CBCラジオ「健康のつボ~胃腸の病気について~」 第8回(令和3年5月26日放送内容)

CBCラジオ「健康のつボ~胃腸の病気について~」 第8回(令和3年5月26日放送内容)
出演/つボイノリオさん(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)、東玲治医師(一宮西病院胃腸科部長・消化器内視鏡副センター長)

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(小高)このコーナーは「健康のつボ~胃腸の病気について~」食べて消化する胃や腸は、私たちの健康と切っても切れない関係。そんな胃腸の健康、胃腸の病気について、一宮西病院・胃腸科部長・消化器内視鏡副センター長の東玲治(ひがしれいじ)先生にお話を伺っていきます。

(小高)先週は、大腸のいろいろな病気を教えてもらいましたが、やっぱり一番怖いのは「大腸がん」ですね、今日は「大腸がん」についてです!

(つボイ)大腸がんもやっぱり、早期発見・早期治療のようですよ。

(小高)東(ひがし)先生です。

 

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(東)日本でかなり増加してきてまして、食生活の欧米化が原因の1つとは言われているんですけど、男女ともに増加してます。『大腸がん』の発生パターンって、大きく分けて2種類なんですけど、ひとつは良性のポリープが大きくなる過程でがん化するもの。もうひとつは、いきなりがんができるケースです。

(つボイ)なるほど・・・これは日頃の食事とかが原因という?

 (東)あと遺伝的なものが絡んでるケースもありまして、家族に『大腸がん』になられた方がいる場合は、若干できやすかったり。

(つボイ)家族歴も把握しておかないといけないですね。

(小高)あと先生、今まで色んな癌のお話聞かせて頂いたんですが・・大抵、最初の初期症状はなかなか出ないパターンが多いんですが、『大腸がん』はどうでしょうか・・・?

(東)初期のがん症状はない・・・ですね。

(小高)あ、やっぱりそうなんですね。

(つボイ)進んでくるとどうなってくるんですか?

(東)進んでくると「血便」が出ますね。『大腸がん』はもろいので、「血便」が出やすい。それを見つけるのが『便潜血検査』という検査です。

(小高)はいはい!

(つボイ)人間ドッグの時とか必ず検便やりますもんね。あれはこれを調べてるんですか?

(東)そうですそうです。

(小高)何かしら症状が出てくるわけですね。

(東)症状が進んでくると「便秘」になりますね。あと「お腹が痛い」とか、あと「体重が減る」とか・・・「急に便が細くなった」というのも気をつけておかないといけないです。『大腸がん』今は早い段階で治りますので、早期発見・早期治療が非常に大切だということです。

(小高)はぁ~~~~~分かりました・・・。生存率ってどの位なんですか?

(東)生存率はステージによって違うんですけど、早期癌の場合は5年生存率は80%程と言われています。

(小高)はぁ~~そうすると、毎回同じ話に行き着くんですが(苦笑)検診をしっかり受けることが極めて大事だと、大腸がんに関しても同じことが言えるという事ですね。

(東)検診すごく大事です。

(つボイ)私以前に検便やったとき、鮮血がすごくて。再検査ものすごく勧められましたもん。血便で再検査というのは色んなものが隠れてるぞ、って考えといた方がよかったんでしょうか?

(東)う~~ん・・・検便で陽性だった方が皆さん『大腸がん』という訳では全然ないので、むしろそんなに深刻に考えずに、「大腸カメラ」とか次の検査を受けて頂く方がいいと思います

(つボイ)そうですか。いやいや、実は私その再検査でひっかかった理由、痔だったんです(苦笑)

(小高)(東)(笑)

(小高)まあでも別の病気だったとしても早く見つけてもらった方がいいですもんね!先生、何歳くらいから気にした方がいいですか?

(東)一応40歳頃から徐々に増えて・・・まあ検診自体40歳からなんですけど、50歳越えてくると一気に大腸がんの患者さん増えられますので、40~50歳の間頃から毎年検診は受けて頂いた方がよろしいかと思います。

(つボイ)ここでも「内視鏡」いうのが活躍するわけですね。

(東)そうですね、便潜血で引っかかった方は「大腸カメラ」というのを行う事が多いです。最近は「CTコロノグラフィー」というCTで腸の中を観察する方法が出来まして。割と精度が高くて、ある程度の大きさのものはそれで見つけることができます。

(小高)ほぉ~~!外からCT撮るみたいなことですかね?

