CBCラジオ「健康のつボ~ひざ関節痛について~」 第5回(令和2年9月30日放送内容)

CBCラジオ「健康のつボ~ひざ関節痛について~」 第5回(令和2年9月30日放送内容)
出演/つボイノリオさん(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)、巽一郎医師(一宮西病院整形外科部長 兼 人工関節センター長)

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(小高)水曜日のこのコーナーは『健康のつボ~ひざ関節痛について~』。多くの日本人が悩んでいるひざ関節の痛みについて、一宮西病院・整形外科部長兼、人工関節センター長の巽一郎(たつみいちろう)先生にお話を伺います。
先生のところに来る患者さんは「すぐにでも手術して治してください~!」ってみえるそうなんですけれども、先生は「まず3か月ぐらいは『保存療法』で頑張ってみないか」ということを患者さんにおっしゃるそうなんです。

(つボイ)手術せずに痛みがとれるならそれに越したことはないですけどね。その『保存療法』というのは一体どんなことをするのかな?ということですね。

(小高)痛みの原因を取り除くための方法、大きく3つあるそうなんですね。まず1番目は、つボイさん。「体重を減らすこと」です。

(つボイ)あらっ。

 

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(巽)皆さんびっくりされるんですけど、平地を歩いてる時、ひざには体重の5倍の力がかかるんです。今、体重何キロですか?

(つボイ)ええ!?

(小高)ん~っと…(笑)

(巽)僕は60キロなんですけど、5倍したら何キロになりますか?

(小高)300キロ!

(巽)はい、300キロのものなんて持てないですよね?でも一歩一歩、平地を歩くだけでひざには300キロもかかるんです。階段を降りる時は8倍も。

(つボイ)え、降りるときに?

(小高)そんな重みを支えてるんですか?

(巽)そうなんです。上がるときはそうでもないんですが…これはてこの原理です。100キロの石は重くて持てないんですが、棒と支点を置くと、10:1のところに支点を置くと1/10の力で石を持てる。100キロは無理でも10キロは持てるでしょ。

(小高)釘抜きみたいな。

(巽)そうです。皆さん歩くときは片足ずつで歩くでしょ?両足で歩くのはうさぎとかね。

(つボイ)キョンシーもね。そんなことは置いといて、と。

(巽)片足で歩くと、てこの力がひざにかかって股関節より痛みやすいと。

(小高)は~。なるほど。

(巽)なので、体重が急に増えると大体悪くなるんですよ。

(つボイ)僕、体重は本当に実感しています。以前、僕もひざが痛くなって「このままだともっと歩けなくなる…」というところまできたときに、屋久島の縄文杉を今のうちに見に行こうと思って屋久島まで行ったんです。で、帰ってきてしばらくしたら心筋梗塞で倒れてしまって、入院してる間に10キロくらい痩せたんです。そのあと、ひざが全然痛くなくなったんですよ!

(小高)ほう。10キロって身体にとっては結構変わるもんなんですか?

(巽)10キロはひざにとっては50キロ違うので、50キロは楽になってますね。

(小高)さっきのてこの原理につながるわけですね。

(つボイ)それは違うわけだわ。

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(小高)体重を10キロ減らしたら、ひざへの負担は50キロ分減る。だからひざは楽になると。

(つボイ)50キロといったら、ちょっとした大人1人分を背負っているようなものですから。ひざは大人を背負っていたわけやから、それが減ればひざへの負担は軽くなりますよね。

(小高)はい。保存療法のひざの手術の前にやることその1は、「体重を減らす」でした。来週は手術の前にやることその2です。新生活フロッピー『健康のつボ~ひざ関節痛について~』でした。

 

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