CBCラジオ「健康のつボ~心臓病について②~」 最終回(平成31年1月31日放送内容)

CBCラジオ「健康のつボ~心臓病について②~」最終回平成31年1月31放送内容) 
出演/つボイノリオさん(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)、菊地慶太医師(一宮西病院・ハートセンターセンター長

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(小高)日本人の死因の第2位となっている心臓病について教えていただく、心臓病シリーズの第2弾です。ゲストは一宮西病院のハートセンター・センター長で心臓血管外科統括部長の菊地慶太先生です。こんにちは!

(菊地)こんにちは。よろしくお願いします。

(つボイ)いろんなお便りを頂いておりまして、例えば今日は、ペンネーム『馬の耳に大仏』さんという三重県の方からです。『11月末ぐらいから時々胸が苦しくなります。しばしじっとしていれば2~3分で治まります。始めは1日か2日に1回ぐらいだったので気にも留めませんでしたが、最近は1日に2~3回、特に午前中10時ぐらいまでに胸がキューっとなります。血圧を測ると少々高めなこともあってやや不安になってきました。放っておいても大丈夫でしょうか?病院に行った方が良いのでしょうか?』ということですが・・・。

(菊地)これはすぐに病院に行っていただきたいと思います。

(つボイ)これは身体の“信号”ですよね!

(菊地)そうですね。黄色信号が出ておりますので、きちんと専門医のところに行って診断をつけるというのがとても大切です。

(小高)病院に行って、なんともなかったらそれで良いですもんね。

(つボイ)安心ですからね。

(小高)それに先生が先週に「ストレスも心臓に悪い」って言っていたから、なんでもないのに心配でストレスだけかかっていたら逆に悪くなっちゃう。

(つボイ)クヨクヨクヨクヨしていたら、ひょっとしたらそこから悪くなっちゃうかもしれないですし。

(菊地)おっしゃる通りです。

(小高)これは病院に行ったほうがいいです。

(つボイ)あと、こちらのお便りはちょっと先生の分野とは違うかも知れませんが、長久手市ペンネーム『還暦少年』さんからです。『年末年始は久しぶりにゆっくりできてテレビ三昧でした。ある健康番組を見ていて気がついたのですが、私はきっと下肢静脈瘤です。足首あたりを中心に「クモの巣状静脈瘤」になっております。テレビでは心配することはない、と言っていましたが、足は“第二の心臓”とも言いますので、本当に放っておいて大丈夫なんでしょうか?心配ですけれども』ということです。

(小高) “第二の心臓”だから、先生に聞いているんですね。

(菊地)基本的には、「クモの巣状静脈瘤」の方は意外といらっしゃいます。命に関わるような重大な病気でないことは確かですから、放っていても大丈夫であるといえば大丈夫です。しかし、他にも何か足の静脈瘤があったり、腫れていて夕方になると張って痛いなどの症状が出てくる方もいらっしゃいます。気になる方は、これも最近ではレーザーなどで非常に簡単に治りますので、一度専門医を受診していただくのがいいかもしれません。

(つボイ)これは何科に行けば良いんですか?

(菊地)はい。このような静脈瘤も血管外科で良いと思います。一宮市病院でも、心臓血管外科でもこの治療は行っています。

(つボイ)というわけで、先生には心臓病について色々とお話を伺いって来ましたが・・・。

(小高)実は、今回の菊地先生のシリーズは、今日が最終週となります。

(つボイ)あっという間ですね。ということは、ちょっとまとめ的にお話を伺いたいなと思います。前回には「生活習慣病」、ここから病気が始まってくるんだ、というお話がありました。

(小高)そして、気になる症状があったらなるべく早めに専門家に見てもらう、と。

(つボイ)さっきの方のお便りなんかそうですよね。こういうことがあったらキチンと対処したほうがよろしいですよね。

(菊地)そうですね。怖いから目を閉じて見ないにするのではなくて、きちんと診断をつけてもらう。診断をつけて、その先に治療が必要なのか、治療がいらないのかということをハッキリ明確にしたほうが安全です。

(小高)そして菊地先生は、ハートセンターでチームを組んでやってらっしゃるということを、時々このコーナーでもおっしゃっていただきましたね。

(菊地)はい。やはり外科医だけでは、また内科医だけでは不十分なんですね。患者さんの治る力を最大限引き出せるような治療を、内科医と外科医・麻酔科医らがチームを作って力を合わせて治療していくことがとても大事になります。

(小高)「この患者さんは内科だね」「この患者さんは外科で手術だね」というのもありえますし、何でしたっけ?一緒に・・・。

(菊地)ハイブリッド治療ですね。今の治療は『皆さんの負担が少なく、なおかつちゃんと長く治す』というものが主流になってきています。そうすると、内科医だけ、外科医だけではなく、それらの良い所を組み合わせた“ハイブリッド治療”というものが、循環器の医療の中ではだんだん主流になると考えられます。チームで、皆さんのために、ハイブリッド・組み合わせた治療で、さらに長く良くなるような治療を目指していくというのが一番大切じゃないかと思います。

(小高)だから、チームでやるということが大事になってくるんですね。色々とお話を伺いました。先生、どうもありがとうございました!

(菊地)ありがとうございました。

(小高)一宮西病院の菊地慶太先生でした。また是非いらしてください。

(つボイ)近くにいていただけるだけでとても安心ですもんね。

(小高)そして、来週からは一宮西病院の脳神経外科部長・宮嵜章宏先生に、「脳卒中」についてのお話を伺っていきます。脳に関する病気の質問がある方はこのコーナーまでメッセージをお寄せください。宮嵜先生に答えていただきます。

(つボイ)質問、お待ちいたしております。

(小高)「健康のつボ~心臓病について~」でした。

 

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