CBCラジオ「健康のつボ~肺がんについて~」 第4回(令和2年4月22日放送内容)

CBCラジオ「健康のつボ~肺がんについて~」 第4回(令和2年4月22日放送内容)
出演/つボイノリオさん(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)、竹下正文医師(一宮西病院呼吸器内科副部長)

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(小高)水曜日のこのコーナーは『健康のつボ~肺がんについて~』。日本人の死因第1位、がんの中でも死亡者数が一番多い肺がんについて、一宮西病院・呼吸器内科副部長の竹下正文(たけしたまさふみ)先生にお話を伺います。よろしくお願いします。

(つボイ)よろしくお願いいたします。

(竹下)よろしくお願いします。

(小高)竹下先生にずっと肺がんについてのお話を伺っておりますが、肺がんを初期症状で見分けるのは難しく、分かりにくいという話でしたね。

(竹下)そうですね。症状が出てしまうとステージが進行していることが多いです。

(小高)ステージというのは?

(竹下)1,2,3,4と4段階あります。

(小高)具体的にいうと、どんな段階ですか?

(竹下)簡単にいうとですね、ステージ1はリンパ節転移などがない、肺にがんがあるときです。その肺のがんのリンパ節が腫れるとステージ2。そのリンパの腫れ方が真ん中ぐらいのリンパ(縦隔)まで腫れてくるとステージ3。ステージ4は他の臓器に遠隔転移をしてしまう状態です。

(小高)数字が上がると深刻度が増すと?

(竹下)はい、その通りです。

(つボイ)以前のお話からすると、はじめはなかなか自覚症状がない。けど、ステージ4で色んな所に転移してしまった時に「頭が痛い」とかの症状が出るということは、気づくのはステージ4になってしまいますね。

(竹下)そうなんですよね。

(小高)でも、一番最初に先生にお話をお伺いしたときに、肺がんは死亡率が高いけど、昔に比べてお薬が良くなって、生存率がとても良くなったというお話でしたよね。

(竹下)そうですね。全体の肺がんの五生率(5年の生存率)は、数年前までは数%でしたが、30~40%まで上がってきています。ただ、ステージが早い段階の方が明らかに予後が良くて、ステージ1の五生率は大体80%ぐらいです。ステージ2であれば、大体50~60%ぐらい。ステージ3であれば大体25%前後です。ステージ4は、20年前ぐらいは3%でした。確かにステージ4の肺がんはなかなか厳しいのですが、薬物療法もすごく進歩してきて、薬がよく効くとか、よく合う方は20%ぐらいまで上がってきています。すごく成績は伸びてきています。

(小高)薬が合う人、合わない人ですか。今ぱっと見て坪井さんは合う人とか、そういうのは顔見て分かりますか?

(つボイ)病巣を見ないといけないでしょ。顔見て分かるかい。

(竹下)がん細胞にどういう変化が起こっているか調べて、薬を決めていきます。

(小高)じゃあ事前には分からないよね。

(つボイ)ははは。それはそうでしょ。

(小高)そうか。やっぱり早め早めに見つかれば、生存率は高いのですね。

(竹下)はい、そうです。

(つボイ)先生、今お薬の話はでましたけど、手術もあるんですよね?

(竹下)はい、手術も以前と比べて低侵襲で、小さい穴を開けてできるように胸腔鏡手術などもどんどん進歩してきているので、手術自体も良くなってきています。

(つボイ)なるほど。ちなみに手術はいつの段階で行うのですか?

(竹下)ステージ2までは基本的に手術です。ステージ3は分かれて、放射線抗がん剤と手術を集学的に組み合わせて行います。ステージ4までなると手術は難しいので、お薬の治療になってきます。

(小高)なるほど。私たちのイメージと逆ね。

(つボイ)症状が軽いほうが薬の治療をして、もう症状が進行してしまっているから手術しようかみたいなイメージでしたけど、軽い方が手術に適しているんですか?

