CBCラジオ「健康のつボ~骨折について~」 第5回(令和5年11月1日放送内容)
出演/つボイノリオさん(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)、近藤陽医師(一宮西病院 整形外科 四肢・骨盤骨折治療センター長)
(小高)今月の「健康のつボ」は「骨折について」。結構多くの人が経験している「骨折」について、一宮西病院 整形外科 四肢・骨盤骨折治療センター長 近藤陽(こんどう あきら)先生に教えていただきます。
(小高)先週からは具体的な骨折の種類と特徴を教えていただいています。
(つボイ)先週は「外傷性骨折」。怪我などで起こる、一番我々がイメージしやすい骨折の話でしたね。
(小高)今日は、これも私たちがよく耳にする「疲労骨折」について。近藤先生です。
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(近藤)「疲労骨折」は、外から一度に強い力が加わって骨折する「外傷性骨折」とは違って、骨の同じ部分に何度も何度も弱い力が繰り返しかかって、やがて骨折に至ってしまうような骨折です。
(つボイ)残業で疲れて、もう連日残業で、骨折には気をつけよ!ってこういうことじゃないですよね。
(近藤)そういうことじゃないですね。(笑)
(つボイ)そういう疲労ではない。(笑)
(小高)はい(笑)例えば具体的にはどんなシチュエーションだと起こりますかね?
(近藤)一般的にはスポーツで起こりやすいです。 例えばマラソンであれば、長距離を同じ姿勢で走ったりしますし、バスケットとかバレーとか毎回毎回ジャンプしたりとかしますので、同じ動作を何度も何度も繰り返すスポーツに多いと言われています。
(つボイ)そこにやっぱり常に負担がかかるからということでしょうね。
(近藤)そうですね。
(小高)例えば今のスポーツでいくと、一番負担がきそうな膝のあたりで骨折が起こるってことですか?
(近藤)そうですね。骨折が起こりやすい場所も決まっていて、一番多いのは「中足骨」って言われる足の甲の骨になります。
(小高)なんか飛ぶのって膝にくる!って言ったりするけど、そうじゃなくて骨折の場合は足の甲!
(近藤)(足の)甲が一番多くて、その次に「脛骨」って言われるスネの骨ですね。そこが多いです。
(小高)バスケとかバレーとかスポーツやってるよ!って人はなるかもって思うかもしれないけど、例えばマラソンで長距離を走る運動でもって言われると、マラソン選手まではいかなくても、毎日ジョギングしてるんだけどなんて人は疲労骨折したりするの?って思うような気がするんですが。
(近藤)多くはやっぱりオーバートレーニング、やり過ぎることでなってしまうので、若い方、競技を目指す方が多いと思います。自分の力以上にどんどん負荷をかけていくと起こりやすいですが、日常的に健康のために走っている方であれば、追い込んでまで走るって方は少ないと思いますので。
(つボイ)マイペースに楽しんでやってみえる方が多いですからね。
(近藤)そのくらいであれば過度な負担にはならないので、(疲労骨折には)ならないことが多いですね。
(小高)じゃあ熱心にスポーツを集中してやっている人がなりやすいってことになると、年齢高めの人よりも若い、下手すると高校生とかクラブ活動やってる子たちとかがなるかもしれないってことですか?
(近藤)はい。多いですね、やっぱり。そういう方も病院に来ます。
(つボイ)高齢者はその前に、それこそ疲れてやめとこかって。骨折までいかへんのや(笑)疲労するもんだから骨折まで至らないという。疲労骨折とはまたなんかちょっと違う(笑)
(近藤)そうですね(笑)
(小高)プロスポーツ選手とかそういったぐらいまでいっちゃってる人は、周りにいろんなサポーターとかトレーナーの人とかがいるからトレーニングの方法とか考えながら計画的にやってくれそうですけど、さっき言った高校生の子たちとかはどういうところに気を付ければいいんですかね?
(近藤)そうですね。今おっしゃった様にプロ選手とかであれば、自分の筋力に見合ったトレーニング方法でやるので意外に少ないんですが、学生の方とかアマチュアの方は、自分の筋力だとか柔軟性などを把握せずにいつの間にかやり過ぎてしまうので、自分の力とトレーニングをきちんと把握しながらやる必要があるということですかね。
(小高)なんか器具とかガードできるグッズみたいなのはあるんですか?
(近藤)グッズ(笑)グッズはちょっとわかんないですけど、症状がやっぱり出ます。
“痛み”っていう症状が出るので、痛いのに無理してどんどんやり続けるとどんどん悪くなってしまいますので、“痛み”っていうのが信号になりますね。
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