CBCラジオ「健康のつボ~頭痛について~」 第6回(令和6年8月7日放送内容)
出演/つボイノリオさん(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)、山口啓二医師(一宮西病院 副院長 脳神経内科部長)
(小高)先週からこの時間は「健康のつボ~頭痛について」は、怖い頭痛の見分け方、つらい頭痛の治し方について、一宮西病院 副院長 脳神経内科部長の山口敬二先生にうかがっています。
先週までは、「危険な頭痛」、「危険な頭痛の見分け方」、「そしてそんな頭痛のときはどうしたらいいか」ということを教えていただきました。
(つボイ)突然の激しい頭痛から、またいつもとは違う症状の頭痛の時は、迷わず専門の病院を訪ねるということが大事ですね。
(小高)はい。1度ダメージを負った箇所の脳は元には戻らないので、もう一刻も早く病院にということでしたよね。さて、今週からは病院へ行くほどでもないかとつい考えがちな慢性の頭痛についてうかがっていきますよ。
(つボイ)病院に行ってもしょうがないかと思いがちという意味では、慢性の頭痛の方が厄介なことかもわかりませんね。
(小高)山口先生です。
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(山口)慢性の頭痛で多いのが緊張型頭痛と片頭痛というものになります。これらの2つの頭痛というのは、基本的には検査で異常がつかまらない機能性頭痛に分類されます。
(つボイ)これ痛み方も違うんですかね?
(山口)緊張型頭痛というのは、頭が締め付けられるような、重くなるような頭痛で、片頭痛というのは片側のこめかみのあたりが脈打つような、そういった頭痛になります。片頭痛は緊張型頭痛と比べるとひどい頭痛になることが多いです。
(つボイ)片頭痛ですから片方ということでいいんですかね。
(山口)片側であることが多いですが、あるときは右側のこめかみが痛くなって、別の時には左側のこめかみが痛くなる、両方痛むケースも多々あります。
(小高)今のお話をお聞きしてると、しょっちゅう「私頭痛持ちなんだわ」というような会話を聞くと思うんですが、放っておいていいものなんでしょうかね。
(山口)基本的にどういう時に放っておいていいかというところが重要です。命に関わらないから長いこと慢性的に頭痛が経過しているわけですので、「命に関わらない」という観点からは放っておいていいわけなんです。
(小高)はい。
(山口)ただ、慢性的に頭痛があっても、時々頭痛の性質が変わってしまって、急に痛い頭痛に変わってしまったり、今までにないような性質の頭痛に変わったり、激烈な痛みが出たりすることもあるので、慢性の頭痛だからといってずーっと同じとは限らなくて、危ない頭痛が紛れ込んでくることもありますから、頭痛持ちだからといって必ずしも安心できないという点があります。
(小高)はい。
(山口)頭痛で命に関わらないとはいっても、寝込むような辛い頭痛になっている場合は、やっぱりしっかり治した方がいいので、全部放っておいていいとか、自分で何とかしていいというものではなくて、治療を行った方がいい時もあります。
(つボイ)命に関わらなくても、私痛いの大嫌いですから。これはやっぱり取ってもらった方がいいですね。
(山口)そうですね。普通に痛み止めを飲んで治る分にはいいんですが、特殊な頭痛であったり、片頭痛なんかですと、痛み止めが効かない場合があります。ですから、やはりしっかりとした診断に基づいた適切な治療が必要になってくるので、相談した方がいいと思います。
(小高)なるほど~。この緊張型頭痛と片頭痛というのは、特徴とか違いってあるんですか?
(山口)いずれも長いということには変わりはないんですが、緊張型頭痛というのは、例えばオフィスワークで、画面を長時間見て長時間うつむき姿勢になってるいる方がなりやすいです。毎日のように起こる頭痛になることが多くて、慢性でかつ毎日起こるような頭痛です。一方で、片頭痛の場合は毎日ではなくて時々、特に女性の方が多いんですが、生理の前後なんかに激しい頭痛が続いて起こるという形なので、同じ慢性でも頭痛が出ない日もあることが多いです。片頭痛でも毎日起こるような時もありますが、片頭痛というのはある程度出る時と出ない時があって、緊張型頭痛というのはずっと続くこともありますので、そういった頭痛の出方の違いが多少ありますね。
(つボイ)毎日は辛いですね~。