 (東)一まず下剤を飲んで腸をきれいにしからお尻から二酸化炭素を入れて、腸を膨らませてCTで輪切り像を撮っていきます。で、その画像を解析していくという感じです。

(小高)そっちの方が患者さん側の負担が・・・

(東)少ないですね。

(小高)お医者さん側から見てメリット・デメリットはあるんですか?

(東)難しいですね(苦笑)CT検査って、ひらぺったい病変とか小さい病変とか見つけにくいんです。そのあたりはカメラの方が良く見つけることができます。あとCTだと細胞を採れないんです。なのでCTコロノグラフィーを受けて頂いた後で内視鏡をやらせて頂く流れになります。

(つボイ)じゃあ最初から内視鏡でやった方が得ですね。

(東)そういう事です。

 

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(小高)大腸カメラの検査、やっぱり沢山の方が経験しているようです。メッセージ沢山頂いております!

(つボイ)順番に行きますよ。まず、気球戦艦ヤマトさん「昨年末、大腸がん検診で再検査になり、先日大腸カメラで検査した折にポリープ2個切除しました。良性だったという事でした。」これよかったですね~。

(小高)ね~!

(つボイ)J・K様大好き(朝PONのあの人)「健康診断で要検査が出たため、内視鏡検査をしました。朝から下剤2リットル飲むのは大変でした。幸い特に問題はなく、お尻を見られた恥ずかしさだけで済みました」僕も2リットル飲みましたよ(笑)

(小高)検査よりそっちが大変ていう方も多いですね(笑)

(つボイ)裏筋さんからも頂いております。この方も「大腸内視鏡検査をしました!」とのこと。皆さん経験されてますね~~~。

(小高)大腸がんは50歳を過ぎたあたりから増えてくるということなので、40歳を過ぎたら、検診を受け始めましょう!

(つボイ)早期発見での5年生存率は80%。定期的な検診が肝要ですよ!

(小高)『健康のつボ~胃腸の病気について~』でした。

 

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CBCラジオ「健康のつボ~胃腸の病気について~」 第7回(令和3年5月19日放送内容)

CBCラジオ「健康のつボ~胃腸の病気について~」 第7回(令和3年5月19日放送内容)
出演/つボイノリオさん(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)、東玲治医師(一宮西病院胃腸科部長・消化器内視鏡副センター長)

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(小高)このコーナーは「健康のつボ~胃腸の病気について~」食べて消化する胃や腸は、私たちの健康と切っても切れない関係。そんな胃腸の健康、胃腸の病気について、一宮西病院・胃腸科部長・消化器内視鏡副センター長の東玲治(ひがしれいじ)先生にお話を伺っていきます。

(小高)胃腸の病気について教えていただいていましたが、今週からは!先生のご専門の『大腸』についてうかがっていきます。

(つボイ)大腸・・・、どんな病気があるんでしょうか?

(小高)東(ひがし)先生にお聞きしていきます!

 

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(東)大腸というのは基本的には便を作るところです。上行結腸(じょうこうけっちょう)というお腹の右側にあたる部分ではまだ消化物がどろどろなんですけど、お尻に近づいてきますと水やナトリウムを吸収して、S状結腸から直腸にいきますと通常のかたい便を作る。というのが主な流れです。

(つボイ)では直腸近くなってくると僕らが慣れ親しんだ形になってくるわけですね。

(小高)なるほど(笑)あと、「腸の中の善玉菌を増やしましょ~!」ってよく言われますけど、そういう色んな菌もいるということですか?

(東)大腸菌や乳酸菌などが100種類以上存在していて胃や小腸で消化できない食物繊維をエネルギーに分解したり、感染を予防する働きも大腸が担っています。

(つボイ)そうなんですか!へぇ~~~~。

(小高)最近、『大腸』って注目されてますよね。

(東)HOTなところですよね。

(小高)大事なところってことですもんね。そんな大事な『大腸』なんですがどんな病気があるんでしょうか?

(東)色々あるんですが、『感染性腸炎』とか『大腸がん』などが一般的ですね。最近増えている病気があるんですけれど、特に若い方に。『炎症性腸疾患』という病気のグループがありまして、ここ数年間で5倍に増えています。

(つボイ)どういう症状なんですか??

(東)血便とか下痢とかで「お腹痛い・・・」と言って来られる事が多いです。

(つボイ)それが最近増えてきているんですね。

(東)徐々に増えてますね。元々が海外で、欧米の方で多かったんですけど最近日本で急激に増えてきている、という事です。

(つボイ)なんで増えてきているんですか?

