CBCラジオ「健康のつボ~骨折について~」 第3回(令和5年10月18日放送内容)
出演/つボイノリオさん(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)、近藤陽医師(一宮西病院 整形外科 四肢・骨盤骨折治療センター長)
(小高)今月の「健康のつボ」は「骨折について」。結構多くの人が経験している「骨折」について、一宮西病院 整形外科 四肢・骨盤骨折治療センター長 近藤陽(こんどう あきら)先生に教えていただきます。
(小高)先週は、骨折かどうかわからない時、どんな症状だったら病院へ行くべきなのかということを教えていただきました。
(つボイ)でもねこれ、明らかに骨折している時、病院へ行くまでの間何か処置をしておいた方がいいのかなぁとね。
(小高)なにかやれることがあるのかしら?近藤先生に教えていただきます。
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(近藤)僕らの中では「RICE」と呼ばれる応急処置の方法があって、英語の「Rest(安静)」、「Icing(冷却)」、「Compression(圧迫)」、「Elevation(挙上)」
(つボイ)あっ、それを合わせて!「R」「I」「C」「E」と。
(小高)頭文字をとってを取って「RICE」。これ1個ずつ聞いていきましょう。
(小高)「R」、「Rest(安静)」これはなんとなくわからないでもないですけど。
(近藤)動かしてしまうと、骨折しているところがどんどん削れていってしまったりだとか、損傷がひどくなってしまいますので、腫れが広がってしまったりだとか、痛みが強くなったりだとか。最悪の場合、神経や血管が圧迫されてしまって、追加の処置が必要になってしまう場合もありますので必ず安静にしていただきたいです。
(小高)なんか変形してるのを元に戻そうとしたりとか、やらないほうがいいわけですね。
(近藤)そうですね。(笑)
(つボイ)専門家がやることですから。素人がやったらあかんわ!
(小高)「Rest」安静!それから「I」「Icing(冷却)」、冷やす!
(近藤)氷嚢とかビニール袋に氷と水を入れたりとかしてもらって、直接患部を低温やけどをしない程度に氷まくらとかで冷やしていただくってことです。
(小高)はい。湿布なんかはどうでうすか?
(近藤)湿布は貼るとヒヤっとするんですけれども、冷やすという効果はなくて、炎症を抑える効果しかありませんので、湿布で冷やすってことはできないと思っていただいたほうがいいです。
(小高)あれはアイシングではないと。
(近藤)そうですね。
(つボイ)やっぱり氷で冷やすと痛みはちょっとは軽減するんですか?
(近藤)痛みも軽減しますし、主にはやっぱり腫れを抑えるためにやっていただくということですね。
(小高)氷嚢なので冷やすと。次は「Compression」。圧迫って、これ先生「R」の安静とは真逆じゃないですか?ギュー!!ってやるんでしょ?
(つボイ)あんた、それ言い方がひどいわ!ギュー!!って!
(小高)どんな感じの圧迫なんですか?(笑)
(近藤)そうですね。ギューっとは必ずしないようにしてください。(笑)
(小高)違うんだ。(笑)
(つボイ)ほれほれ。
(近藤)どうしても腫れてしまいますから、腫れを抑える意味で包帯とか、なければタオルとかで大丈夫なんですけど、ぐるーっと巻いてあげると患部をちょっと圧迫することで、それ以上腫れてこないようにできますから。それで安静と少しかぶるところもあるんですけど、安静と腫れを予防するという意味でやっていただくということですね。
(小高)じゃあ、包帯巻くくらいの感じの力でタオルとかで巻いてあげると。あんまりギュウギュウ圧迫する感じではないということですね。
(近藤)そうですね、圧迫しすぎると血流障害が起こってしまいますので、非常に危険ですのでやめてください。
(小高)そして最後が「E」。なんでしたっけ。
(近藤)「Elevation」。
(小高)これはなんですか?挙上?
(近藤)例えば手首を骨折した場合とか、手をずっと下していると、どんどんそっちに血液が降りてきてしまって、どんどん腫れてきてしまいます。なので、なるべく(骨折したところを)心臓より高いところに上げておくことで、血の巡りを戻してあげるようなイメージです。
(小高)患部を上にあげるってことですか!ということで、これをまとめると頭文字で「RICE」と!