(竹下)そうですね。肺がんは最初にステージが決まった時点で、ある程度治療の方向が決まってきます。1とか2の早い段階であれば、手術して治していくというのが基本です。

(つボイ)それも昔と違って、負担の少ない小さな穴を開けるだけでできるようになってきたと。

(竹下)そうです。

(小高)やっぱり早めに見つけて、できることならステージ1くらいの段階で見つけたいですね。そのあたりのことを来週また先生に伺っていきたいと思います。またよろしくお願いします。

(竹下)よろしくお願いします。

(小高)はい。ありがとうございました。一宮西病院の竹下先生でした。新生活フロッピー『健康のつボ~肺がんについて~』でした。

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CBCラジオ「健康のつボ~肺がんについて~」 第3回(令和2年4月15日放送内容)

CBCラジオ「健康のつボ~肺がんについて~」 第3回(令和2年4月15日放送内容)
出演/つボイノリオさん(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)、竹下正文医師(一宮西病院呼吸器内科副部長)

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(小高)水曜日のこのコーナーは『健康のつボ~肺がんについて~』。日本人の死因第1位、がんの中でも死亡者数が一番多い肺がんについて、一宮西病院・呼吸器内科副部長の竹下正文(たけしたまさふみ)先生にお話を伺います。よろしくお願いします。

(つボイ)よろしくお願いいたします。

(竹下)よろしくお願いします。

(小高)肺がんについて色々伺っていく中で、私は特に『自覚症状がほとんど無い』ということが気になっています。

(つボイ)そうですね。

(竹下)症状は咳、たん、あとたんに血が混じってしまう血痰(けったん)、動いた後に息苦しいなど、肺には痛みの神経は無いのですが、肺が包んでいる膜には痛みの神経があるので、肺がんがある程度大きくなって膜の方までいくと痛みが出たりします。肺がんそのもののできる場所にもよりますが、気管を細くするとゼーゼー聞こえる、というような症状が確かにあることはあります。

(つボイ)分かりますよ。こうやってちゃんと。

(小高)そういう症状のとき、心の片隅に『がんの症状でもあるんだ』ということを留めておいたほうがいいのね。

(竹下)そうですね。特異ではないですけど、一般的にこういった症状をいいます。

(小高)この間のお話だと、肺から転移することもよくあるから、その前に、早めに見つけたいということでしたが、症状が出たときというのは、まだ初期段階だと思っていいのですか?

(竹下)いや、症状が出た時はある程度進行していてですね。結局もそういう状況になるともう手術が難しい場合が多いです。

(つボイ)そうかぁ。

(小高)じゃあ、ちょっと調子が悪いなと思ったらもう遅い?

(竹下)そういうときも0ではないです。

(つボイ)だからやっぱり健康診断で、ちゃんと何にも無いときでもレントゲンとかした方がいいですよね。

(竹下)そうですね。早く見つけてあげるというのがすごく大事です。

(小高)肺から他の臓器へ転移すると、逆に激しい症状は出るのですか?

(竹下)そうですね。転移した先の症状は出ます。一つは脳です。脳転移は場所によって症状の出方が違いますが、頭痛、ムカムカして吐き気がするなどです。また、転移する場所によっては手の動きが悪いとか、そういった症状が出ることもあります。骨転移の場合は骨が痛く、中でも脊髄は神経が走っているので脊椎転移して浸潤してしまうと、麻痺症状などが出ます。

(つボイ)なるほど。例えば、「吐き気がして頭が痛い・・・」病院へ来てみたら、脳のがんだったとして、この場合に肺がんから転移したということも分かるのですか?

(竹下)調べたときに画像で転移かが分かります。そうなったときにどこから転移したのかなと調べると、肺がんだったと分かります。もちろん、胃がんや大腸がんのケースもありますが、肺は脳転移しやすい臓器のひとつなので、脳転移があると肺がんという可能性を考えますね。

(小高)脳と肺にがんがあるという場合は、治療はどちらから行うのですか?

(竹下)肺がんが転移したということであれば、肺がんの治療をやっていくことになります。肺がんをターゲットにした治療を行っていくんですけど、脳転移は症状が出やすいので、先に脳だけ症状をとるために放射線を行って、そのあと先進的な肺がんの治療を行うことになります。

(小高)やっぱり痛い方からやってほしいなんて思うけど。両方の様子を見ながらなのですね。

(竹下)そうですね。優先順位を考えながら行います。

(つボイ)小高さんがどうこう言わなくても、先生はちゃんと順番考えてますって!