(東)それがまだ分かっいなくて・・・(苦笑)免疫の異常と言われているんですけれど、その原因がちょっとよく分かっていないという事です。食事の因子と環境の因子と、あるいは遺伝的なものも若干絡んでいるのではないかと言われています。

(つボイ)治るものなんですか?それは。

(東)現時点では「一生付き合っていく病気」と捉えていただく病気です。

(小高)ふ~~~~~む。あと一般的に腸のトラブルだと一番負いいいのは「便秘」かなと。悩んでいらっしゃる方も多いと思うんですが、そもそも「便秘」って病気なんですか?

(東)すごく難しい質問ですね(苦笑)非常にお答えが難しいんですけれど、「便秘の定義」というものがありまして。医学的には<<本来体外に排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できない状態>>を「便秘」って言うことになってます。

(小高)なるほど。

 (東)あと逆に言いますと、便が腸に無ければ当然便は出ませんので「排便がない」となりますけれどそれは便秘ではないんです。

(つボイ)食べる量が少ないと・・・

(東)そうなんです!食べる量が少ない方は便当然少なくなりますので、それで便が出ないっていうのは医学的には便秘じゃないんです。

(つボイ)食べる回数とかじゃなくて、ある程度の量が必要だと。

(小高)ほぉ~~~~なるほどです。

 (東)一応これ定義上は「排便回数が週2回以下」の方を「便秘」と呼びましょうと決まっています。ただ患者さんで多いのが、毎日出るのが当たり前って思っていらっしゃる方がかなりいらっしゃいまして。

(小高)あぁ~~・・・分かります。毎日出ないから便秘なんじゃないかな?って先生のところに相談に行っちゃうってことですね。

(東)毎日出なくても便秘じゃないんで、気にされない方がいいですよ。

(小高)気にした方がいい便秘ってあるんですかね?

(東)中には痛みが出てくるものもありまして、痛みが出てくると「便秘症」という病気です。便秘の原因にもよるんですけど、例えば「大腸がん」が進んできますと道が細く狭くなってきますので便が出にくくなって便秘になる方がいます。

(小高)病気が隠れてる場合もあるんですね?

(東)隠れてる場合もあります。

 

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(つボイ)う~~~ん。大腸にも色んな病気ありますね。

(小高)「便秘症」というのも出ましたけど、毎日出ないからといって、即「便秘症」ではないということでしたね。

(つボイ)要は、便が出なくて苦しいか痛いかどうか、排便する時に苦しいかどう

か、こんなに食べているのに出ないのはおかしい、ということでしたよね。逆に、食べてないのに出る訳がないと・・・。

(小高)言われてみればその通りですよね(笑)来週は、大腸の病気の中の「大腸がん」と内視鏡による検査について、東(ひがし)先生にうかがいます。

(小高)『健康のつボ~胃腸の病気について~』でした。

 

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CBCラジオ「健康のつボ~胃腸の病気について~」 第6回(令和3年5月12日放送内容)

CBCラジオ「健康のつボ~胃腸の病気について~」 第6回(令和3年5月12日放送内容)
出演/つボイノリオさん(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)、東玲治医師(一宮西病院胃腸科部長・消化器内視鏡副センター長)

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(小高)このコーナーは「健康のつボ~胃腸の病気について~」食べて消化する胃や腸は、私たちの健康と切っても切れない関係。そんな胃腸の健康、胃腸の病気について、一宮西病院・胃腸科部長・消化器内視鏡副センター長の東玲治(ひがしれいじ)先生にお話を伺っていきます。

(小高)つボイさんが苦手な内視鏡、いわゆる胃カメラの検査ですよ!今の内視鏡はとても高性能で、検査だけでなく、治療にも使えるということです。

(つボイ)辛さ・苦しさは個人差があるとおもいますけれど、それで早期発見・早期治療ができると考えると、我慢しなきゃいけませんかねぇ?

(小高)どんな病気も早期発見!ですよね。まずは最新の高性能な内視鏡について、今週も東(ひがし)先生にお話を聞いていきます!

