第6回 心筋梗塞の『5大リスク』とは?
狭心症や心筋梗塞は、心臓に栄養を送る冠動脈が動脈硬化で狭くなったり詰まってしまう病気で、特に心筋梗塞は命に関わる怖い病気です。心筋梗塞は生活習慣病と密接に関係しており、心筋梗塞を起こさずに健康で長生きするためには予防が大切です。心筋梗塞の5大リスクは、
①糖尿病
②高血圧
③高脂血症(コレステロールや中性脂肪が高い状態)
④タバコ
⑤肥満
と言われています。糖尿病の方は3~6倍、高血圧の方は2~3倍、高脂血症の方は2~5倍、そうでない方に比べて心筋梗塞になりやすいと言われており注意が必要です。またタバコを吸う方は吸わない方に比べ2~3倍、心筋梗塞を発症しやすいと言われています。自分自身がタバコを吸わなくても継続的に受動喫煙の環境にある方にも1.5倍のリスクがあるとされています。肥満も心筋梗塞のリスクになります。肥満度を表す体格指数であるBMIが25以上の方は2倍、29以上の方は3.6倍、心筋梗塞にかかりやすいとされています。以前のコラムでもお話ししたように、心筋梗塞は何の前触れもなく突然発症して命に関わる病気であり、なかには自覚症状のない方もいらっしゃいます。今回お話したような生活習慣病・リスクをお持ちの方は、一度病院を受診して早めの検査をおすすめします。
一宮西病院 循環器内科 医長 寺村 真範(てらむら まさのり)