(小高)ははは。気になっちゃって。

(つボイ)まぁそうですよね。

(小高)はい。また来週も先生にお話を伺っていきたいと思いますので、来週もよろしくお願いします。

(つボイ)お願いします。

(竹下)宜しくお願い致します。

(小高)はい。ありがとうございました。一宮西病院の竹下先生でした。新生活フロッピー『健康のつボ~肺がんについて~』でした。

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YouTube<一宮西病院>チャンネル【正しい手の洗い方~チアフル・ママさんとコラボ!】

一宮市を中心に活動する子育て支援の市民活動団体「チアフル・ママ」さんとのコラボレーションで、ご家庭で正しく・楽しく手を洗えるムービーを制作しました。「チアフル・ママ」会員の皆さんのご家庭で、「ピンクリボンライダー」のテーマに合わせて親子で楽しく手洗いをしている様子を撮影していただきました。皆さんのご家庭でも、歌に合わせて、正しく、楽しく、手洗いを覚えてくださいね!


正しい手の洗い方~チアフル・ママさんとコラボ!~【感染管理認定看護師監修/新型コロナウイルスに対して今できること】 (「正しい手の洗い方」の見本は2:48から視聴できます) 

感染症対策として『手洗い』は重要な手段の一つです。日常的に感染予防を心がけている方も、今一度【正しい手洗い】を確認していただき、ご自身が感染しない・他の人にうつさないよう意識しましょう。

◆監修:一宮西病院 感染管理認定看護師
◆協力:チアフル・ママ / 特定非営利活動法人 ORR社会貢献センター

CBCラジオ「健康のつボ~肺がんについて~」 第2回(令和2年4月8日放送内容)

CBCラジオ「健康のつボ~肺がんについて~」 第2回(令和2年4月8日放送内容)
出演/つボイノリオさん(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)、竹下正文医師(一宮西病院呼吸器内科副部長)

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(小高)水曜日のこのコーナーは『健康のつボ~肺がんについて~』。日本人の死因第1位、がんの中でも死亡者数が一番多い肺がんについて、一宮西病院・呼吸器内科副部長の竹下正文(たけしたまさふみ)先生にお話を伺います。よろしくお願いします。

(つボイ)よろしくお願いいたします。

(竹下)よろしくお願いします。

(小高)先週は、死亡者数ががんの中で一番多いのは肺がんであるとお話いただきました。

(つボイ)ただ、ここ数年で5年生存率は著しく改善しているということで、それはちょっと私はいいなと思いましたね。

(小高)希望がね。

(つボイ)ということでしたよね。

(竹下)はい、その通りです。

(小高)今日は「肺がん」というのはそもそもどんな病気なのかというところをお聞きしていきたいなと思っております。今までこのコーナーでは、血管の病気を中心に伺ってきました。肺は初めてなので、肺ってどんなもの?というところから教えていただければと思います。

(つボイ)息吸うのに要る臓器っていう感じがするけど、お医者さんから言うと、どういう言葉で説明して頂けるのでしょうか?

(竹下)肺は呼吸する器官と、今言われた通りなのですが、呼吸は何かというと、吸い込んだ空気「酸素」を体内に取り込んで、体内から「二酸化炭素」を取り出して口から外に吐き出しています。

(つボイ)ふーっ。

(小高)今、呼吸してましたね。

(竹下)大体、無意識のうちに一日に2~3万回を呼吸しています。

(つボイ)ほ~っ。

(小高)めっちゃしてますね。

(竹下)もう少し細かく言うと、口から入った空気というのは、まず空気の通り道「気管」を通って右の肺と左の肺に行く「気管支」に分かれ、それから20回以上分岐して、最終的には「肺胞」という小さな袋にたどり着きます。この小さな袋の「肺胞」は大体成人で3~6億個あるといわれていて、広げるとテニスコート一面ぐらいです。

(小高)その袋を広げていくとテニスコート一面ぐらい?え~!

(つボイ)へ~。

(竹下)その肺胞で二酸化炭素と酸素の交換が行われます。

(つボイ)その肺のどこにがんができるんですか?

(竹下)気管、気管支、肺胞のどこにでもできます。

(小高)全部まとめて「肺がん」というのですか?

(竹下)気管がんという定義もありますが、ひとくくりとすると肺がんのひとつになります。

(つボイ)肺がんは、そこから広がっていくものと、どこかへとんでいくものとありますよね?

