CBCラジオ「健康のつボ~胃腸の病気について~」 第3回(令和3年4月21日放送内容)

CBCラジオ「健康のつボ~胃腸の病気について~」 第3回(令和3年4月21日放送内容)
出演/つボイノリオさん(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)、東玲治医師(一宮西病院胃腸科部長・消化器内視鏡副センター長)

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(小高)このコーナーは「健康のつボ~胃腸の病気について~」食べて消化する胃や腸は、私たちの健康と切っても切れない関係。そんな胃腸の健康、胃腸の病気について、一宮西病院・胃腸科部長・消化器内視鏡副センター長の東玲治(ひがしれいじ)先生にお話を伺っていきます。

(小高)先週は、胃の病気にもいろいろあることを教えていただきました。

(つボイ)胃炎に、ポリープに、胃潰瘍・・・とかね!

(小高)今日はそんな中でも、一番気になる『胃がん』について教えていただきます。

 

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(東)男性と女性で若干異なるんですが、全体的に2000年頃から、総数では減って来ているんですが・・・それでも男性は前立腺がんに次いで2番目に多いです。女性は、乳がん、大腸がん、肺がんに次いで4番目。年齢的には50歳頃から増え始めます。年間の13万人前後の方が胃がんと診断されています。

(小高)かかる方は多い印象ですね。死亡者数でいくとどうでしょうか?

(東)男性は肺がんに次いで2番目に多く、女性も上位に入っているはずです、5番目か6番目くらいに。

(小高)生存率って今どのくらいなんでしょうか?

(東)年生存率でいくと65%くらいですね。

(つボイ)先生、これって発見の時期によるんじゃないでしょうか?

(東)胃がんですとステージ1~ステージ4まであり、ステージ1に限れば生存率は95%くらい。早期発見が大切です。

(つボイ)がんは早期発見が大切なんですね・・・。

(東)その通りだと思います。

(小高)先生、改めて『胃がん』というのはどういう病気なんでしょうか?

(東)胃がん』というのは、胃の粘膜にがん細胞が発生し、それがどんどん増えていき、良い細胞をやっつけて悪い細胞を広げていきます。早い段階であれば(胃壁の表面だけにがん細胞が留まっている状態)であれば、そこをごそっと取り除けば治ります。

(小高)早い段階で何か症状とかあるんでしょうか?

(東)ないですね。

(つボイ)それががんのタチの悪いとこですわ・・・!痛かったりすれば気付くのに。

(小高)「ちょっとズキズキお腹痛いな・・・」など、すでに症状が出てしまっている場合、胃がんの症状としてはどのくらいでしょうか?

(東)ステージ2以上の場合が多いですね。

(小高)じゃあステージ1の段階で発見しようと思うと、無症状のうちから検査をうけた方が良いということですね。

(つボイ)胃がんになる原因としては何が理由で起こるものなんでしょうか?

(東)一般的には「ヘリコバクターピロリ菌」という菌によって慢性的な胃炎が起こり、そこから『胃がん』になると言われています。

(つボイ)なるほど。

(小高)タバコも良くないと聞きますが・・・

(東)タバコ良くないですね、あと塩分も良くないと言われています。

(小高)お酒は・・・どうでしょう?(笑)

(東)難しいところですね(笑)

(つボイ)私も気になります・・・からいもの好きなので(笑)

(東)基本的に塩分過多はよくないんですよね。

(小高)確かに胃に刺激を与えて酷使するのはそりゃあ良くないですよね!ちなみに治療法についてですが、ステージ軽い段階だと内視鏡でよく見つかるとお聞きしますがそういう場合はどういう風に治療していくんですか?

(東)以前は金属の輪っかで縛って焼き切る方法をとっていたんですけど。最近、内視鏡から電気メスのようなものを出して粘膜をはぎ取る方法が日本で開発されまして、世界に広まってまして。そういった方法で治療しています。早いがんであればしっかり治ります。

(小高)それは入院が必要ですか?

(東)必要ですね。1週間くらい。

(つボイ)内視鏡というものは覗くだけではなく色んな事ができますね。

(東)かなり機材が発達してきているので色んな事ができるようになってきてますね。

(つボイ)がんになったらお腹切らなきゃいけない、って思っちゃいますけど。初期だとそういう事もないのは安心ですね。

(小高)早期発見は大切ですね・・・やっぱり検査しっかりやっていきましょう(笑)

 

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(つボイ)やっぱり「早期発見」は繰り返し伝えていきたいなと思いました!

