CBCラジオ「健康のつボ~肝胆膵の病気~」 第9回(令和6年11月27日放送内容)
出演/つボイノリオさん(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)、矢田雅佳医師(一宮西病院 消化器内科 肝臓内科部長)
(小高)水曜日のこの時間は「健康のつボ!」。生命を維持するために重要な役割を果たしている「肝胆膵領域」の病気について、一宮西病院 消化器内科 肝臓内科部長の矢田雅佳先生に教えていただきます。
「肝胆膵」の中の「胆道」、胆のうと胆管のお話をうかがっております。
(つボイ)胆石は多くは症状が出ないけれども、炎症を起こして胆のう炎になったり、それからまた胆管の中で炎症を起こすと危険という、そういうお話だったんですね。
(小高)そして今日なんですが、やっぱり皆さん気になってると思います。やっぱり怖いがんのお話です。矢田先生です。
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(矢田)大まかにまとめて言うと「胆道がん」と呼ばれるんですけど、これらによる死者は、2022年のデータで男性だと9800人、女性だと8500人程度亡くなられてます。それぞれの部位別では、男性では8位、女性では6位とそこそこ多い方のがんです。めちゃくちゃ多くはないんですけど、そこそこの数があって、僕の印象では最近は前に比べると増えてるような感じがします。あと、どうしても治りにくいがんの1つですね。
(小高)う~ん!そしてこのがんというのは、胆道もいろんな部位があって、そのあらゆるところに発生するって先生おっしゃってましたよね。
(矢田)どこにでもできるので、例えば肝臓の中の細い胆管からできる、いわゆる管内胆管がん。これは肝臓に元々できるがんとして肝細胞がんというのがあるので、それと区別するために胆管細胞がんと呼ばれることもあります。あとは途中の胆管にできる胆管がん。胆のうにできる胆のうがんというのがあります。
(つボイ)それぞれ症状は違うんですか?
(矢田)部位によっていろいろあるんですけど、特徴的な症状としては、やっぱり胆汁の流れ道なので、そこが塞がれることで出る黄疸は結構有名な症状ですね。
(つボイ)やっぱ黄疸か。
(矢田)痛みのない黄疸、熱のない黄疸。前に出た胆のう炎の時は、痛みとか熱が発生するんですけど、がんの場合はそういうのがなくて、黄疸だけが出るということがよくありますね。
(つボイ)顔色をよく見とかんといかんですね。
(矢田)あとおしっこの色が本当に濃い色になるんですね。黄疸が出てくると。
(つボイ)黄疸に気づいたところでもまだ大丈夫なんですか?それともだいぶ進んでいるんですか?
(矢田)できる場所によっても変わってきます。初期の段階で黄疸が出ることで、手術ができる状態で発見される場合もあります。
(小高)そうすると、そんなに症状はないけれども早めに発見してほしいとなると、これはもう健康診断ってことになるんですか?
(矢田)どういう患者さんにできやすいというのがわかっているがんではないので、なかなか難しいです。例えば健診のエコーとかでたまたま細くなった胆管が見つかったり、逆にせき止められて上部が太くなっていて発見されることもあります。
(小高)健康診断で発見されることは結構多いんですか?
(矢田)たまたま