 

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(東)内視鏡って診る場所によって色々あるんですけれど・・・肺ですと『気管支鏡』とか、胃ですと『上部内視鏡』とか、大腸だと『大腸内視鏡』とか、種類はあるんですが基本構造は一緒です。先端の方にライトとビデオカメラが付いていて、あと『鉗子孔』という穴があってそこから水を吸ったり、鉗子という処置具を出したり、という。どこでも同じ構造です。で、最近になりますとボタンを押すと特殊な光に切り替わりまして、細胞の表面の細い血管を浮きだたせる、という事ができるようになりました。なので『癌』を見つけやすくなったんですね。差指針の機種ですと、倍率も80倍くらいまで拡大できて、癌の『診断』と癌の『範囲』が分かるので、診断がつけやすくなりました。

(つボイ)前回のお話ですと、適当にパシャパシャ写真を撮っていくだけだったのが、今は覗いてみて光当ててココおかしいぞ拡大してみよう、という風に進化したんですね!ほぉ~~。

(東)そういう時代になりましたね。

(小高)そして実際にある程度は治療しちゃう、という事ですか?

(東)まず診断が大切ですので、外来で来られた患者さんにすぐ治療という訳にもいきません。まず、癌の診断をして、癌がどこまで広がっているかなど確認します。あと、根が深い癌の場合は内視鏡で取るだけでは済まなくなってきますので『深さの診断』とか。取れば治るだろうという事がある程度分かりましたら、次に内視鏡の手術へ進んでいきます。

(小高)具体的には、内視鏡でどんな治療をするんでしょうか?

(東)癌の治療って何種類かあるんですけど、ひと昔前までは『EMR』と言いまして、病変した部位を金属の輪っかでつかんで焼き切る、というのをやっていました。大体2000年頃に日本で『ESD』という新しい手技が開発されまして、今は全国でこっちが標準基準でやっています。電気メスを出しまして、まず病変の周りに印を打っていきまして、胃壁の一部を剥ぎ取るというやり方です。初期の癌の場合は完全にとることができます。

(小高)おぉ~!

(つボイ)内視鏡で治療まで出来ちゃうんですね!

(小高)昔は輪っかで・・・?

(東)金属の輪っかで病変をつかんで縛って電気でブチッと切るという方法をとっていたんですけれども・・・。癌って、一回で取ってしまうのがとても大切なんです。分けて取ると、癌が残っている場合があって再発が多くなります。粘膜を剥ぎ取る方法であれば理論上どんなサイズの癌でも剥ぎ取ることが可能という事です。

(つボイ)なるほど。

 

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(小高)ね♪早期に発見できれば、外科的治療(=手術)をしなくていいんですよね!

(つボイ)当然、内視鏡による治療の方が身体への負担は少ない訳ですから。皆さんも嫌がらずに、ぜひ内視鏡での検査を!

(小高)ヤダヤダ言ってちゃいけないんですよ!つボイさん!

(つボイ)失礼いたしました~~~~~!

(小高)『健康のつボ~胃腸の病気について~』でした。

 

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CBCラジオ「健康のつボ~胃腸の病気について~」 第5回(令和3年5月5日放送内容)

CBCラジオ「健康のつボ~胃腸の病気について~」 第5回(令和3年5月5日放送内容)
出演/つボイノリオさん(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)、東玲治医師(一宮西病院胃腸科部長・消化器内視鏡副センター長)

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(小高)このコーナーは「健康のつボ~胃腸の病気について~」食べて消化する胃や腸は、私たちの健康と切っても切れない関係。そんな胃腸の健康、胃腸の病気について、一宮西病院・胃腸科部長・消化器内視鏡副センター長の東玲治(ひがしれいじ)先生にお話を伺っていきます。

(小高)先週までは、胃腸の病気、その中でも「胃」の病気を中心に、いろいろ教えていただきました。

(つボイ)胃がん発症の元ともなるピロリ菌は、目に見えるものではなかったね。

(小高)そう!アニサキスは目に見えるけど、ピロリ菌は眼で確認できる大きさではありません。ただ、ピロり菌によって引き起こされた胃の荒れや潰瘍を確認できるということでした。その確認をするためのツールが「内視鏡」です。

(つボイ)ちょっと前までは、胃の検査と言えば「バリウム」でしたよね。

(小高)今でも、「バリウムにします? 内視鏡にします?」ってよく聞かれますよね。今日は、消化器内視鏡の専門家でもある東(ひがし)先生に、いまやとっても高性能な「内視鏡」についてうかがいます。まずは、バリウム検査との違いから!

 

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(東)両者一長一短があったりしますが、バリウム検査はバリウムを胃の壁に付着させて、レントゲンで撮る影絵のような検査です。内視鏡は直接見て、色の違い、硬さなどもわかりますし。場合によっては、検査のための細胞を取ったりもします。レントゲン(影絵)ではわかりにくい部分もありますし、写す方の技術を要するというか、条件がそろえるのがなかなか難しいところですね。

(つボイ)単純に・・・レントゲン(影絵)は2次元ですよね?

