CBCラジオ「健康のつボ~骨折について~」 第8回(令和5年11月22日放送内容)
出演/つボイノリオさん(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)、近藤陽医師(一宮西病院 整形外科 四肢・骨盤骨折治療センター長)
(小高)今月の「健康のつボ」は「骨折について」。結構多くの人が経験している「骨折」について、一宮西病院 整形外科 四肢・骨盤骨折治療センター長 近藤陽(こんどう あきら)先生に教えていただきます。
今まで教えてもらって来たように、多くの場合は外からの強い力が加わることで骨折するということなんですが、高齢になってくると、強い力でなくてもちょっとしたことで折れてしまうことがありますよね。
(つボイ)そのことにつきましては、私はどうしても聞きたいことがる!
(小高)では近藤先生に教えていただきましょう。
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(つボイ)ずっと骨折のことについて伺ってますけども、僕らの年になりますとね、
よく聞くのは“高齢者は骨折しやすい”ということがあるんで。せっかくのこういう機会ですからね、聞いておきたいなと!先生。
(近藤)すごく多くてですね、1週間のうちに何人も何人も、ご高齢の方が骨折してしまって病院に来られます。
(小高)やっぱり骨が脆くなっちゃってって感じですか?
(つボイ)どういう原因で高齢者は骨折するんですか?
(近藤)そうですね、ご高齢の方はどうしても骨が弱くなって、転びやすくなってしまっています。
(つボイ)足元がふらふらしたりなんやらね。シャキシャキと若い人のように歩いていない場合があるからね。
(近藤)本当にご高齢の方が転んでしまうことが多くて、
日本では年間25万人ぐらいの方が転んで骨折してしまうと言われていて、社会問題になっています。
日本整形外科学会でも、そういうことをなくそうということで、いろんな運動をしたりしてます。
その中の一つで、『ロコモティブシンドローム』という言葉を聞いたことがありますか?
(小高)ありますあります。徐々に体の機能が衰えていっちゃって、特に大きな病気とかじゃないけど、歩けなくなっちゃうとか、立てなくなるとか、そういう状態になっちゃうみたいなことだったと...
(近藤)そうですね。今おっしゃって頂いたみたいに、骨とか関節、筋肉などの運動器の衰えが原因で、歩行の障害が起きてしまって、いつの間にか転びやすい体になっちゃってるよっていうのが
(小高)これ確か前にお勉強した時に、結構対策は早めに...え?そんなに早くから?って思った覚えがあるんですけど。
(近藤)やっぱり一旦衰えてから、もう一回筋力をつけようと思ってもなかなか難しかったりしますので、40代からやってもらうとすごくいいかなと思います。
(小高)今のお話だと、やっぱりどうしても運動の機能が衰えてきちゃうと転びやすくなって、転びやすいと骨折しちゃうってことでいくと、先生がいくら骨折を治療しても、次から次へと骨折しましたってなっちゃうから、まずやっぱり転ばないようにしましょうってことが一番大事ってことになるわけですよね。
(近藤)そうですね。
(小高)だから『ロコモティブシンドローム』って、あれ?って自分で自覚してからだともう遅いことなので。私がそろそろ対策を始めないといけない。
(つボイ)そういうことですよね。
(近藤)そうですね、『ロコモティブシンドローム』っていうのがあるっていうことを、覚えて頂いているだけでもやっぱり違いますから。ロコモの話は、先ほど日本整形外科学会の話もしましたけれども、2007年からずっとロコモロコモって言ってるんですけど、一般の方は知らないことがすごく多いです。僕も最近100人くらいの講演とかやってるんですけど、その中でも知ってる人と聞いても10人もいないくらいの認知度なので、『ロコモティブシンドローム』という概念を知ってもらったうえで、今後どうしていくか考えるということがすごく大事かなと思います。
(小高)まず最初に知識を持って、高齢者の骨折は高齢になる前から意識した方がいいと!
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(小高)ね~、よくこけるようになったっていうのは、おっちょこちょいだからってのもあるかもしれないけど、高齢者になってくると足が上がってるつもりだけど上がってないからこけるなんていうのが、もしかしたら『ロコモティブシンドローム』の前ぶれなのかもしれない。