連載企画 『足は第二の心臓です!?~循環器内科医が診る足病のはなし~』 第8回

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第8回 足の血管、狭くなったらどうするの??の巻

足の動脈が詰る病気「閉塞性動脈硬化症」はどうやって治療するのでしょうか?

もちろん動脈硬化の病気ですので、リスク(高血圧・糖尿病・喫煙など)に対する治療や管理が重要であることは言うまでもありません。でも、狭くなったり詰ってしまった血管を広げてくれるお薬は・・・残念ながら現時点ではありません。しかし症状をとるという意味においては運動療法、つまりよく歩くと症状が改善することがあります。足の血管は何本かありますので、よく運動することで狭くなっていない他の血管を太く丈夫にすることで症状が緩和されるのです。また「シロスタゾール」という血液をサラサラにする薬を内服することでも同様の効果が得られることもあります。そこで、まずは運動やシロスタゾールを数か月試して頂き、それでも症状が残るような場合、狭くなった血管を広げるカテーテル治療」あるいは他からの血流を作ってあげるバイパス(人工血管やご自身の静脈を使う)手術を検討することになります。

次回は当院でも行っているカテーテル治療の実際についてお話させていただきますので、乞うご期待!

一宮西病院 循環器内科 医長 市橋 敬(いちはし けい)