(小高)食道の病気も胃の病気も、早期発見には内視鏡検査が有効だということは何度もお聞きしてきました。

(つボイ)ピロリ菌というやつも気になりますね、名前はかわいいくせに。

(小高)来週はそのあたりも先生に詳しく聞いていこうと思います!一宮西病院・胃腸科部長 消化器内視鏡副センター長の東玲治(ひがしれいじ)先生でした。『健康のつボ~胃腸の病気について~』でした。

 

◎第1回の放送内容はこちら

◎第2回の放送内容はこちら

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‴午後から、ゆったり。” 午後ドックを始めました

この度一宮西病院 健診センターは、午後ドックを始めました。

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午後ドックとは、通常午前に行う人間ドックを午後に行うもので、内容は午前に行うドックと変わりません。しかし年に一度の人間ドックとはいえ『待ち時間が長いな』とか『前日、当日の食事制限がつらいな』等、感じられた方は多くいらっしゃると思います。午後ドックであればそういったことは全て解消できます。

●午後ドックのメリット

① 受診前日の夜は食事制限なく過ごせます。
② 受診当日は7時まで飲食可能です。
③ 定員が少ない為、待ち時間が短くスムーズです。
④ 仕事や家事で、あるいは遠方にお住まいのため、午前の来院が難しい方に受けていただけます。

●例えば午後ドック当日は、こんなふうに過ごせます

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◎お問い合わせ・ご予約は こちら から。
(一宮西病院 健診センター/午後ドック専用ページへジャンプします)

CBCラジオ「健康のつボ~胃腸の病気について~」 第2回(令和3年4月14日放送内容)

CBCラジオ「健康のつボ~胃腸の病気について~」 第2回(令和3年4月14日放送内容)
出演/つボイノリオさん(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)、東玲治医師(一宮西病院胃腸科部長・消化器内視鏡副センター長)

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(小高)今日からこのコーナーは「健康のつボ~胃腸の病気について~」食べて消化する胃や腸は、私たちの健康と切っても切れない関係。そんな胃腸の健康、胃腸の病気について、一宮西病院・胃腸科部長・消化器内視鏡副センター長の東玲治(ひがしれいじ)先生にお話を伺っていきます。

(小高)食物を体内に取り入れる食道から、消化・吸収していく胃・小腸・大腸など、入り口から出口までを専門とする胃腸科のお話です。

(つボイ)とはいえ、それぞれの器官で役割も構造も違う訳ですから、相当広い守備範囲ですね。

(小高)今日はその中でも、やっぱり一番代表的な「胃」の病気について、教えていただきます。

(つボイ)ひとことで「胃の病気」と言っても、これまた種類が多いですからね・・・、東(ひがし)先生です。

 

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(東)まずは急に痛くなる「急性の病気」と「慢性の病気」があります。急性の病気はは「急性の胃炎」や「胃ケイレン」などですね。慢性の病気は、胃がんの原因となるピロリ菌による「胃炎」などがあります。

わゆる消化管といいまして・・・上から、食道・胃・十二指腸・小腸・大腸などを専門に扱っております。

(つボイ)ピロリ菌あるかどうか調べたことありますよ私。ピロリ菌あるかどうか調べといた方がいいですよね?

(東)そうですね、調べておいた方がいいと思います。

(小高)私達からすると一番身近な急性の胃炎って、急に「イタタタタ・・・!」ってなるものだと思いますけれど、どういった事をしてると急性胃炎になってしまうんでしょうか?

(東)ストレスとかでもなりますし、胃酸が沢山出て胃が荒れてしまう事もあります。

(小高)あと胃カメラなどしていると「ポリープがあります」と言われることがありますが、ポリープとは具体的にどういったものなんでしょうか?

(東)「ポリープ」は、見た目盛り上がったイボ状のもので、良性のものも悪性のものもありますね。見た目で診断つくものもあれば、細胞を取って調べるものもあります。

(小高)気にしなくてもいいよというものもあるけど、気にしないといけないものもあるということですね。

(つボイ)私も昔「ポリープあるよ」と言われたことあるんですけど、経過観察で済みましたね。良性のものだったんでしょうか。

(東)良性だったんだと思います。

(小高)他にはどんなものがありますか?

(東)そうですね。一時期話題になったんですが、アニサキスという・・・

(小高)あっ、それイカとか魚の中にいるという虫・・・!

(つボイ)刺身とか食べるとなっちゃうというやつでしたっけ

(東)イカとかサバの中にいるんですけど、あれが胃の壁に食い込んで非常に痛いんです。動いてるのも見えるんですけど、取れば痛くなくなります。

(つボイ)何匹くらいいるものなんですか?

