CBCラジオ「健康のつボ~股関節の痛みについて~」 第2回(令和5年4月12日放送内容)

CBCラジオ「健康のつボ~股関節の痛みについて~」 第2(令和5年4月12日放送内容)
出演/つボイノリオさん(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)、中北吉厚医師(一宮西病院 整形外科 股関節センター長

(小高)水曜日のこの時間は「健康のつボ」。40代・50代から痛みを訴える人が増えはじめ、その痛みをかばうことで、腰や膝に影響が広がることが多いという「股関節の痛み」について、

一宮西病院 整形外科 股関節センター長中北吉厚(なかきた・よしあつ)先生にお話をうかがっていきます。

(つボイ)はい。今日も股関節のお話ということでね、膝とか肘と違って、股関節は体の奥にあるので、腰の痛みなのか、股関節の痛みなのか、よくわからないこともあるんじゃないかなと思います。

(小高)そうですね。股関節の痛み、どんな症状なのでしょうか、中北先生です。

 

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(小高)先生、股関節痛に悩んでらっしゃる方って、どのくらいいらっしゃるんでしょうか?

(中北)全国で400万人~500万人くらいいるだろうと言われています。

(小高)400万人~500万!!一番多い股関節の病気ってなんでしょう??

(中北)様々な方向に動かせなければならない。やはり変形性股関節症と呼ばれる、骨がどんどん変形してくるものが最も多いですね。

(つボイ)それはやっぱり年齢によって変形してくる?

(小高)あれはどんな構造になっているんですか?

(中北)はい、様々な元々の原因はあるんですけれども、それが進行していって、結果的に骨が変形して動きが悪くなって、痛みも出てくるということですね。

(小高)やはり最初の症状としては痛みですか?

(中北)そうですね。変形性股関節症の原因の中で日本で最も多いのが、屋根の被りが浅いことで、大腿骨の丸いところ、骨頭の安定が悪いのが元々ある方は、抜けそうな感じがするとか抜けそうな怖い感じがするみたいな。

(つボイ)脱臼ということですか?

(中北)そうですね、実際は脱臼はしていないんですけれども、脱臼しかかるような感じがあるんだと思うんですね。

(小高)この前先生に教えて頂いたように、グーで握った拳にパーで被せるような形に股関節はなっているんだけれども、そこがなんか外れそうな違和感みたいなものを感じるということですか?

(中北)そうですね、そうおっしゃる方がかなりいらっしゃいますね。

(小高)そういった違和感とか痛みっていうのは、なんかの拍子で痛みがちょっと出ることもあるけど、2、3日したら治るってこともあるんですか?

(中北)もちろんあります。初期であればそうなんですけど、やはりだんだん進んでくると、痛みの持続時間が長くなったり、痛みの程度も我慢することが難しくなって来て、病院に行かなきゃなということで来られることが多いです。

(小高)股関節って言われると、この辺かなってのはなんとなくわかるんですが、違和感を感じる場所とか痛みを感じる場所って大体どの辺りになるんでしょうか?

(中北)これがですね、足の付け根と言ってしまえばそれまでなんですけれども、その付け根が悪いことで太もものあたりですとか、その先の方に痛みを感じる方が多くいらっしゃいますね。それは付け根が悪いので、周りの筋肉に負担がかかって筋肉の痛みを感じる。しかし実際に大元の原因は股関節にあるということがあります。

(小高)無意識に庇っていると、他のところに圧がかかったりして。

(中北)太ももだけでなく、腰やひざに痛みが出る方もたくさんいらっしゃいます。ですから私たちが整形外科で診察するにあたって、患者さんが痛いと言っているその場所だけでなく、その痛みの原因がどこにあるのかを考えて診察や検査をしなければいけないと思います。

(小高)そうなってくると、腰やひざが痛いなんてことはしょっちゅうあると思うんですが、これは一度病院で診てもらったほうがいいなっていうのはどんなタイミングになってくるんでしょう。

(中北)基本的に痛みというのは特別悪いものでなければ安静にしていれば治りますので、2~3日休ませても痛みが引かない、はっきりとどこかにぶつかったり、怪我の原因がないのに痛みが続いているという場合は一度受診して頂きたいですね。やっぱり早く見つかれば、そこからの進行を遅らせるなどのアドバイスができますし、 動けない期間が長ければ特にご高齢の方はどんどん筋力が落ちて行ってしまうので、一回衰えると取り戻すのは難しいですので。特にご高齢の方は放置してしまうのはよくないですね。

(小高)今までこのコーナーでいろんな部位のがんに関する先生にお話を伺った時に、痛みを感じ始めた時はもうだいぶ進行してしまっているという場合が結構あったんですが、股関節の場合はどうなんですか?

(中北)そうですね、整形外科は運動器を見るので、例えばがんでしたら、がん細胞がいろんなところで悪さした結果として痛みが出るので、痛いといった時にはもうだいぶ進んでいる。それとは少し違うんでね、痛みが出たら整形外科としては来て頂ければいいかなと思います。

(つボイ)痛みがでた!もう手遅れです!!なんてことはないということですね。

(中北)ないですね(笑)

(つボイ)痛みっていうのはやっぱり僕ら、敏感にちゃんと捉えないといけないですね。なんかあるから痛いんだから。

(中北)そうですね。とても大事な信号なので、ちゃんと拾ってあげるのが大事です。

 

 

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(つボイ)変形性股関節症」の場合、痛みが出たからと言って、手遅れと言われることはない。      その点は、一安心ですね!

(小高)いろいろな場所に痛みが出るようですから、そこはしっかり信号として受け止めることが必要だそうですよ。来週も中北先生にお話しをうかがいます。

(小高)さて「健康のつボ」では、いろいろな病気について専門家の先生に解説していただいております。みなさんもテーマとして取り上げてほしい病気や症状などがありましたら、このコーナーまでお寄せください。専門の先生に教えていただきます。

(小高)『健康のつボ~股関節の痛みについて~』でした。 

 

 

●第1回

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