CBCラジオ「健康のつボ~骨折について~」 第12回(令和5年12月20日放送内容)
出演/つボイノリオさん(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)、近藤陽医師(一宮西病院 整形外科 四肢・骨盤骨折治療センター長)
(小高)毎週この時間は「骨折について」。結構多くの人が経験している「骨折」について、一宮西病院 整形外科 四肢・骨盤骨折治療センター長 近藤陽(こんどう あきら)先生にお聞きしています。
(つボイ)年を取って来ると骨は弱くなる脆くなるとかね、骨折の危険性はある程度やむを得ないかなぁとは思いますけれども!
(小高)骨折を予防する方法はあるのでしょうか? 気になりますね。近藤先生です。
~~~~~~~~
(近藤)一般的に言えば、薬物療法ですね、お薬を使う方法。あとは栄養療法、ごはんとかで骨を強くする。もう一つは、で転倒しない体づくりをする運動療法。この3つのことが大切かなと思います。
(小高)栄養療法っていうと、やっぱり骨になる。乳製品、牛乳とかカルシウム!?
(つボイ)それと魚!小魚をいっぱい食べるとかいうのが僕らの頭にはあるんですが。
(近藤)骨折のしにくい丈夫な骨を作るには、基本的にはやっぱりバランスのよい生活をしてもらうのが大切で、カルシウムや、カルシウムの吸収をサポートしてくれるビタミンDやビタミンKなどを摂取するといいと言われています。
(つボイ)ビタミンKなんか何に含まれてるんですか?
(近藤)(ビタミンKは)納豆などの発酵食品だとか、緑色の葉っぱの野菜ですね。ホウレン草や小松菜などに多く含まれています。
(小高)やった!好きなのばっかりです。
(つボイ)わたしもです。よし、食べるぞ!
(小高)それから薬物ですよね、お薬。それから栄養に気をつける。あと他には何かありますか?
(近藤)あとはですね、転んでしまう理由は、バランス能力が低下してたりとか、筋力が低下してたり、あと柔軟性が低下してたりという原因がありますので、前にもロコモティブシンドロームの放送回でお話しましたが、ロコモトレーニングですね『ロコトレ』。片脚立ちだったりとかスクワットをやったりして、バランス能力、筋力、柔軟性を鍛えていくことが大切かなと思います。
(小高)そうか、骨のことだから骨に関してなにか!と思うけれども、転ばないための筋力をつけるとか、柔軟性をつけるっていうのが間接的に骨粗しょう症による骨折も防ぐという風に考えていいわけですね。
(近藤)そうですね。
(つボイ)こないだから片脚立ちとか、靴下立ったまま履けるかとかやってますよ!
(小高)こないだから先生に散々注意して頂いてますけど、そういうことをやることによって危なっかしく転んでしまい、骨折になっては困るので(笑)こないだ先生に教えて頂いたロコモティブ関連のホームページとかそういうのを見ると、若い人たちがやる激しい運動じゃなくて、転ばないようなやり方のストレッチとか筋力アップの体操とか教えてくれてますよね。ああいうのを参考にするといいですよね。
(近藤)参考にしていただけるといいと思います。
(小高)お薬、それから栄養、運動。他に骨折しないように何かありますかね?
(近藤)そうですね。意外に大切なのが、骨折しないような環境を整えるということ。意外に忘れがちで、例えばお家の中のちょっとした段差ですね。高い段差だと皆さん気づかれると思うんですけど、ちょっとした段差だと気づかずに躓いてしまって、転んでしまう方がすごく多いので、まずは段差に気をつける。あとはお家が暗かったりすると、下に何か物が落ちていたのに気がずに、つっかかって転んでしまったりとか。あとは履物とか床に敷いてあるカーペット。滑りやすいスリッパとか滑りやすいカーペットでズルっていう方も多いので。どうやって転んだんですか?って患者さんに聞くと、ほんとにちょっとしたことで転んじゃうってことが多いので。そういうことにもすごく気をつけてもらうといいかなと思います。
(小高)わりと習慣で室内でスリッパってありがちですけど。結構転びやすくなるから、上履き?なんていうんですか、考えたほうがいいですかね。
(近藤)そうですね。
(つボイ)それと今カーペットで滑りやすいって先生おっしゃいましたけど、カーペットと床の段差でわたし躓いたことがあるんでね。あのくらいの所でも躓きますよ!
(小高)ちょっとした段差って、そのレベルのちょっとした段差ってことなんですね。転びやすいお家の中の環境そのものを、取り除いていくことも一つの方法になるわけだ。
(近藤)はい。
~~~~~~~~
(つボイ)家の中のバリアフリー化というと、大がかりなリフォームをイメージしますけれども、家の中を明るくするとか、すべりやすいスリッパは気を付けるとか。わたしのように絨毯で転ぶといけないから、薄めの絨毯。
(小高)今の季節だとホットカーペットとかね。
(つボイ)そういったところに注意するだけで、ずいぶん違ってくるよということですね。
(小高)はい。ご高齢のご家族が身近にいらっしゃたら、ちょっと注意して点検してあげるといいですね。来週も近藤先生にお聞きします。
(小高)さて「健康のつボ」では、いろいろな病気について専門家の先生に解説していただいております。みなさんもテーマとして取り上げてほしい病気や症状などがありましたら、このコーナーまでお寄せください。専門の先生に教えていただきます。