CBCラジオ「健康のつボ~足は第二の心臓~」 第12回(令和2年3月25日放送内容)
出演/つボイノリオさん(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)、市橋敬医師(一宮西病院循環器内科医長)
(小高)水曜日のこのコーナーは『健康のつボ~足は第二の心臓~』。血管が専門の先生に血管の病気についてお話を伺います。ゲストは一宮西病院・循環器内科医長の市橋敬(いちはしけい)先生です。今日が最終回ということですが、先生、よろしくお願いします。
(つボイ)よろしくお願いいたします。
(市橋)よろしくお願いします。
(小高)タイトル通り、『足は第二の心臓』ということで。足の血管は足だけではなく、身体全体に繋がるとても大事なところですよというお話を伺ってきました。
(市橋)そうですね。今日は最終回ですので復習テストをしたいと思います。
(つボイ)あら!そうですか。
(市橋)まずですね、血管や動脈は何層になっているか覚えておりますか?
(小高)つボイさん、ズバリ何層でしょうか?
(つボイ)3層!
(市橋)はい、正解です!よく覚えていました。
(小高)おめでとう!
(市橋)外側の外膜、中の中膜、そして一番内側の内膜です。この内膜の部分にコレステロールあるいはカルシウムが沈着すると、中がどんどん狭くなって詰まってしまう。これが動脈硬化と言われています。
(小高)はい!覚えています。バームクーヘンは穴が小さくて身が詰まっている方がいいけど、血管は穴が大きい方がいいと。
(つボイ)ちくわもそうだもんなぁ。
(小高)ははは。いやぁ、私たち優秀だね。
(市橋)足の血管で動脈硬化が起きたら、心臓や脳じゃないから大丈夫だと思われていませんか?
(つボイ)なんかね。心臓からも脳からも離れているし。
(小高)だけど、動脈と言うと心臓から枝分かれして繋がっているわけですから、足で動脈硬化がある人は心臓で起きても不思議はないと。
(市橋)そのとおりです。足の動脈がある方で、その内40%に心臓の血管や脳の血管に病気が発展してるというデータもあるので、僕は足の血管の病気を氷山の一角ならぬ、病気の病の字を取って『病山の一角』という風に、僕は考えております。
(小高)その足の動脈硬化を治す「カテーテル治療」というのが先生のご専門でしたが、その前に気づきたいともお話していましたね。
(市橋)どういう検査で見つかるかは覚えていますか?英語3文字です。
(つボイ)小高さん。
(小高)ABC!
(つボイ)あらら。最後の文字が違っています。
(市橋)ABIですね。それでは、つボイさん。どんな検査だったかは覚えていますか?
(つボイ)これは覚えていますよ!手と足の血圧を測ることができると。
(市橋)大正解です。足の血圧が手の血圧よりも著明に低い場合は、異常値です。
(つボイ)同じ数字じゃないといけないの?
(市橋)大体同じか、足の血圧がちょっと高めくらいが通常です。例えば、手の血圧が140ある方が、足を測ったら70しかないという場合は、一大事です。
(つボイ)血圧が高くて悩んでいる方が、足を測ったら低いなんていうときでも喜んではいけないと。
(市橋)喜んではいけないですね。
(小高)はい。あと、あれを私は覚えていますよ。このABIは4つの血圧を測るんでしょ?だから、血圧計4つ買うよりも検査料が安かった!
(市橋)はい、大正解です。
(小高)やった~!
(市橋)3割負担の方で、数百円とかなりリーズナブルに。なおかつ異常値が出た場合の診断精度がすごく高いと知られていますので、お得な検査じゃないかなという風に思います。
(つボイ)あなたはお金が絡むとちゃんと覚えているのね。
(小高)でも、お金の負担がそれだけ少ないなら、ある程度お年をめした方で、症状が無い方でも検査してみることができますよね。
(市橋)検査してみてもし問題があれば、お薬、運動療法、我々が行うカテーテル治療もありますので…。ちなみにカテーテル治療は、足ばかりではなくて、手からカテーテルを入れて治療できる場合もあります。
(小高)足の治療なのに手から?
(つボイ)手だと、どこから?
(市橋)親指の付け根の動脈です。
(つボイ)肩の辺から入れるならまだ近い気もしますが、親指なんだ。
(市橋)足の血管の場合はですね、カテーテルを入れた後の止血に時間がかかり、すぐに歩くことができませんので、今は低侵襲の治療流行りになっておりまして、親指から入れて直後から歩けるような形にするというのが新しい方法です。
(小高)患者さんの負担が少なくなりますね。これは、痛いのが大嫌いなつボイさんには非常に良いと。
(つボイ)本当ですね。でも、先生は手から足までずーっと通さないといけないから大変ですね。
(市橋)病変によっては足からでないと治療できない病変がありますので、一度ご相談いただければと思います。
(小高)はい。ということで今日が市橋先生の最後の回となりますが、何かあったら先生のところへ駆け込もうと思っておりますので、宜しくお願い致します。
(市橋)はい。いつでもお待ちしております。
(つボイ)駆け込めないくらい足が痛くなるまで放っておいてはいけないよ。
(小高)ははは。本当ね。駆け込まないといけない。はい、ということで足も注意してみていきましょう。一宮西病院の市橋敬先生にお話を伺いました!ありがとうございました。新生活フロッピー『健康のつボ~足は第二の心臓~』でした。
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