田)はい。で、外からぎゅーっと引っ張ると臓器が変形して、出てきてくれる訳です。

(小高)(つボイ)へえ~~~!

(永田)なので最小限の傷の大きさで取り出すことができます。

(小高)袋に入ってるからそのままごみ箱にポイッて捨てられるとか(笑)

(永田)(笑)

(つボイ)いきなりポイしたらアカンやろ!(笑)

~~~~~~~~~~~~

(つボイ)先生もようこんな話に付き合ってくれますね(笑)いらん事ばっかり言うて(笑)聞いてみな分らんもんですね、腹腔鏡手術は負担が少ないとか、5つの穴をあけるとか。

(小高)そうですね、袋に入れてポーンッと出すとか。

(つボイ)捨ててかんよ。

(小高)(笑)ゴミではないですね。

(つボイ)調べないけませんからね細胞を。

(小高)はい、そうですね(笑)来週は、手術療法以外の治療について教えて頂きます!一宮西病院 泌尿器科の永田大介先生でした。『健康のつボ~前立腺がんについて~』でした♪

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