CBCラジオ「健康のつボ~心臓病について②~」 第2回(平成30年12月13日放送内容)

CBCラジオ「健康のつボ~心臓病について②~」第2回(平成30年12月13放送内容) 
出演/つボイノリオさん(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)、菊地慶太医師(一宮西病院・ハートセンターセンター長 

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(小高)日本人の死因の第2位となっている心臓病について教えていただく、心臓病シリーズ第2弾です。ゲストは一宮西病院のハートセンターセンター長で心臓血管外科統括部長の菊地慶太先生です。よろしくお願いします。

(菊地)よろしくお願いします。

(小高)先週は心臓病と言っても色々あって、大きくは4つぐらいに分かれますよっていうようなお話を伺いました。

(つボイ)私の場合なんかは、その中の『心筋梗塞』と診断を受けたわけないですけども、急に胸が痛くなって、暑いような痛いような・・・そんな痛みが胸に走って、もう僕は病院に慌てて行ったんですけども。

(小高)やっぱり心筋梗塞の症状は、こういうのが典型的なんですか?

(菊地)そうですね。狭心症心筋梗塞は同じような病気として括られているんですけれど、狭心症は比較的軽いんですね。胸が苦しくなる、手のひらを大きく広げて胸の辺りを押さえるような苦しいさで、それがまた大体5分ぐらい休むと徐々に楽になるのが狭心症なんですが、つボイさんが経験された『急性心筋梗塞』というのは、脂汗が出てくるような強い痛みで、とても苦しくなります。

(つボイ)はい。どんどんどんどん右肩上がりで痛みが増してくるような経験でした。

(菊地)そうですね。治まらないですよね。どんどん苦しくなって脂汗が出てきて、このままでは病状が非常に進行してしまいますので、すぐに救急車を呼ばなきゃいけないような病状です。その他に、例えば階段を上って胸が同じように苦しくなるなど、心筋梗塞はやはり動いて症状が出るという場合が多いんですね。

(つボイ)先生、これについてお便りをいただいています。こちらは『どうしてドラえもんのび太を真人間に洗脳しないのだろう』というペンネームの方から。

(小高)ペンネームなので気にしないでください。

(つボイ)え~、『派遣バイトの打診で検品と言われたので了解したら実は荷運びの仕事で、1時間ほどで胸を押さえて倒れこみ、心臓が激しく脈打って、ハァハァゼィゼィしながら運ばれました』と。この人は運動ですよね、ひとつの。

(小高)荷物運びの仕事をしていたら。

(つボイ)心臓が脈打って、ハァハァゼィゼィとなってしまったと。

(菊地)そうですね。これを我々は労作(ろうさ)といいますが、何か作業をして心臓に負担がかかると心臓が早く動きますよね。そうすることによって、例えば狭心症などの場合は、心臓の酸欠状態になって、胸が締め付けられるような痛みが出てきたんですね。あとは、もしかしたらこの方は心臓の弁膜症かもしれないです。負担がかかることによって息苦しさがどんどんどんどん出てきてしまうんですね。心臓の弁膜症は“扉の不具合”ですから、うまくいかなくなると逆流が強くなったり、例えば心臓が一生懸命に血液を押し出そうとしても出口がうまく開かなくて苦しくなってしまう、このように階段を上ったり荷物を持ったりして動作が激しくなってくると息切れが強くなってしまうんですね。

(小高)今お聞きしていると、その息苦しいとか激しい痛みとかっていう、分かりやすい症状でしたけど、私の『不整脈』は何にも分からなくて、健康診断で心臓のチェックをした時に「おかしいですよ」って言われたんですが。

(つボイ)心電図で分かるのかな?

(菊地)そうですね。不整脈には症状が結構しっかり出る方と、ほとんど分からない方がいらっしゃるんです。不整脈の症状で意外と難しいのは、例えば興奮するとドキドキドキドキ早くなったり脈が強くなったりする。こういうのもが病的な場合もあれば、そうじゃない場合もあるんです。

(つボイ)普通の生活でもそういうことはあるわけですもんね。

(菊地)そうですね。あとは意外と知られていないのは、脈が途切れてしまう場合、脈がちゃんと打ってくれない場合もあります。ですから一概に不整脈と言ってもいろんな不整脈がありますから、結構怖いんですね。

(つボイ)どの病気もそうですけれど、心臓がドクドク強くなったり脈が途切れたりすると、心理的にすごく不安になりますね。

(菊地)そうですね。やはり不安だから本当は病院行かなきゃいけないんですけれど、病院でさらに怖いことを言われるから怖くなって行かない、なんてこともありますのでね。

(つボイ)それが一番いけないことですもんね。

(菊地)ぜひきちんと病院にかかっていただきたいと思います。

(小高)そして菊地先生には、それぞれの症状が出た時に、どういう風に病院に行って、検査してもらって、対処すればいいのかっていうこともまた今後聞いていきますので、よろしくお願いいたします。

(菊地)よろしくお願いいたします。

(小高)ありがとうございました。一宮西病院の菊地慶太先生でした。皆さんも『心臓病』や『脳卒中』に関して専門家の先生に教えてほしいことがあったら、このコーナーまでお寄せください。先生に教えていただきます。

(つボイ)質問お待ちいたしております!

(小高)『健康のつボ~心臓病について~』でした。

 

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