CBCラジオ「健康のつボ~脳卒中について~」第3回(平成30年9月20日放送内容)
出演/つボイノリオさん(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)、宮嵜章宏医師(一宮西病院 ストロークチーム・脳神経外科部長)
(小高)毎週この時間は「健康のつボ」です。ここのところは日本人の死因の第4位となっている「脳卒中」、脳の病気について伺っております。ゲストは一宮西病院ストロークチーム・脳神経外科の部長、宮嵜章宏先生です。よろしくお願いいたします。
(宮嵜)よろしくお願いいたします。
(小高)脳卒中のお話を伺っておりますが、「脳卒中」というのは脳の病気をまとめた言葉で、また1つ1つ病気が分かれているんですよね?まず今日は「脳梗塞」から教えていただきたいのですが、つボイさんがかかったのは心筋梗塞でしたよね?今回は「脳梗塞」。同じ“梗塞”という言葉ですね。
(宮嵜)そうですね。心臓の血管が詰まる病気が「心筋梗塞」ですけれども、脳の血管が詰まる病気が「脳梗塞」と呼ばれています。
(つボイ)ということは・・・心筋梗塞を起こした人は脳梗塞も気をつけなければいけない、ということですか?
(宮嵜)もちろん気をつけなければならないのは確かです。
(つボイ)あっちゃ―――!!
(宮嵜)脳梗塞にも必ずかかるというわけではありませんが。
(つボイ)脳卒中全体のうち、脳梗塞はどのくらいの割合なんですか?
(宮嵜)脳卒中全体の中でいうと、脳梗塞が1番多くて、だいたい7割くらいです。
(小高)そうなんですね。脳梗塞の場合は、どんな治療法があるんですか?
(宮嵜)脳の血管が詰まった病気なので、血栓を溶かすようなお薬、または場合によっては脳の血栓を回収して取ってしまう手術、もしくは内服薬で治療していきます。
(つボイ)血栓とは、具体的にどういうものなんですか?
(宮嵜)いろんなところから血栓が発生するんですけれども、脳梗塞でも3つのタイプがありまして、もともと細い毛細血管が詰まるタイプと、首の血管に血栓ができてそれが脳まで運ばれて詰まるタイプと、心臓でできた血栓が脳まで運ばれて詰まるタイプがあります。
(つボイ)それやわ・・・。では私みたいに心臓の血管が詰まったことがある人は、脳にも詰まりやすいんですか?
(宮嵜)実は、心筋梗塞をされた人は首のプラークが破綻(破裂)する方が多いんです。そして、心臓に血栓が出来た方は、むしろ心房細動という不整脈をお持ちの方が多いです。
(小高)それ私!!
(つボイ)みんな何かしら関連してくるやん!
(小高)先生、脳梗塞の症状ってどんなものがあるんですか?
(つボイ)聞いておかなきゃいかんね!
(宮嵜)症状は血管が詰まった瞬間に突然起こるのが特徴で、脳は右と左に分かれているので半身の手足の麻痺、もしくは感覚障害・ろれつが回らなくなる・言葉がでない・突然歩けなくなるなどです。最悪の場合、意識がなくなることもあります。
(つボイ)意識がなくなるまでにも、ろれつが回らないとかや歩けなくなるとか、そういう症状を覚えておいたほうが良いですね。
(宮嵜)そうですね。それらが突然起こるのが特徴です。
(小高)たしか脳梗塞ってすぐに手術をしないとダメって聞いたんですが・・・。
(宮嵜)はい。脳の血管が詰まると、数分で脳細胞がだんだん死滅していきますので。
(つボイ)そんなに早いんですか、脳細胞の死滅する速度は!?
(宮嵜)脳というのは血流に左右されますので、血管が詰まった瞬間に脳細胞は死に始めます。だから1分でも早く病院に来ていただく必要があります。
(つボイ)僕は心筋梗塞をやったときに、「詰まったら心臓の筋肉が壊死していきますよ」といわれました。でも脳の細胞の方が死滅するの早いな、心臓の細胞より。
(小高)一宮西病院の隣に住んでいる人はいいねぇ・・・。
(つボイ)本当やなぁ・・・。きっとあの辺りに建つマンションは高いよ、病院の隣ということで。
(小高)本当に私たちも聞きたいことがいっぱいですので、来週も「脳梗塞」について伺ってきたいと思います。先生どうぞよろしくお願いいたします。
(つボイ)よろしくお願いいたします
(宮嵜)よろしくお願いいたします
(小高)一宮西病院の宮嵜章宏先生でした。「健康のつボ~脳卒中について~」でした。
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