CBCラジオ「健康のつボ~肺がんについて~」 第8回(令和5年3月1日放送内容)

CBCラジオ「健康のつボ~肺がんについて~」 第8(令和5年3月1日放送内容)
出演/つボイノリオさん(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)、竹下正文医師(一宮西病院副院長 呼吸器内科部長)、吉川直子さん(アナウンサー)

(吉川)「健康のつボ~肺がんについて~」。日本人の死因第1位の「がん」の中でも、死亡者数が一番多い「肺がん」について、一宮西病院副院長 呼吸器内科部長 竹下正文(たけしたまさふみ)先生に教えていただきます

(吉川先週は肺がんになった時の治療法としての手術療法について教えて頂きました。

(つボイ)切り取って根治が目的なので、がんが限られた範囲に留まっている時は、手術で対応するということでしたね。

(吉川では、手術が向かない時はどんな治療法になるのでしょうか?つぼイさんと小高アナウンサーが、竹下先生にお聞きしています。

 

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(竹下)Ⅰ期とかⅡ期も外科手術で治すというのが標準治療ではあるんですけど、やっぱりご高齢の方とか、いろんな合併症ですね、心臓の病気があるとか脳の病気があるとかで、状況によっては手術できない場合もあるんですね。そういう場合は病変部に放射線を当てるということもⅠ期やⅡ期でもあります。がんが進行して中核と呼ばれる、肺の真ん中くらいなんですけど、そういったところ、リンパ節に病変が拡がってくると、ステージでいうとⅢになるんですね。ステージⅢというのは、手術だけじゃなく、放射線抗がん剤を組み合わせた治療になります。

(小高)放射線治療というのは、悪い部分に放射線を当てて、がん細胞を死滅させるみたいなことですか?

(竹下)その通りです。高いエネルギーを持つ放射線を患部に当てて、がん細胞を破壊して、がんを消滅させたり小さくしたりする治療法ですね。

(小高)わたしのちょっと前の知識だと、どうしても範囲を広く当てちゃうので、がん細胞だけじゃなく周りの細胞も破壊しちゃうような…

(竹下)そうですね。放射線を肺に当てると、前側に皮膚があって皮膚に当たったりとか、奥側には食道といって食べ物の通過する道があるんですけど、そこが焼けて炎症を起こしたりだとか、肺もどうしても正常な肺にも当たってしまって、「放射線肺臓炎」というんですけど、肺の正常な組織がやけどしたような状態になることもあって、患部以外のところにも当たって副作用が出る治療ではあります。ただですね、放射線治療もすごく進歩しているんですね。以前は前からバーっと当てていたんですが、今はがん組織に高い放射線量を当てて、周囲の隣接する正常な組織には放射線を弱くする特殊なIMRT(アイエムアールティーというんですけど、そういった特殊な当て方をすることで、正常組織へのダメージを軽くしてがん細胞に高い放射線を当てるという治療法も進んできています。

(つボイ)ピンポイントで照射するというね。

(小高)そのピンポイントっていうのは、機械とか技術なのか、先生の腕なのか…。

(竹下)機械とか技術ですね(笑)

(小高)そうなんですか(笑)

(竹下)回転させながら当てたりとか、技術の進歩が素晴らしいです。

(つボイ)普通の組織とがん細胞とあって、どこにあるかわかるもんなんですか?

(竹下)そこは放射線治療の先生方の技術なんですね。しっかりと治療計画を立てて頂いて、病変とCT画像を照らし合わせて、狭い範囲で照射するというのは放射線の先生方の技術の進歩だと思います。

(小高)放射線治療も昔に比べると随分進歩していると。

(竹下)はい、進歩してきていますね。

(小高)そしてやっぱり抗がん剤というのは、手術とか放射線治療のときも使うんですか?

(竹下)そうですね。放射線治療というのは局所の制御しかできない、いわゆる放射線を当てているところだけの治療になってくるんで、Ⅲ期とかの肺がんであれば微小な転移が血管の中に入っていることもあるので、放射線を当てながら抗がん剤も併用して小さくしていくという治療が主流になっていますね。

(小高)これは入院してやるものなんですか?

(竹下)これがですね、安全でいうと入院してやったほうがいいんですけれども、放射線治療を併用すると、30回当てると週5回で大体6週間かかるんですね。そうなると患者さん自身のストレスにもなるので、状況によっては外来に通院してもらって当てながら抗がん剤もやるというスタンスもあるし、これはお話した上で個人個人にあったスケジュールを組んでいます。

 

 

 

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(つボイ)最近は短い時間で、ピンポイントで当てるという技術が相当進んでいるようですよ。

(吉岡)放射線治療も患者さんの生活環境に合わせて、入院や通院の選択が可能ということで、患者さんの身体的な負担もそうですが、日常生活における時間的な負担も軽減されてありがたいですよね。来週は3つ目の治療法、薬物療法についてお聞きします。

(つボイ)肺がんでは、この療法の進歩に目覚ましいいものがあるそうですよ!

(吉岡)さてこのコーナーでは、いろいろな病気について専門家の先生に解説していただいております。みなさんもテーマとして取り上げてほしい病気や症状などがありましたら、このコーナーまでお寄せください。専門の先生に教えていただきます。

(つボイ)質問、お待ちしていますよ!!

(吉岡)『健康のつボ~肺がんについて~』でした。 

 

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