(竹下)そうですね。正常な細胞はどこかで分裂が止まります。ただ、がん細胞の分裂は止まらなくてどんどん増えていくのです。やっぱり増殖能力が強いんですよね。周囲の組織にどんどんの浸潤し増殖していくのと、今言われたように、血管とかリンパ管に乗って全身に広がってくというものがあります。

(小高)広がっていくと、あっちにもこっちにもがんが見つかったということになりかねないわけですよね…。

(つボイ)血管は肺からずっと繋がっていますもんね。

(竹下)特に肺がんがとびやすいところは、骨、脳、肝臓などと言われていますね。

(つボイ)あれま。

(小高)よくドラマでは、他のがんにかかった人が色々調べた結果「肺に転移が見つかりました!」みたいなセリフをよく聞きますけど、先生がおっしゃってるのは逆パターンですか?

(竹下)肺がんは、肺そのものにできる「原発性肺がん」。他の乳がんや大腸がんの肺の外に出来たものが肺に飛んでくる「転移性肺がん」という分類にも分かれるんです。今言われたのは「転移性肺がん」のことだと思います。

(小高)なるほど。肺から全身に広がっていくというのを聞くとやっぱ転移する前に発見して、肺だけに納めるほうがまだマシですよね。

(竹下)そうですね。

(小高)でも、自覚症状はあんまりないということですもんね。

(竹下)そうなんですよね。そこが大きな問題ではあって、早い段階で見つけていくというのが大事なことなんですけどね。

(小高)はい。

(つボイ)今「はい」って言ったのがダジャレみたいですね。意図せずに。

(小高)これはもう肺のテーマのときは「はい」って言わないようにしましょう。

(つボイ)「ふむ」って言ったりね。失礼だったら「ほ~」って。

(小高)ははは。「はい」でいいですけど、いちいちダジャレだと思わんようにと。引き続き、先生には肺がんについて詳しく伺っていきたいと思いますので、来週もよろしくお願いします。

(つボイ)お願いします。

(竹下)宜しくお願い致します。

(小高)はい。ありがとうございました。一宮西病院の竹下先生でした。新生活フロッピー『健康のつボ~肺がんについて~』でした。

 

 

 

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CBCラジオ「健康のつボ~肺がんについて~」 第1回(令和2年4月1日放送内容)

CBCラジオ「健康のつボ~肺がんについて~」 第1回(令和2年4月1日放送内容)
出演/つボイノリオさん(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)、竹下正文医師(一宮西病院呼吸器内科副部長)

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(小高)水曜日のこのコーナーは『健康のつボ~肺がんについて~』。日本人の死因第1位のがんの中でも死亡者数が一番多い肺がんについて、一宮西病院・呼吸器内科副部長の竹下正文(たけしたまさふみ)先生にお話を伺います。よろしくお願いします。

(つボイ)よろしくお願いいたします。

(竹下)よろしくお願いします。

(つボイ)がんといえば、胃がんや男性なら前立腺がんが多そうな気がしますよね。

(小高)心配するのはそのあたりですよね。女性だと乳がんとか子宮がんが気になったりはしますが、肺がんが多いんですか?

(竹下)確かに、胃がんや大腸がん、前立腺がん、乳がんは患者さんがすごく多いですが、死亡数にすぐ繋がるわけではありません。一方の肺がんは、患者さんの人数でいうとがんの中で3位。年間およそ11万5千人が肺がんにかかっております。例えると、全国で1時間に大体13人が肺がんを発生しているということになります。

(小高)結構多いじゃないですか。

(竹下)多いんですよね。

(つボイ)これは年々増えているんですか?

(竹下)増加傾向にあります。かかる方の人数は日本では3位ですが、亡くなる方は日本では1位です。年間7万5千人ぐらいの方が肺がんで亡くなっています。先ほどと同じように例えると、1時間あたりに大体9人が亡くなっています。

(小高)肺がんと闘ってらっしゃる先生の前で言うのもなんですが、肺がん=死んでしまうかもということですか?

(竹下)亡くなる方は確かに多いですが、肺がんになったら世界が終わりということではなくて、治療はここ20年ですごく進歩しています。特に中でもお薬が進歩しています。

(小高)へぇ~。どのくらい進歩しているのですか?

(竹下)20年前ぐらいと比べたら全く変わっていて、かつては5年生存率が2%程度と言われていましたが、最近では30~40%とだんだん高い数字がでてきております。

(つボイ)心強いですよ。

(小高)そうですね。お薬ということは、早めに見つけて薬で治療するんですか?

