足の動脈硬化からなる病気【末梢動脈疾患:PAD(パッド)】について

こんな足の症状でお悩みではありませんか?

「10分くらい歩くだけで、ふくらはぎが痛くなって歩けなくなる…」
「痛くなるほど足の冷えがひどい…」
「足の指やかかとにできた傷が治らない…」

実はその症状、動脈硬化によって足の血管が狭くなったり詰まったりする病気、【末梢動脈疾患(通称PAD:パッド)】によるものかもしれません。日本では70歳以上の方の7~8%に見つかる病気です。

末梢動脈疾患の症状や治療、当院のフットケアチームや専門外来について、一宮西病院・循環器内科の市橋医師が解説します。

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CBCラジオ「健康のつボ~脳卒中について③~」 第7回(令和元年8月14日放送内容)

CBCラジオ「健康のつボ~脳卒中について③~」第7回(令和元年8月14放送内容) 
出演/つボイノリオさん(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)、伊藤圭佑医師(一宮西病院脳神経外科医長)

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(小高)水曜日のこのコーナーは『健康のつボ~脳卒中について~』。がん・心臓病と並んで日本人の死因の上位に挙げられる『脳卒中』について専門の先生にお話を伺っています。ゲストは一宮西病院の脳神経外科・医長の伊藤圭佑先生です。よろしくお願いします。

(伊藤)よろしくお願いします。

(小高)先週に続いて脳卒中の『くも膜下出血』について今日も教えていただきます。今日は先生にその治療法について伺っていこうかなと思っているんですが。

(つボイ)どんな治療法があるんでしょう?

(伊藤)くも膜下出血に対する治療というよりは、その原因となる『動脈瘤』に対する治療法になりますけど、一般的に開頭して頭を開ける『クリッピング術』があります。これは脳を開けていって動脈瘤を外側から見つけて、動脈瘤の根元に金属のクリップをかけて動脈瘤を潰しちゃうという手術です。また、最近増えているのは、頭を開けないで血管の内側から動脈瘤の中まで細いカテーテルを入れて、そこから金属製のコイルを詰めて動脈瘤中に血液が入り込まないようにするという『コイル塞栓(そくせん)術』という治療法があります。

(つボイ)その場合は、どのあたりからカテーテルを入れるんですか?

(伊藤)足の付け根、いわゆる鼠径部からです。

(つボイ)足から頭の方までカテーテルを通すんですね!

(小高)私、そっちの治療法のほうがいいわ!開頭って頭蓋骨まで開けちゃうんでしょう?

(伊藤)そうですね。一回骨を外します。

(小高)そんなの怖い怖い怖い…。

(伊藤)だから最近は『コイル塞栓術』は増えていますね。

(つボイ)身体への負担も軽いんでしょうね。背の高い人は途中でカテーテルが足りなくなって「あれ?短い…」とかそんな事はならないですか?

(小高)そんなわけないでしょ!

(伊藤)まぁ…そういうことは無いですね。

(小高)十分長さはありますから。ただ、治療法もその時の状態によって最適なものは変わってくるんですよね。

(伊藤)そうですね。動脈瘤の形や場所でも、やっぱりどちらの治療がやりやすい・やりにくいというのはあるので、必ずどっちかじゃないとということではないです。

(つボイ)その都度の判断なんですね。やっぱり治療は早いほうが良いんですか?

(伊藤)もちろん早いほうが良いですけれど、治療はあくまでも“再出血の予防”という形になります。出血自体は大抵もう病院に運ばれてきた時には自然に止まっています。ただ、かろうじてかさぶたみたいな形で穴が塞がっているだけでそれがいつ再破裂するか分からないので、再破裂を予防する治療を行います。

(小高)先週に先生が仰っていた『くも膜下出血になる前の治療』というのは?

(伊藤)それもいわゆる動脈瘤の治療になりますけれど、動脈瘤があるということが分かっていれば「破裂する前にその動脈瘤自体を治療しましょう」ということです。治療法は全く同じで、頭を開ける『クリッピング術』か、カテーテルを使った『コイル塞栓術』です。

(つボイ)でも、なかなかなんでもなんでもないのに頭を開けるというのは決心がつけられるかは難しいですね。

(伊藤)そうですね。

(小高)あと、先週に「30%ぐらいの確率で後遺症もなく社会復帰できる場合もあります」と教えていただきましたね。先週にお便りをいただいた方なんかはそのパターンで、何もなくて元気になりましたっていうお話でしたけれど、やっぱりリハビリとかをしないとダメなんですか?

