CBCラジオ「健康のつボ~心臓カテーテルについて~」 第10回(令和6年3月13日送内容)
出演/つボイノリオさん(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)、寺村真範医師(一宮西病院 循環器内科 カテーテル室長)
(小高)毎週水曜日のこの時間は「健康のつボ~心臓カテーテルについて~」。一宮西病院 循環器内科 カテーテル室長の寺村真範(てらむら まさのり)先生に、循環器を中心とした最新のカテーテル治療について教えていただいています。
今シリーズを通して、血管が詰まる狭心症や心筋梗塞、心臓の弁に異常がある弁膜症など主な心臓病について教えていただいて来ました。
(つボイ)私の場合は心筋梗塞という病気。いきなり症状が出まして、苦しいことこの上ない、すごい胸の痛みに襲われました・・・
(小高)つボイさんのように「突然発症したらどうすればいいのか?」やっぱりすぐに救急車を呼べばいいのでしょうか?寺村先生です。
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(寺村)胸が痛くなる病気はいろいろあるので一概には言えないんですが、胸が痛くなる病気で命に関わると言えば『心筋梗塞』があります。心筋梗塞のことを考えると、時間との闘いになりますので、一刻も早く病院に来て頂いて、早急にカテーテル治療をする必要があります。すぐに救急車を呼んで頂くのがいいと思います。
(小高)時間的な切羽詰まり具合っていうのは、具体的にどんな感じなんでしょうか?
(寺村)早ければ早いほどいいというのが原則です。
(つボイ)心筋梗塞だと、どんだけ放っといたらあかん!という時間はあるんですか?
(寺村)何時間という決まりはないんですが、いろんなデータがあって、『ドア・トゥ・バルーン・タイム』と僕たちは言うんですが、病院に到着してからバルーンで詰まっているところを広げるまでの時間という意味で、これが90分以内がいいとされています。となると、できるだけ早く救急車で来て頂きたいですね。
(つボイ)1時半ですね!それを超えるとダメ・・・?
(寺村)越えると絶対ダメということではないんですけど、90分以内に治療できた人たちと90分を超えてしまった人たちを比べてみると、90分以内に治療できた人たちの方が、合併症が少なかったり、順調に改善できる可能性が高くなります。
(小高)90分以内だからいいんだじゃなくて、できるだけ早いほうがいいですよね。(寺村)早ければ早いほどいいですね。もちろん90分を過ぎても、3時間よりは2時間のほうがいいですし。
(小高)はい。やっぱり救急車を呼ぼうという決断に至るのは、普通に痛さで迷ったりはあまりしないということですかね?
(つボイ)私の場合は、近くに大きな病院がありましたから、自分で行こうと思いましたけれども、近い遠いは別として、自分で行くのがいいのか救急車で行くのがいいのか。
(寺村)救急車がいいと思いますね。自分で歩いて行ったりすると、心筋梗塞の場合、血圧が変動したり、突然不整脈が起こったりすることもあるので。ふらついて倒れたりということもありますし。救急車は病院の入り口も違うので、早急に対応してもらえます。
(つボイ)入り口が違うのはようわかりました。夜間の緊急の人たちも結構待ってました。
(寺村)