(東)2次元です。

(つボイ)単でも内視鏡になると全方向見えるというか・・・

(東)3次元ですね、見れる部分も大きく変わります。

(つボイ)私は昔からバリウム一辺倒で、苦手な方は苦手!って仰るんですが私は昔からゴクゴクよく飲めましたわ。

(小高)私あれ苦手です。

(つボイ)内視鏡の歴史というか、いつ頃から始まったんでしょうか?

(東)原型は19世紀頃から始まったと言われています、剣を呑みこむ大道芸人に、直径13ミリのまっすぐな金属の筒を突っ込んで胃の中を覗いたのが始まりと言われていますね。

(小高)何かつボイさんも番組で昔そんな事言ってませんでした?

(つボイ)どこかの局で?

(小高)どこかの局で(笑)

(つボイ)プロジェクトなんたらっていう・・・(笑)そんな話聞きましたよ!開発秘話みたいな。私、内視鏡苦手なもんですからこの逸話だけはよく覚えてて。「もしもっと昔やったら金属の棒飲み込まなあかんねんぞ。現代の内視鏡はもっと楽やぞ。」と自分を励ましていた覚えがあります(笑)

(小高)実際に本当に「胃を検査します」という目的で内視鏡カメラが使われるようになったのはいつ頃なんでしょうか?

(東)1950年代に日本のメーカーが開発したと言われています。当時は、内視鏡の先端に小型のカメラがついていて、胃の中を適当に写真を撮って、後から現像して胃の中を確認する、というような始まりだったようです。

(小高)今みたいな形になるまでにはいくつか変遷があるんですか?

(東)次は個人が覗けるような顕微鏡のようなカメラが出てきたんですけど、検査をしている人しか見れないという。

(つボイ)えっ、じゃあ見たい場合は「順番に変わって~」と。

(東)そうですね。

(小高)今は患者も見れますもんね。

(東)アレは先端に小さなビデオカメラが付いていまして、今のカメラの原型になったものになるんですけど。ビデオカメラで撮影した動画をモニターで映し出して、というスタイルですね。

(つボイ)じゃあ色んな人と協議しながら。

(東)そうですね。ええ、患者さんへの説明も見ながらできるようになりましたので。

 

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(つボイ)開発の歴史、なかなか興味深いですね。

(小高)今は口から入れる内視鏡も、ずいぶんと楽になったということですが、鼻から入れる内視鏡は、もっと楽だそうですよ♪

(つボイ)メッセージも頂いておりまして・・・RN.自分の皮を被った狼。さん、「もう10年も経つでしょうか。鼻からカメラを入れるタイプで毎年、検査をしてもらっています。検査結果はピロリ菌はゼロ。ポリープもゼロです。」安心ですねこういうの・・・!

(小高)そして今は検査だけでなく、口から入れる内視鏡では治療もできるようになって来たということです。来週は、その『内視鏡による治療』について詳しくうかがいます。『健康のつボ~胃腸の病気について~』でした。

 

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CBCラジオ「健康のつボ~胃腸の病気について~」 第4回(令和3年4月28日放送内容)

CBCラジオ「健康のつボ~胃腸の病気について~」 第4回(令和3年4月28日放送内容)
出演/つボイノリオさん(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)、東玲治医師(一宮西病院胃腸科部長・消化器内視鏡副センター長)

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(小高)このコーナーは「健康のつボ~胃腸の病気について~」食べて消化する胃や腸は、私たちの健康と切っても切れない関係。そんな胃腸の健康、胃腸の病気について、一宮西病院・胃腸科部長・消化器内視鏡副センター長の東玲治(ひがしれいじ)先生にお話を伺っていきます。

(小高)胃がんの主な原因のひとつと言われているのがピロリ菌です。

(つボイ)メッセージもいただいています。RN.遊学のこうちゃん「先日、番組の中でピロリ菌の話がありました。私も30代の頃、このピロリ菌で悩みました。入社10年程が過ぎ、部下も持たされて、仕事のことで悩んでいた頃だと記憶しています。胃の辺りがキリキリして、胃腸科で診察を受け、ピロリ菌だと診断されました」という事だそうです。さて、遊学のこうちゃんも悩んだピロリ菌・・・その正体とは?!

(小高)東先生にお聞きします。

 

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(東)非常にちっちゃいもので、正式名称は『ヘリコバクター・ピロリ菌』と言います。大きさは4ミクロン。1ミクロンが1000分の1ミリです。

(小高)見えないですね(笑)でも胃カメラとかすると「あ~これはピロリ菌がいますね」とか言われる事ありませんか?