(東)1匹の時もありますし、何匹もいる時もあります。

(小高)私、身近にアニサキスにやられた知人がいるんですが、めちゃくちゃ痛いらしいですね!

(東)めちゃくちゃ痛いです。

(小高)ちっちゃいですよね?虫って。

(東)小さいです。

(つボイ)アニサキスというのは胃酸でやられないんですか?

(東)やられないんですよね、胃に入ってすぐ壁に食いつくので。

(小高)わ~・・・そうなんですね。あとよく聞くのは「胃に穴があく」とか。

(東)あれは「胃潰瘍」ですね。

(小高)胃潰瘍」というのはどういう状態なんでしょうか?

(東)胃潰瘍」は胃の壁がえぐれたようになります。原因は色々言われていますが、一番多いのはピロリ菌です。お薬の痛み止めでも胃潰瘍になったりします。

(つボイ)では先生、ピロリ菌というのはいつ体の中に入るというか・・・。

(東)5歳ころまでに経口で入ることが多いです。衛生環境の悪い井戸水ですとか飲んでた方は昔よく感染していたみたいですね。

(つボイ)「胃腸科」これもまた詳しく来週から聞いていきたい内容ですけれども。

(小高)先生、私の母親が昔「十二指腸潰瘍」をやったことがありまして・・・十二指腸も同じように・・・

(東)そうですね、同じように原因はピロリ菌で潰瘍(えぐれた状態)になります

(小高)色々病気のお名前出てきましたけれど、ほとんど胃カメラで分かるというものでしょうか?

(東)そうですね、一般的には胃カメラで細胞をとったりして診断つけていきます

(小高)内視鏡検査では色々なことがわかるという事ですね~。

 

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(つボイ)今日教えてもらった病気のほとんどは。内視鏡で発見できるそうですよ。すごいですね、心強い。

(小高)胃カメラ、苦しいとか、嫌だとか言ってる場合じゃないですよ!胃カメラ内視鏡の話もまた詳しくうかがいますが、来週は胃の病気の続き、皆さんが一番気になっているんじゃないでしょうか?「胃がん」についてお話をうかがっていきます。

一宮西病院・胃腸科部長 消化器内視鏡副センター長の東玲治(ひがしれいじ)先生でした。『健康のつボ~胃腸の病気について~』でした。

 

◎第1回の放送内容はこちら

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手術支援型ロボット『ダ・ヴィンチXi』導入、低侵襲手術の選択の幅が広がります!

一宮西病院はこの度、手術支援型ロボット ダ・ヴィンチXi( da Vinci Xi )を配備しました。

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手術支援型ロボット「ダ・ヴィンチ」とは、術者が遠隔でロボットアームをコントロールし、腹部や胸部などの手術部位へ多角的に且つ容易にアプローチすることができる、次世代型の低侵襲治療機器です。

一宮西病院は2021年3月、従来型よりも操作性・機能性が向上したダ・ヴィンチのフラッグシップモデル「ダ・ヴィンチXi」を配備しました。当院では泌尿器科領域、消化器外科領域、呼吸器外科領域、婦人科領域での稼働を見据え、院内での十分な準備体制を整えたうえ、2021年6月に第一症例を実施する予定です。

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ダ・ヴィンチの導入により、一宮西病院での低侵襲手術の選択の幅が広がります。

◎医療機器最前線ページはこちらwww.anzu.or.jp

 

CBCラジオ「健康のつボ~胃腸の病気について~」 第1回(令和3年4月7日放送内容)

CBCラジオ「健康のつボ~胃腸の病気について~」 第1回(令和3年4月7日放送内容)
出演/つボイノリオさん(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)、東玲治医師(一宮西病院胃腸科部長・消化器内視鏡副センター長)

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(小高)今日からこのコーナーは「健康のつボ~胃腸の病気について~」食べて消化する胃や腸は、私たちの健康と切っても切れない関係。そんな胃腸の健康、胃腸の病気について、一宮西病院・胃腸科部長・消化器内視鏡副センター長の東玲治(ひがしれいじ)先生にお話を伺っていきます。

(つボイ)胃や腸の健康状態は、健康の基本の「キ」ですものね。

(小高)はい。今回のシリーズでは、その胃腸の病気についていろいろ教えていただきます。初回の今日は、胃腸科の先生は、どこからどこまでを診るのか、まずはその担当領域について。東(ひがし)先生のお話しです!