(伊藤)どういう後遺症が出るかというのは人それぞれではあるんですけれど、それこそ来た時からちょっと頭が痛いだけでもリハビリは必要ないという人も中にはいます。ただ、くも膜下出血で多いのは『高次脳機能障害』といって、簡単にいうと認知症のような症状が出る障害です。例えば細かい計算が出来なくなっちゃったり、複雑に考えられなかったりとかですね。くも膜下出血の場合はそういう症状が目立つことが多いです。

(つボイ)そういう症状にもリハビリはあるんですか?

(伊藤)はい、あります。なかなか完全に元通りというわけにはいかない場合もありますけれど、計算のトレーニングをしたりとかしています。

(小高)そうやって聞くと、何度でも言いますが『予防に努める』のが一番良いということなんですよね。ということで、今日は先生に『くも膜下出血の治療法』について伺いました。来週もまたお話を伺います。よろしくお願いいたします。

(伊藤)よろしく願いします。

(小高)一宮西病院の伊藤圭佑先生にお話しを伺いました。ありがとうございました。『健康のつボ~脳卒中について~』でした。

 

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病気になる前に知っておきたい【食事】【睡眠】【運動】のお話

家族がいつまでも健康に過ごせることは、私たちみんなの願いです。そのためには、病気の予防を心がけた生活が大切です。病気になる前に知っておきたいことを、【食事】【睡眠】【運動】の3つのカテゴリーに分けて、専門家がご紹介いたします。

【食事】編…「いつ」「何を」「どのくらい」食べるかが大事!(監修)栄養科 管理栄養士
【睡眠】編…自分の適切な睡眠時間を知っていますか?睡眠は「量だけでなく質」が重要です!(監修)一宮西病院 小児科部長 杉山剛医師
【運動】編…「プラス10」から始め毎日継続!(監修)リハビリテーション理学療法士

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家族みんなの健康づくりの参考にしてください。

夏休みを利用した中学生による職場体験が行われました

去る8月1日(木)と2日(金)、一宮市立奥中学校2年の生徒さん5名(女子4名、男子1名)が職場体験で来院してくれました。「よろしくお願いします!」と、とても元気な挨拶が印象的でした。

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休憩を挟みながらも、2日間の体験プログラムは濃密です。

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リハビリ室では医療用ロボットスーツHALを実際に装着し、歩行訓練を体験してもらいました。HALは、脳から筋肉に送られる微弱な電気信号を検出してロボットのパワーユニットを駆動させることが出来る、身体機能を改善するロボットです。

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救急外来では救急医の指導の下、『体外式除細動器』を使った心肺蘇生訓練を実施。また生徒さんからの事前質問が予想以上に多かったため、急遽『救急医への質問コーナー』も設けました。救急の第一線で活躍する救急医が、生徒達のまっすぐで且つ素朴な疑問に、丁寧に答えていました。その後、当院職員も受講している一次救命処置(BLS)講習も受講してもらいました。

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その他、一般の方はなかなか見ることの出来ない手術室やカテーテル室、産婦人科病棟などの見学も行いました。

今回のこの体験をきっかけに、生徒さんたちが将来「医療の道」に進んでくれるのであれば、とても嬉しく思います。

YouTube<一宮西病院>チャンネル【肺がんのお話】第1回『肺がんとは』

この度、YouTube<一宮西病院>チャンネルにおきまして医療講座がスタートしました。最初のテーマは【肺がん】、6回シリーズでお送りします。講師は一宮西病院・呼吸器内科副部長の竹下正文医師です。

■一宮西病院WEB医療講座【肺がんのお話】
■第1回「肺がんとは」
■講師 / 一宮西病院・呼吸器内科副部長 竹下正文医師


一宮西病院WEB医療講座「肺がんのお話」~第1回肺がんとは~

◎当コンテンツは今後、毎週末に順次UPしていく予定です。ご期待下さい。

CBCラジオ『健康のつボ!』、放送内容一覧ページをアップしました

絶賛放送中のCBCラジオ『健康のつボ!』、本年度4~6月に放送した【心臓病について】全13回の放送内容をまとめて閲覧できるよう、一覧ページにアップしました。
※文字起こしによる構成です。音声データではありません。

●番組名 / CBCラジオつボイノリオの聞けば聞くほど」
●コーナー名 / 新生活フロッピー・健康のつボ!~心臓病について③~
●放送時間 / 毎週水曜日 午前10時30分ごろ
●MC / つボイノリオさん(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)
●出演 / (第1回~)寺本智彦医師(一宮西病院 循環器内科 部長・ハートセンター副センター長)、(第10回~)寺村真範医師(一宮西病院 循環器内科 副部長)
●放送期間 / 2019年4月3日(水)~6月26日(水)◎全13回

