CBCラジオ「健康のつボ~子どもの病気について~」 第6回(令和5年8月9日放送内容)
出演/つボイノリオさん(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)、元野憲作医師(一宮西病院 小児科 部長)、塩見啓一さん(アナウンサー)
(小高)水曜日のこの時間は「健康のつボ」。風邪やインフルエンザはもとより、急な発熱などで常に心配事が絶えない子どもの病気。特に注意をしなければならない病気を中心に、親ならドキドキしてしまう「子どもの病気」について一宮西病院 小児科部長 元野憲作(もとの けんさく)先生にお話をうかがっています。子どもの病気、親としてはあたふたしちゃいますよね~。
(塩見)こども特有の病気ってあるじゃないですか、手足口病とかロタウイルスとか、子どもができて初めて知りましたからね、いろんなもんかかってくるんですよ、ほんとうに。
(小高)子どもの訴えってね、なかなか自発的にやってくれないって場合も多いですから、親はやきもきしちゃうんですけど。
(塩見)そうです、そうです。
(小高)先週は、高熱が出てもむやみに解熱剤を使うことはよくないですよ。ということを教えていただきました。高熱で眠れなかったり、水分などを取りたがらない時には、解熱剤で少し熱を下げて、眠りやすくしたり栄養を取りやすくするために使うのは効果的だそうですよ。
(塩見)体力を取り戻すことがまず必要だということですよね。
(小高)いずれにしても、ウイルスや細菌による子どもの感染症には気を遣いますよね。最近やたら耳にするコロナ、インフルエンザ、ヘルパンギーナ・・・、これらはどんな感染症なんでしょうか?
元野先生に、つボイさんと私でお話をうかがっています。
~~~~~~~~
(元野)(コロナ、インフルエンザ、ヘルパンギーナなど)すべてウイルスが原因なんですね。
(小高)(つボイ)ウイルス…
(小高)細菌とはまた違うんですか?
(元野)そこを混同される方が非常に多いんですけど、ウイルスと細菌は姿も大きさもまったく違うものでして、当然それによって起こる病気も違ってきます。
(つボイ)これ覚えとかなかんね。わたしの知識でいいますと、ウイルスは小さいぞって感じなんですけど、あってますか?
(元野)そういう認識でいいと思います。
(小高)細菌よりウイルスのほうが小さい。
(元野)もう全然小さいですね。
(小高)小さいということは、医療的に言うと小さいから体に入りやすいとかそういうことでもなく?
(元野)(ウイルスは)容易に感染しやすいというか、うつりやすいということはありまして、
よく飛沫感染と言って、ちょっとした咳とかで簡単にうつったりはしますね。
(小高)ウイルスっていうのは、さっき言ってた「コロナウイルス」、それから「ヘルパンギーナ」
(元野)大流行してますよね。ヘルパンギーナであったりとか、あと皆さん聞きなじみのあるものでいうと「アデノウイルス」だとか、ちっちゃい子に悪さする「RSウイルス」とかですね。もちろん「インフルエンザ」とかもウイルスですし、そういったものは全部ウイルス感染になります。
(小高)逆に細菌の病気っていうのは…?
(元野)細菌でお子さんで有名なのは「溶連菌」とかですかね。菌ってその名の通りですけどね。菌が付いたり。菌にもやっぱり種類がありますね。
(つボイ)そうですよね、結核菌とかね。
(元野)それも菌ですね。
(小高)お子さんがかかる病気でいうとウイルスのものと細菌のものとそれぞれあるよってことなんですか。
(元野)そうですね、成人ももちろんかかるんですれども、ただお子さんが熱を出された時に圧倒的に多いのはウイルス感染で、8割9割くらいの方がウイルス感染だと思っています。
(小高)ウイルス感染のほうが多いんですか!
(元野)圧倒的に多いですね。小児科にお熱が出ましたって来られた時に、小児科の医者が「周りに同じ症状の人はいないか」と聞かせてもらうことがよくあると思うんですけど、ああいうのっていうのはうつりやすい病気にかかってないかなってことで、ウイルス感染なんじゃないかなって、僕らは疑いながら聞かせてもらってますね。
(つボイ)そうすると先生、ウイルスと細菌が全然違うとなったら治療法も全然違うということですか?
(元野)おっしゃる通りで、そもそもウイルスか細菌か判別をしていいことがあるかというと、治療法が全然違ってまして、ウイルスですと、大人でもウイルスっていったらつまり「風邪」ってことなんですね。なので、しっかり栄養と水分を取ってよく休むことがウイルス感染に対する治療法。
(小高)風邪は特効薬ないって聞いたことありますけど。