 

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(東)いわゆる消化管といいまして・・・上から、食道・胃・十二指腸・小腸・大腸などを専門に扱っております。

(つボイ)食道は腸の仲間と言っていいものなんですか?

(東)難しいところですね(笑)「消化管」という「くだ」と言いますので。

(小高)私達からすると一番身近な科ですね。

(つボイ)「お腹痛くなった~!」とか。

(東)受診する人が多い科でもありますね。

(小高)胃腸科とひとくちに言っても、おそらく病気も多岐に渡りますよね。患者さんが多く来られる科だと、きっと病気の種類なんかもたくさんあるんでしょうか?

(つボイ)軽い病気から重い病気まで全部ですよね?

(東)病気の種類が多い事もありますけど、軽い病気でも患者さんは困っておられますので。重い病気ですと「がん」とかありますけど・・・‘’軽い重い”は患者さん次第でもあります。

(小高)軽い病気でも日常生活の中では非常にうっとうしく不便を感じるものもありますよね。

(つボイ)うっとうしいどころじゃないですよ(苦笑)病名があってるかどうか分からないですけど、私たまに「胃けいれん」がありまして・・・苦しいですよ!でも病気の中でも足軽レベルに軽い方ですよね。

(小高)(笑)

(東)最近多くなってきたのは、食道では「逆流性食道炎」ですね、重いものですと「食道がん」など。胃では一般的に多いのは「胃潰瘍」「慢性胃炎」で、重くなってくると「胃がん」ですね。

(小高)腸の方はどうでしょうか。

(東)そうですね。十二指腸で多いのが「十二指腸潰瘍」です。小腸は比較的病気は少ないんですが最近は検査の方法が充実してきて、以前より色んな病気が分かるようになってきました。

(つボイ)私の経験からしますとね、胃カメラを喉から入れると十二指腸まで行きまして。肛門から入れるパターンだと大腸行って小腸の手前で終わりなんですよ。小腸だけ入らないんですよ(笑)

(小高)ETみたいに繋がらないんだ!

(東)(笑)

(東)十数年位前に「カプセル内視鏡」というのが開発されまして、最近は内視鏡も発達してきたんです。今は小さなカプセルを飲んで頂いて診断つけたりしています。飲み込んだカプセルが中の様子をパシャパシャ自動で写真撮っていくんですね。で、それをデータ転送してPCで画像確認するというものです。

(つボイ)飲んでしまったカプセルは回収するんですか?お尻のところでザルでこう、、、

(東)(笑)回収はします、お尻から出てきます。1回ごとに使い切りです。

(小高)つボイさんそれどうやって使いまわすつもりだったんですか・・・(笑)医学も技術的にも進歩してるんですね。勉強になりました!その中でも先生の特に専門とされていらっしゃるのは・・・。

(東)私の専門は「大腸」ですね。

(小高)先生、大腸腫瘍の研究で医学博士で学位ももっていらっしゃるらしく。

(つボイ)では次回から大腸についても色々詳しく聞いていきたいですね。

(小高)非常に範囲が広い「胃腸科」という事なので、少しずつ色んな事をお聞きしていきたいと思います!

 

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(つボイ)「胃腸科」というのは、実に受け持ち分野が広いですね。

(小高)男性そしてその胃腸の病気のほとんどは内視鏡で発見できるそうです。「大腸」が専門の東(ひがし)先生ですが、消化器内視鏡副センター長の肩書きでもわかるように、内視鏡の専門家でもいらっしゃいます。来週からは、胃腸の病気の具体的なお話、そして内視鏡を使った診断と治療のお話をうかがっていきます。

一宮西病院・胃腸科部長 消化器内視鏡副センター長の東玲治(ひがしれいじ)先生でした。『健康のつボ~胃腸の病気について~』でした。

CBCラジオ「健康のつボ~前立腺がんについて~」 第13回(令和3年3月31日放送内容)

CBCラジオ「健康のつボ~前立腺がんについて~」 第13回(令和3年3月31日放送内容)

出演/つボイノリオ(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)、永田大介医師(一宮西病院泌尿器科部長)

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(小高)水曜日のこのコーナーは「健康のつボ~前立腺がんについて~」昨今、日本で、罹患数増加が最も著しいと言われている「がん」、「前立腺がん」について、一宮西病院 泌尿器科部長の 永田大介(ながただいすけ)先生にお話をうかがっていきました。

(小高)永田先生の今シリーズは今日で最終回となります。男性のがん罹患率がトップの前立腺がん。しかし、早期発見で。5年生存率がほぼ100%のがんでもあるということです。

(つボイ)いろいろ教えてきてもらいましたが、今日はいま一度、前立腺がんの全体像を顧みてみましょう。

(小高)永田先生のお話です!