(竹下)早い段階で見つけると手術ができたりするんですけど、進行して見つかった症例にお薬を使います。

(小高)わりと見つけやすいのですか?

(竹下)いや、それが肺は痛みの神経がなかったりして症状が出にくいんですね。ですので、なかなか見つけるのは難しいです。

(小高)咳とか、何か分かりやすい症状があれば教えていただきたいですよね。

(つボイ)そうですね。

(竹下)肺がんでも何でもなのですが、呼吸器疾患は咳や痰が出てきます。ですが、どうしても肺がんの特徴的な症状というのはないんですよね。

(小高)じゃあ咳が出るから風邪かな~とか思ったときに…。

(竹下)そういう時は一度診てもらうことが大事かと思います。

(小高)そうすると、自覚症状で発見するのはなかなか難しいということですか?

(竹下)そうですね。自覚症状が出た時には進行しているということが多いです。

(小高)それはちょっと…どうしたらいいんだ~!

(つボイ)健康診断でレントゲンを撮ったりしますよね。あれで見つかりますか?

(竹下)そういったことは大事で、健診というのは早期発見や早期治療という点ではすごく大事になってきますので、今後普及させていくことが大切なことだと思います。

(小高)じゃあ、1年に1回ぐらい検査を受けていれば早く見つけるもことは可能ですか?

(竹下)可能です。

 

(小高)では、検査をきちんと受けておくことが大事ということですね。

(つボイ)男女比でいうと、患者数はどちらが多いのですか?

(竹下)男性は喫煙率が高いので、やはり男性の方が2倍ぐらい多いといわれています。

(小高)あの、ちょっと不思議に思ってたことがあるんですけど、レントゲンの写真を見て「この人、結構太いなぁ」とか「肉ついてるな」とかいうのは分かるんですか?

(つボイ)何を聞いてるの?レントゲンで何を気にしてるのさ。

(小高)ははは。だって先生が思ってたら嫌じゃない。

(竹下)でも…分かりますね。

(つボイ)立ってるだけで分かるよ。

(小高)そうか、技師さんだけじゃなくてお医者さんにも分かるのか。

(つボイ)輪郭がでますからね。

(小高)バレるんだ。

(つボイ)ははは。ということで、これはまだまだ勉強していきたいですね~。

(小高)私たちも「肺がん」という言葉は知っていても中身はよく知りませんので、このシリーズを通して、先生に詳しく教えていただきます。来週も宜しくお願いいたします。

(つボイ)お願いいたします。

(竹下)宜しくお願いいたします。

(小高)ありがとうございました。一宮西病院の竹下先生でした。このシリーズでは肺がんについて、竹下先生にお話を伺っていきます。新生活フロッピー『健康のつボ~肺がんについて~』でした。

 

 

CBCラジオ「健康のつボ~足は第二の心臓~」 第12回(令和2年3月25日放送内容)

CBCラジオ「健康のつボ~足は第二の心臓~」 第12回(令和2年3月25日放送内容)
出演/つボイノリオさん(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)、市橋敬医師(一宮西病院循環器内科医長)

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(小高)水曜日のこのコーナーは『健康のつボ~足は第二の心臓~』。血管が専門の先生に血管の病気についてお話を伺います。ゲストは一宮西病院・循環器内科医長の市橋敬(いちはしけい)先生です。今日が最終回ということですが、先生、よろしくお願いします。

(つボイ)よろしくお願いいたします。

(市橋)よろしくお願いします。

(小高)タイトル通り、『足は第二の心臓』ということで。足の血管は足だけではなく、身体全体に繋がるとても大事なところですよというお話を伺ってきました。

(市橋)そうですね。今日は最終回ですので復習テストをしたいと思います。

(つボイ)あら!そうですか。

(市橋)まずですね、血管や動脈は何層になっているか覚えておりますか?

(小高)つボイさん、ズバリ何層でしょうか?

(つボイ)3層!

(市橋)はい、正解です!よく覚えていました。

(小高)おめでとう!

