CBCラジオ「健康のつボ~形成外科について~」 第9回(令和6年5月29日放送内容)

CBCラジオ「健康のつボ~形成外科について~」 第9(令和6年5月29日放送内容)
出演/つボイノリオさん(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)、野田慧医師(一宮西病院 形成外科部長)

(小高)毎週この時間は「健康のつボ~形成外科について」。形成外科ではどんな疾患を診てもらえるのでしょうか?一宮西病院 形成外科部長の野田慧(のだ けい)先生に教えていただいています。

(小高)ここしばらく、形成外科で扱う代表的な治療対象、『眼瞼下垂』と『乳房再建』のお話をうかがってきました。

(つボイ)どちらも治療後の生活の質を上げるというものだったんですよね。

(小高)はい。今日は改めて、形成外科とはどんな外科なのかということから教えていただきます。野田先生です。

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(野田)形成外科というのは、病気や怪我、生まれながらの異常などによって、身体表面が見た目の良くない状態になっているというものを治療をして、改善していく結果です。身体に生じた組織の異変だったり、変形、欠損などに対して手術やそれ以外の技術を駆使して、機能だけではなく、形態的により正常に、より美しく、というところで、患者さんの生活の質、クオリティオブライフの向上を目指していく、そういう科になります。

(小高)以前教えていただいたのが『眼瞼下垂』、それから『乳房再建』。このあたりが形成外科さんでお世話になるものだということなんですが、先生、他にはどんな疾患を扱うんでしょうか?

(野田)そうですね、やはり私たちの外来に一番多く来られるのが外傷になります。いわゆる怪我です。

(小高)怪我ね!

(野田)外傷というのは、外から力が加わって、組織だったり、深いと臓器までいってしまうようなこともあるんですけど、そういったものの損傷が起きている状態のことを外傷と呼びます。形成外科では臓器までの損傷はなかなか扱うことがないですけれども、顔面や手足の皮膚、皮下組織、軟部組織の傷だったり、お顔だと顔面骨、骨の折れたものも、私たちの科で治療を行います。

(小高)普通の外科さんで、何針縫ってもらうか?とかってあると思うんですけど、そことの境目っていうのはあるんですか?

(野田)何針縫うっていう言葉自体が実は結構難しくて、細い糸で縫えば、どうしても細く縫わなきゃいけないので、針数が多くなります。私たちの科の特徴として、綺麗に縫ってあげるということで、どうしても細い糸を使いがちなので、患者さんに「何針縫いました?」と聞かれて、すごく小さな傷なんですけど、10針になりましたって答えることもあります。

(つボイ)そうすると結構縫わなあかんのに、3針ですってキュッキュッキュッって終わっているものもあるってことなんですかね。

(野田)そうですね。大きな糸でぎゅっと寄せればそれでいいんですけど、あまり綺麗な傷の治りにはつながらないので、適切な糸の太さで適切な距離の幅で縫っていくというのが、すごく大事になってきますね。

(小高)今おっしゃった外傷の中でも、それぞれが全部違ってくるんですよね。

(野田)そうですね。切れたとか裂けたとかいろいろありますが、切り傷、すり傷、いわゆる擦過傷(さっかしょう)、裂傷(れっしょう)といって裂けてしまった傷、刺創(しそう)、刺した傷。あとは咬傷(こうしょう)といって犬や猫に噛まれた傷。こういった色々な受傷の起点によって分類はされています。

(小高)縫い方とか、治療方法も変わってくるんですか?

(野田)そうですね。基本的に擦過傷と言われるものは、ごく浅いところでの傷になるので、あまり縫合は必要になりません。ただ広範囲のすり傷になってると、結構痛みが強いんですね。ヒリヒリする。そういう場合は、しっかり保湿力のある軟膏を使ってあげたり、くっつきにくいガーゼをご案内して、あまり痛くないように管理しながら、皮を張らせていく管理をしていきます。

(小高)はい。

(野田)切り傷、裂創、刺創あたりは、結構深いところまでぱかっと裂けて切れてしまってる場合は、元通りその層ごとにしっかり縫い直してあげることで綺麗に治っていきます。

(つボイ)層ごとにということは、表面だけぎゅっとということはないんですね。

(野田)上だけ縫うと下に空間があいてしまいそうな場合は、下を縫って上も縫ってという感じで合わせていくこともあります。ばい菌が入り込んでいそうな傷には、異物になってしまうので、あまり中の糸は入れないようにして、大きく抜ける糸で縫うというような形でいくことが多いです。

(小高)やけども外傷に入るんですか?

(野田)そうですね。やけども外傷の一つです。切った傷が一番多いんですけど、その次くらいに火傷が多いです。やけどの深さによって色々と治療法は変わってきます。浅い方だと軟膏で皮が自分の力で張ってくるのでいいんですが、深いところ、真皮のところまでやけどで障害されてしまうと、自然に軟膏だけで治すということが難しいです。手術で取り除いてあげてて、植皮(しょくひ)といってどこかから皮を持ってきてあげないと傷の治癒に時間がかかるというようなこともあります。

 

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(つボイ)一言で外傷と言っても、切り傷とかすり傷とか刺し傷とか種類がたくさんありまして、それぞれに治療法も違ってくるので、それをきれいに治すには専門的な技術が必要であると、こういうことですね。

(小高)やけども形成外科の先生が治療してくれるそうですよ。来週も野田先生に形成外科で扱う疾患についてお聞きします。

(小高)さて「健康のつボ」では、いろいろな病気について専門家の先生に解説していただいております。みなさんもテーマとして取り上げてほしい病気や症状などがありましたら、このコーナーまでお寄せください。専門の先生に教えていただきます。

(つボイ)はい、質問お待ちいたしております!

(小高)『健康のつボ~形成外科について』でした。 

 

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