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 (永田)日本人の男性の10人に1人が前立腺がんになるという統計が出ています。すべてのがんに共通しますが、自覚症状がないというのが前立腺がんの特徴です。

(小高)自覚症状というのは前立腺がんの症状ではなく、「転移した先の症状」が出ているってことですもんね。

(永田)そうですね、自覚症状が出た時は転移している時。昔からよく聞く話ですが、前立腺がんが腰骨に転移して腰痛の自覚症状が出るというもの。腰痛で整形外科にかかったはいいが、整形の先生から「骨の様子がおかしい、泌尿器科へ行ってください」と言われ、泌尿器科にかかってみると前立腺がんが腰骨に転移して発見されるケースなどが多いです。

(小高)「自覚症状が出てからいけばいいや」は絶対ダメだと。

(つボイ)いろいろ進行してますしね。

(永田)そうですね、すでに転移してしまっていますしね。

(小高)そうすると治る率というのはかなり低くなる、という・・・。

(永田)そうですね、骨というのは栄養が豊富で、骨の中でがんが更にバージョンUPして転移する力が強くなり、肺や他臓器へ転移していくんです。なので骨に転移する前に治療開始できるのが一番いいです。

(つボイ)まあでも自覚症状がないので、何でもない時にまず「検査」を受けるのが大事ですね!

(永田)そうですね、血液検査だけで前立腺がんは発見できるので。50歳を過ぎたらPSA検査を。早期発見で、5年生存率はほぼ100%!厚生労働省は、生存率100%の病気を見つけてどうするの!と言いますが、泌尿器科医としては、早期に見つけて早期に治療したいですね。手遅れになって亡くなる方を見ると「この方、5年前にPSA検査で見つけていたら・・・。」とは思ってしまいますね。

(小高)そうなってしまうのは避けたいですね。

(つボイ)がんになったら治療もいろいろあるんですよね。

(永田)そうですね、前立腺がんが前立腺の中にとどまっているようなタイプのがんであれば5年生存率100%のがんです。手術で取ったり放射線で焼いたりして治療します。

(小高)その中でも先生がご専門にされてるのは最先端と言っても過言ではない「腹腔鏡下手術」です、という事ですね。

(永田)そうですね、腹腔鏡・・・何年になるんだろう・・・かれこれ20年近くやっているので。

(つボイ)いわゆる、開腹手術するよりも患者さんに負担が少ないと。

(永田)そうですね、やはり今はお腹を切って手術したいとは思わないんですよね。腹腔鏡の方が出血量も少ないですし、手術した翌日には患者さん普通に歩けていますし、痛みも少ないですし、術後の回復がすごく早いですね。

(小高)最近ではロボットなども手伝ってもらったり。

(永田)そうですね、最近はロボットにも手伝ってもらって、より精密にできるようになっているというのが前立腺がんの手術ですね。

(小高)で、手術成功すると日常生活も今まで通りに過ごせると。もう何回聞いても早期発見以外ないなと思いますね!(笑)

(つボイ)いかに僕らが早く見つけて先生に診てもらうか。それに尽きますね!

(永田)そうですね、早期発見が一番です。

~~~~~~~~~~~~

(小高)もう初回の放送から永田先生が何回も何回も仰っておられました、「とにかく検査して下さい」という事!50歳過ぎた男性の方は健康診断にオプション加える事で、早期発見をして根治をしましょう。

(つボイ)血液検査なので本当そんなにストレス感じないと思いますよ。50歳を過ぎたら、男性はPSA検査!早期発見!前立腺がんを根治、ですよ!

(小高)以上、『健康のつボ~前立腺がんについて~』でした♪

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中日新聞(本版)健康面『紙上診察室』に、消化器内科・胃腸科部長の東医師が登場しました

本日4月6日(火)付の中日新聞(本版/健康面)『紙上診察室』において、一宮西病院・消化器内科・胃腸科部長の東玲治医師監修による、慢性の腹痛に関する記事が掲載されました。

【記事見出し】
紙上診察室
慢性の腹痛 時折、血便も
大腸内視鏡検査うけて

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また東医師は今月より、CBCラジオで絶賛放送中の『健康のつボ!』(毎週水曜10時30分頃オンエア)にも登場する予定です。◎出演/つボイノリオ(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)

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新テーマ「胃腸の病気について」第1回放送は明日、4月7日(水)です。ご期待ください。