(市橋)外側の外膜、中の中膜、そして一番内側の内膜です。この内膜の部分にコレステロールあるいはカルシウムが沈着すると、中がどんどん狭くなって詰まってしまう。これが動脈硬化と言われています。

(小高)はい!覚えています。バームクーヘンは穴が小さくて身が詰まっている方がいいけど、血管は穴が大きい方がいいと。

(つボイ)ちくわもそうだもんなぁ。

(小高)ははは。いやぁ、私たち優秀だね。

(市橋)足の血管で動脈硬化が起きたら、心臓や脳じゃないから大丈夫だと思われていませんか?

(つボイ)なんかね。心臓からも脳からも離れているし。

(小高)だけど、動脈と言うと心臓から枝分かれして繋がっているわけですから、足で動脈硬化がある人は心臓で起きても不思議はないと。

(市橋)そのとおりです。足の動脈がある方で、その内40%に心臓の血管や脳の血管に病気が発展してるというデータもあるので、僕は足の血管の病気を氷山の一角ならぬ、病気の病の字を取って『病山の一角』という風に、僕は考えております。

(小高)その足の動脈硬化を治す「カテーテル治療」というのが先生のご専門でしたが、その前に気づきたいともお話していましたね。

(市橋)どういう検査で見つかるかは覚えていますか?英語3文字です。

(つボイ)小高さん。

(小高)ABC!

(つボイ)あらら。最後の文字が違っています。

(市橋)ABIですね。それでは、つボイさん。どんな検査だったかは覚えていますか?

(つボイ)これは覚えていますよ!手と足の血圧を測ることができると。

(市橋)大正解です。足の血圧が手の血圧よりも著明に低い場合は、異常値です。

(つボイ)同じ数字じゃないといけないの?

(市橋)大体同じか、足の血圧がちょっと高めくらいが通常です。例えば、手の血圧が140ある方が、足を測ったら70しかないという場合は、一大事です。

(つボイ)血圧が高くて悩んでいる方が、足を測ったら低いなんていうときでも喜んではいけないと。

(市橋)喜んではいけないですね。

(小高)はい。あと、あれを私は覚えていますよ。このABIは4つの血圧を測るんでしょ?だから、血圧計4つ買うよりも検査料が安かった!

(市橋)はい、大正解です。

(小高)やった~!

(市橋)3割負担の方で、数百円とかなりリーズナブルに。なおかつ異常値が出た場合の診断精度がすごく高いと知られていますので、お得な検査じゃないかなという風に思います。

(つボイ)あなたはお金が絡むとちゃんと覚えているのね。

(小高)でも、お金の負担がそれだけ少ないなら、ある程度お年をめした方で、症状が無い方でも検査してみることができますよね。

(市橋)検査してみてもし問題があれば、お薬、運動療法、我々が行うカテーテル治療もありますので…。ちなみにカテーテル治療は、足ばかりではなくて、手からカテーテルを入れて治療できる場合もあります。

(小高)足の治療なのに手から?

(つボイ)手だと、どこから?

(市橋)親指の付け根の動脈です。

(つボイ)肩の辺から入れるならまだ近い気もしますが、親指なんだ。

(市橋)足の血管の場合はですね、カテーテルを入れた後の止血に時間がかかり、すぐに歩くことができませんので、今は低侵襲の治療流行りになっておりまして、親指から入れて直後から歩けるような形にするというのが新しい方法です。

(小高)患者さんの負担が少なくなりますね。これは、痛いのが大嫌いなつボイさんには非常に良いと。

(つボイ)本当ですね。でも、先生は手から足までずーっと通さないといけないから大変ですね。

(市橋)病変によっては足からでないと治療できない病変がありますので、一度ご相談いただければと思います。

(小高)はい。ということで今日が市橋先生の最後の回となりますが、何かあったら先生のところへ駆け込もうと思っておりますので、宜しくお願い致します。

(市橋)はい。いつでもお待ちしております。

(つボイ)駆け込めないくらい足が痛くなるまで放っておいてはいけないよ。

(小高)ははは。本当ね。駆け込まないといけない。はい、ということで足も注意してみていきましょう。一宮西病院の市橋敬先生にお話を伺いました!ありがとうございました。新生活フロッピー『健康のつボ~足は第二の心臓~』でした。

 

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CBCラジオ「健康のつボ~足は第二の心臓~」 第11回(令和2年3月18日放送内容)

CBCラジオ「健康のつボ~足は第二の心臓~」 第11回(令和2年3月18日放送内容)
出演/つボイノリオさん(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)、市橋敬医師(一宮西病院循環器内科医長)

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(小高)水曜日のこのコーナーは『健康のつボ~足は第二の心臓~』。血管が専門の先生に血管の病気についてお話を伺います。ゲストは一宮西病院・循環器内科医長の市橋敬(いちはしけい)先生です。よろしくお願いします。

(つボイ)よろしくお願いいたします。

(市橋)よろしくお願いします。つボイさんと小高さんは長生きしたいですか?

