CBCラジオ「健康のつボ~肺がんについて~」 第12回(令和2年8月19日放送内容)
出演/つボイノリオさん(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)、竹下正文医師(一宮西病院呼吸器内科部長)
(小高)水曜日のこのコーナーは『健康のつボ~肺がんについて~』。日本人の死因第1位のがんの中でも死亡者数が一番多い肺がんについて、一宮西病院・呼吸器内科部長の竹下正文(たけしたまさふみ)先生に教えていただきます。先生よろしくお願いします。
(つボイ)よろしくお願いいたします。
(竹下)よろしくお願いします。
(小高)がん患者の中でも年間の死者数が一番多い肺がんですが、治療法の進歩で生存率が格段に上がってきているよという嬉しいお話を先生から伺ってきました。
(つボイ)心強かったね。ステージ1、2の患者さんは軽い方ですけど、この患者さんは手術で根治するために、根から治す、と。しかも最近では低侵襲になったと。
(小高)このコーナーは大分できてから経っているけど低侵襲、言いにくいね。それから?
(つボイ)胸腔鏡手術。
(小高)あ、言えた、言えた。
(つボイ)はい。ということで、患者さんの身体の負担も軽くなっているよということですよね。一方で、ステージ3,4などの患者さんには薬で対応すると。ステージ1,2の方に薬かと思ったよね。そして、この薬というのは他のがんに比べても一番進歩していると。
(竹下)そうですね。
(小高)薬ね。
(つボイ)から生存率も上がってきているんです、という話を今まで聞いてまいりました。
(小高)さぁ、ここでおさらいですけど、その肺がんステージ1,2,3,4についてちょっと説明していただけますか?
(竹下)肺そのものだけにがんがある時、リンパ節転移がないようなものはステージ1です。ステージ2は、がんのサイズがちょっと大きくなるとか肺門にリンパ節転移がある場合です。次はそのリンパ節が「縦隔」といわれる肺の真ん中の方まで広がっていったり、がんが肺の外に浸潤する時はステージ3 です。ステージ4は血液の中にがん細胞が入り、脳や骨の全身に回ってしまう状態ですね。
(つボイ)だから、ステージ4になるともういかんなぁって思ってましたけれども、前回のお話だと諦めたらいかんみたいですね。
(竹下)そうですね。いろいろ選択肢が増えているのでそこから考えることができると思います。
(つボイ)ふむふむ。
(小高)生存率でいきますと、手術で根治可能なステージ1は今どのくらいの生存率なのですか?
(竹下)80%以上やっぱりますね。
(小高)ステージ2では?
(竹下)50%以上です。
(小高)ステージ3,4になると?
(竹下)以前はステージ3で25%ぐらいで言われてたんですけどこの数値も免疫療法が加わってから上がってきています。ステージ4は以前は5年生存率が3%といわれてたんですけど免疫の薬で20%を超すぐらいまで期待できるようになってきています。
(つボイ)3%って心細いですよ。ただ20%っていったら希望を持てますよね。
(小高)そうですね。諦めずに頑張れるってなりますよね。ただやっぱりパーセンテージでいくとなるべく早い段階で見つけたほうがいいですよね。
(竹下)そうですね。やはり早い段階で見つけるとステージ1なら8割が治るので、早期発見はすごく大事ですね。
(小高)ただ、肺がんの特徴っていうとはなかなか自覚症状がないんですよね?
(竹下)そうなんです。肺に痛みの神経はなくて。
(つボイ)痛みって信号としては大事なことですよね。その信号で僕らは気づくんですけど、その信号が伝わってこないんですよね、初期のころは。
(竹下)そうなんです。
(小高)なるほど、一番いいのは、ならないように予防する。あとは早めに発見するということになってくるんですが、そのあたりのこと、一番気になりますよね?ということで、来週は肺がんシリーズ総まとめ「どうやったら早い段階で発見できるの?」を聞いていきます!
(つボイ)肺がんは早く気付いた方がいいけど、じゃあどうやって早期発見するのか?ですね。今まで聞き逃していても来週だけは聞いた方がいいですね。
(小高)全部聞いてください。
(つボイ)失礼しました。
(小高)先生、今日もありがとうございました。一宮西病院の竹下先生でした。新生活フロッピー『健康のつボ~肺がんについて~』でした。
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