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CBCラジオ「健康のつボ~脳卒中について③~」 第6回(令和元年8月7日放送内容)

CBCラジオ「健康のつボ~脳卒中について③~」第6回(令和元年8月7放送内容) 
出演/つボイノリオさん(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)、伊藤圭佑医師(一宮西病院脳神経外科医長)

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(小高)水曜日のこのコーナーは『健康のつボ~脳卒中について~』。がん・心臓病と並んで日本人の死因の上位に挙げられる『脳卒中』について専門の先生にお話を伺っています。ゲストは一宮西病院の脳神経外科・医長の伊藤圭佑先生です。よろしくお願いします。

(伊藤)よろしくお願いします。

(小高)先週までは、特に冬が多いというわけではなく一年中発症する危険があるという『脳梗塞』について教えてもらいました。先生、今日は?

(伊藤)今日は脳卒中の中でも死亡率が非常に高い『くも膜下出血』についてお話しします。

(つボイ)ありゃりゃりゃりゃりゃ…。

(小高)くも膜下出血といえば、この間、ジャニー喜多川さんがお亡くなりになったのが『くも膜下出血』で倒れて一ヶ月闘病の後…とのことでしたね。

(伊藤)そうですね。解離性の動脈瘤破裂によるくも膜下出血、ということでしたね。

(小高)他にもいっぱいお便りいただきましたよね。

(つボイ)こちらは豊橋市お住まいのペンネーム「豆」さんという男性の方ですけども、「5年前の6月、車の運転中にくも膜下出血で倒れたんですが、幸いにも交差点の赤信号で止まっているときで病院のすぐ近くだったという幸運が重なり、なんとか助かりました。くも膜下出血はかなりきついです。倒れた時こそ意識を失って痛みはないものの、ベッドで意識が戻ってからが大変で、頭が割れるような強烈な痛みが続き、正直“もう楽にしてくれ!”と何度も思いました。今では後遺症も残らず、ほぼ倒れる前と同じように生活できるようになり、ここ2年ぐらい、ようやくライブやイベントなどにも出かけられるようになりました」というお便りをいただいておりました。

(小高)先生、「とても痛かった」というような内容でお便りでしたけど、やっぱり痛いんですか?

(伊藤)そうですね。くも膜下出血の特徴はやっぱり突発する頭痛です。それこそハンマーで殴られたような、その瞬間に一気に痛くなるというのがくも膜下出血の症状の特徴です。

(小高)「あれ、なんか痛いかな…痛いかな……いたたたた!!」ではなくて?

(伊藤)ではなく、もう瞬間に一気にガーンと痛くなります。

(小高)じゃあ前兆として偏頭痛があったりとかもないんですか?

(伊藤)前兆はないです。

(つボイ)突然なんだ…。

(小高)くも膜下出血だという判断はわりとつきやすいんですか?

(伊藤)CT検査でたいてい診断がつきます。

(小高)そもそも「くも膜下出血」っていうのはどういう病気ですか?

(伊藤)脳の表面に「くも膜」と呼ばれる膜があるんですけど、その下に出血しているということで「くも膜下出血」といわれます。脳の表面を走っている比較的太い血管に異常が出ることが多いです。ジャニーさんの場合は「解離性」といわれるちょっと特殊なタイプなんですけれど、多くの場合は「動脈瘤」という血液が溜まって水風船みたいな形でぷくっと膨らんでしまっているものが突然破裂して発症することが多いです。

(つボイ)膨らんでいるということは、血管は薄くなっているんですか?

(伊藤)その通りです。

(小高)くも膜下出血は“死と隣り合わせ”と考えていいんですか?

(伊藤)くも膜下出血も重症度でだいぶ変わってくるんですけれど、統計的には大体1/3の方が亡くなられます。社会復帰できるくらい元気になられる方もやっぱり1/3くらい。残りの1/3の方は後遺症が残って寝たきりとかになっています。

(小高)じゃあ、さっきのお便りの方は1/3に入れたということですね。前兆もなくて、事前にくも膜下出血の危険性があるということは分からないんですか?

(伊藤)症状ではまず分からないのですが、MRI脳ドックなどの検査をしていれば動脈瘤があるかどうかというのは分かります。

(つボイ)動脈瘤がある人は日頃気をつけておいてね、ってことですか?

(伊藤)動脈瘤が破裂する前に治療しちゃうこともできます。

(小高)では来週は、破裂する前の治療と破裂した後の治療も全部含めまして『治療』について教えてください。

(伊藤)よろしく願いします。

(小高)来週もよろしくお願いいたします。一宮西病院の伊藤圭佑先生にお話しを伺いました。ありがとうございました。『健康のつボ~脳卒中について~』でした。

 

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