(つボイ)先生方は見えてもないのに嘘をついていらっしゃるという事ですか?(笑)

(東)ピロリ菌がいますと『萎縮性胃炎』という胃炎を起こします。なのでそれを診断した上で仰っているのだと思います。

(小高)ピロリ菌がいる胃の状態だな、という事が分かるんですね。

(東)そうですそうです。

(つボイ)いるかいないかはどういう事をしたらわかるんですか?

(東)ピロリ菌の診断は血液検査、尿の検査、尿素呼気試験(にょうそこきしけん)というお薬を飲んで息を吐く検査、便の検査など何種類かの検査をして判断していきます。

(小高)ピロリ菌って、そもそもどんな悪さをするんでしょうか?

(東)胃の中で居着きますと『胃炎』を起こします。胃炎を起こすと、『胃潰瘍』、『十二貯潰瘍』、あるいは『胃がん』が出来たりします。

(小高)色んな病気の原因になるので居ない方がいいという事ですね。ピロリ菌はどこから来るんでしょうか?

(東)最近は減って来たんですけど、以前は小さい頃に井戸水を飲むだとか、口移しだとかで移ります。基本的に5歳ぐらいまでに感染しやすいと言われていて大人になってからは感染しにくい。現在は、若い人の感染は現在10%~20%とかなり減って来ているんです。

(小高)そうなんですね・・・でも私の身近にも居ますし、結構最近多いとも思うんですが深刻度はどのくらいなんでしょうか?

(東)日本におけるピロリ菌の総感染者数は3000万人くらいと言われています。

(つボイ)胃がんになる人3000万人もいませんしね。

(東)ですね、胃がんになられるのはごく一部の方ですね。ピロリ菌保有している患者さんを10年ほど経過を見た研究等がありまして、菌保有者のおよそ3%ほどが発がんがあったと。

(つボイ)全員がなる訳じゃないんですね!

(東)全員がなる訳じゃないです(笑)

(小高)ピロリ菌がいたからといって「私、胃がんになっちゃう!」って事ではないけれども、除去しといた方が良いから除去しておこうね。という感じなんですね。除去するにはどうやって除去するんですか?

(東)飲み薬になります。1週間くらい3種類の飲み薬を飲んでいただいて9割は退治できます。

(小高)錠剤ですか?

(東)錠剤ですね。

(つボイ)いいですね、治療としては飲み薬だけなのは。

(東)そうですね、あまり負担かかりませんし。

(小高)お薬で除去できるのはいいですね!ピロリ菌がいるかいないかも調べれば簡単に分かるし、居たらお薬飲めば除去できると。 

(つボイ)知っといた方がいいですよ、いるかいないかは。

(東)その通りだと思います。

 

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(つボイ)はい!お聞きになられたように、ピロリ菌そのものががんになるのではなくて、ピロリ菌による胃の炎症が、がんになりやすい状態を作っている、ということなんですね!

(小高)ですので、胃の中にピロリ菌がいることが発見されたら、薬でちゃんと除去

してくださいね。

(つボイ)前半で紹介しました「遊学のこうちゃん」も、「薬だけで治ったと記憶しています」と書いてあります。

(小高)それにしても、ピロリ菌も内視鏡でわかるんですね。

(つボイ)秀ですね。内視鏡。ピロリ菌からしたら天敵やね内視鏡は!

(小高)来週はそのあたりも先生に詳しく聞いていこうと思います!一宮西病院・胃腸科部長 消化器内視鏡副センター長の東玲治(ひがしれいじ)先生でした。『健康のつボ~胃腸の病気について~』でした。

 

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CBCラジオ『健康のつボ!』放送【肺がんについて】一覧ページを更新しました

現在放送中のCBCラジオ『健康のつボ!』2020年4~8月は【~肺がんについて~】を放送しましたが、その全13回の内容をまとめたページをアップしました。
※文字起こしによる構成です。音声データではありません。

●番組名 / CBCラジオつボイノリオの聞けば聞くほど」
●コーナー名 / 新生活フロッピー・健康のつボ!~肺がんについて~
●放送時間 / 毎週水曜日 午前10時30分ごろ
●MC / つボイノリオさん(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)
●出演 / 竹下正文医師(一宮西病院 呼吸器科部長)
●放送期間 / 2020年4月1日(水)~8月26日(水)◎全13回

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