(小高)いきなりの質問です。

(つボイ)そうだなぁ。まだまだやり残したこともあるもんな。

(小高)それは長生きしたいですよ。

(市橋)そうですよね。世界有数の長寿国と言われる日本ですけど、厚生労働省の発表によると日本人の寿命は男性で79.6歳。女性で86.3歳です。

(小高)つボイさんはあと10年ですね。

(つボイ)この番組もあと10年ということになるかなぁ。

(小高)10年!? ははは。

(市橋)20年くらいは頑張っていただかないと。

(つボイ)ありがとうございます!

(小高)元気に長生きしたいですよね。

(市橋)そうですね。今話題の『健康寿命』というものがありまして、実はこれが大事だと言われております。

(小高)やっぱり!そうですよね。

(市橋)定義としては「誰かの手助けを必要とせず、自分で自分の周りのことができるような生活ができる年齢」が健康寿命と言われています。厚生労働省が発表によると、日本人男性で70.4歳 。女性は73.6歳で、実際の寿命よりもずっとずっと少ないということになります。

(つボイ)ちょっと。もう私あかんやん。過ぎとるやん。

(小高)でも、別に誰かに手助けしてもらわないと生きられないことは今のとこないでしょ?

(つボイ)誰も手伝ってくれません。

(小高)ははは。じゃあこれはクリアということですね。

(市橋)そうですね。平均寿命と健康寿命を引き算すると、大体、男性も女性も10年程度は亡くなるまでに誰かの手助けを必要とするという結果になるんですね。

(小高)そういう風に見ることもできるわけですね。今は介護する側も年老いている『老老介護』という問題もありますしね。

(市橋)介護や手助けが必要になる状況は人それぞれですけども、動脈硬化で足を悪くして歩けなくなるのもひとつの原因として考えられます。

(つボイ)ひとつのバロメーターといいますか。行動範囲が狭くなり、運動しなくなって、ちょっとしたことが原因で歩けなくなると。この前、私も畳の上のじゅうたんの厚さでつまづきましたし・・・。

(小高)ははは。でも、やはり歩く距離は気にしたほうがいいんでしょうか?

(市橋)そうですね。症状がある方は普段からよく歩いている方に多いです。しかし、逆に症状がないからといって、実際自分が何m歩くことができるかをあまり意識される方が少ないので、意識していく必要はあるかなと思います。

(小高)そうか。あまり普段の生活で歩かない人は、症状に気づけないと。

(市橋)分からないかと思いますね。逆に痛む前に歩くのをやめてしまったり、外に出る機会を自分から制限してるということもあります。

(小高)最近外にあまり行かなくなったなぁと思っていたら、実は無意識のうちにストップしていて、歩いたら足が痛くなってしまうような『跛行症状』になっている可能性もあると。つボイさんは結構歩きますか?

(つボイ)私はあっちこっちうろついています。テーマパークでは最長3万歩歩きました。

(市橋)すごいですね。足は痛くならなかったですか?

(つボイ)ならなかったです。

(小高)私はこの前、1日中家から出なかった日は700歩でした。同じような人は、もしかしたら1000歩歩いたら足が痛くなるかも。

(市橋)毎日700歩の人は、本当に症状が分からないかもしれないですね。

(つボイ)ある程度歩いてみると。そうしないと自分の足が正常かが分からないと。

(小高)本当に健康寿命という観点からしても、足はすごく大事ですね。

(つボイ)ちゃんと注意をしておかないといかんということですね。

(市橋)そういうことですね。

 (小高)はい。ということで今日も一宮西病院の市橋敬先生にお話を伺いました!市橋先生による足のお話は来週が最終回になります。本当に足は大事なので、皆さんしっかりと心して聞いてくださいよ。先生、来週も宜しくお願いします。新生活フロッピー『健康のつボ~足は第二の心臓~』でした。

 

 

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